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カスタムバイクのベース車両に選ばれることが多いヤマハ XV750、通称ビラーゴ。排気量750ccのV型2気筒エンジンを搭載するアメリカンクルーザーと日本車らしくない1台です。
そんなアメリカチックなビラーゴが、オシャレなストリートスタイルに大変身。ハイセンスなカラーリングで目を惹くことに加えて、ベース車両に装着されていたパーツに加えた独自の工夫が施されています。明日のバイクいじりから真似できそうなカスタムにも注目です。
色彩豊かなカラーリング
担当したビルダーは本メディアではおなじみの、アメリカのカスタムバイクショップ industrial Moto。今回のバイクはProject XV(以降XV)と名付けられています。
まず外観からチェックするとその色彩豊かなカラーリングに目を惹かれます。パウダーコーティングで塗装されたホワイト、ブラック、グレーの3色が基調とし、レッドをアクセントとして取り入れています。4色と多様なカラーリングを使用しながらもそれらが絶妙にマッチングしており、統一感に優れたデザインとなっています。
アレンジされた純正パーツを装備
細部に目を向けてみると、ユニークなアレンジが施された純正パーツを装着している点に気がつきます。これはワンオフ(オリジナル)パーツを積極的に採用するというカスタムバイクのトレンドと一線を画したカスタムです。
その典型的なカスタムの1つがこちらのスピードメーターとタコメーターになります。よく見るとメーターのマウント方法が純正の横並び配置から変わっていて、さらに本来ついているはずのカバーが取り外されているのです。むき出しのメーターのワイルドさと立体的な配置が、他にはない個性を際立たせています。
エンジンカバー はオリジナルの塗装が施されています。周りが黒縁となっていることもあってか中央に浮かぶ「YAMAHA」のロゴがより一層アイコニックです。ドライブシャフトカバーには市販車で使われていた「Virago」純正エンブレムが着けられています。
この他にもベース車両に装着されていたヘッドライトやテールライト、ホーンやタンクそしてフェンダーなどの純正パーツが活用されているのです。もはや一種のリサイクル。使えるものはしっかり使う、そのような質素・倹約な一面も感じさせるカスタムです。
エンジンからシャーシに至るまでリビルト
XVの製作にあたってはエンジンならびにシャーシ(フロントフォーク、ホイール、ステアリング、ドライブシャフト )のリビルトが行われました。また、キャブレターもシールやガスケット、ベアリング、リングならびにジェット類のパーツに至るまで徹底的に手が加えられています。
電装系のパーツがアップデートされている点も注目です。多様な電装系パーツを取り扱うAntigravity社のリチウムバッテリーの採用、レギュレーターやスターターコイルも新品へ、そしてモーターサイクルの世界では広く知られているMotogadget社のエンジンコンピューター M-unitが装着されています。
このようにバイク本来の性能を取り戻すことに加えて電装系もリフレッシュすることでより快適でトラブルフリーな旧車となっているのです。
色々なカスタムでバイク弄りを楽しもう
車体全体のカラーリング変更や独自のシートレールの採用等だけでなく、メーターや燃料タンクといった社外品に変更されがちな純正パーツにアレンジを加えて利用するといった工夫の光る1台です。メーターの処理なんかちょっとがんばれば真似できそうなのが、ニクいですよね。
自宅にある愛車のメーターカバー、とりあえず外してワイルドを気取ってみては。