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カーボンファイバーって、ロマンですよね……。見るからにアーティフィシャルなパターン柄と、超軽量かつ強靭という性質で、見た目も中身も男の子のハートをキャッチしてやまない夢のような素材です。
その分、加工が難しく高価な素材としても有名で、全身カーボンファイバー仕様の高級車などは通常使用の倍以上の価格に跳ね上がることも珍しくありません。今回はそんなカーボンファイバーを惜しげもなく使用したカスタムバイクをご紹介します。
Royal Enfield GT650 by Goblin Works
見てください、このえげつないカーボンファイバーの量!シートカウルまでつながったような滑らかなボディラインがそそりますね~!
こちらのカスタムを手掛けたのは、イギリスの人気ドキュメンタリー「Goblin Works Garage」に出演するAnthony Partridge氏。アストン・マーチンとベントレーのメカニックでもあった経歴を持ち、カスタムバイクのコンペでの受賞歴もある超有名ビルダーです。
Anthony 氏はGoblin Worksの第2シーズンのプロジェクト用に新しくカスタムバイクを組むべく、ロイヤル・エンフィールドの工業デザイン部門責任者のAdrian Sellers氏にコンタクトを取ったところ、Adrian氏から「サラブレッドなレーサーを作ってほしい」とリクエストを受けました。
性能重視派であるAnthony氏はこのリクエストに燃え、ガチのレースマシンスペックなカスタムに仕上げてやろうと意気込んだそうです。
ちなみにこのカーボンファイバー製のカバーは純正のGT650にもボルトオンできるように設計されているんです!写真のものは給油口もカスタムされているので、それに合わせて成型されていますが……。
金型があるので本プロジェクトがGoblin Worksで放送される頃にはポン付け可能なボディワークキットが販売されているかもしれません。
魔改造しまくり!ワンオフに仕上がったトラックレーサー
ツインショックだったはずがオーリンズ製TTX GP Proショックただ1本になり、シートの真下に潜むように配置されました……が、このままではモノショックに合わせてGIA Engineeringに作ってもらったスイングアームがメインフレームと干渉してしまうため、フレームを大きく切除。
こうしてベースと比較してみるとどこが変更されたかが明らかですね。シートの後ろまで続くながーいフレームもどこかに消え去ってしまいました。
さて、足回りもガチ勝負仕様。Rapid Tek製のフルカーボンホイールにダンロップ製のソフトコンパウンドを履かせ、それをガルファー製のディスクとブレンボ製のキャリパーが噛んでいます。金色に輝くオーリンズのFGR300フロントフォークがイカしていますね!
コックピットは最小限にまとめられ、キツいセパハンでコンパクトに仕上がっています。ハンドコントロールやクラッチはマグラ製で統一し、メーターは王道と信頼のMotogadget製。
ぬるりとしたビキニカウルの下には純正とはうって変わって小柄なLEDライトが潜んでいました。あら、わりとかわいいかも……?
後日談
わずか10日間で製作が完了したGT650でしたが、性能チェックのためにトラックで走行してみようとしたところ、路面が凍結してしまっており、ダンロップ製のウェットレースタイヤに履き替えてもフルスロットルでかっ飛ばすことはできなかったそうです。
とは言いつつもそこそこスピードを出して簡単な走行テストをしてみたところ、純正GT650と比べ軽く、速く、小回りが利き、スムーズな乗り心地になったとAnthony氏は語ります。
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