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バガーやスクランブラー、カフェレーサーなどのカスタムスタイルが相変わらず人気ですが、エストニアの首都タリンにファクトリーを構える「Renard Speed Shop(レナード・スピード・ショップ)」が、BMW「R1250 R」を用いて、近未来なカスタムバイクを製作したので見ていきましょう!
固定概念にとらわれない近未来型シティークルーザー
「目を引くユニークなシティクルーザーを作成すること」をコンセプトに掲げて製作しているだけあって、ユニークなビジュアルがインパクト大!
車体を包み込むカウルや巨大なフロントグリルが近未来感を盛り上げていますね。この手のデザインは日本ではあまりお目にかかることができないので、見ているだけでワクワクしてしまうのは筆者だけでしょうか。
つるんと丸みを帯びたリアビューは、どこか憎めない愛嬌のあるシルエットが特徴。
ワンオフで製作したカウルから顔を覗かせる、エンジンヘッドやステップ&シフト、サイレンサーもさることながら、払い上げた時にピタッとハマるサイドスタンドの設計はお見事!また、シートレールと一体型のシートデザインも見所の一つでしょう。
それにしても、R1250 Rの面影がまったく感じられませんね……。BMW好きでもベース車両を言い当てることは難しいでしょう。
ベース車両はBMW「R1250 R」
あまりにも劇的な変貌を遂げているので、今一度BMW「R1250 R」についておさらいしてみましょう!
R1250 Rは2019年にBMWモトラッドのラインアップに並んだ、ボクサーツインエンジン搭載のスポーツモデル。1991年に登場した「R100R ロードスター」が先祖になり、栄えある銘車の名にちなんでロードスターの「R」を引き継いだネイキッドモデルになります。
エンジン型式:空水冷4ストロークDOHC水平対向2気筒
全長×全幅×全高:2,165×850×1,180mm
シート高:820mm
ボア x ストローク:102.5×76mm
排気量:1,254 cc
最高出力:100kW(136PS)/7,750rpm
最大トルク:143Nm @ 6,250rpm
最高速度:230 km/h
車両重量:246kg
燃料タンク容量:18L
燃料消費率 :1名乗車時 21.05 km/l(WMTCモード値)
こだわりが詰まったディテール
飛び出たボクサーツインエンジンを生かし、シンメトリーを心がけて製作したのでしょうか、前後からみると左右対称の美しいフォルムとなっています。左右均等に配置されたサイレンサーもしかり、ハンドル幅や高さなども全てバランスを考慮して設計されていることがわかります。
縦2灯のヘッドライトを挟み込むフロントフォークカバーは3Dプリンターを用いて設計・製作されたもの。
シートエンドに鎮座するるテールライトも、シンプルでありながら非常にデザイン性の高い仕上がりです。
カスタムバイクの場合、メーターをサードパーティー製に交換することが多いですが、このカスタムマシンは純正デジタルスピードメーターをあえて残しており、しかも見事にマッチしています。
そして、スポーティーなデザインのサイレンサーは、ドゥカティ用のアクラポビッチ製チタンマフラーが装着されています。軽量かつパワーウェイトレシオを大幅に向上し、鋭い加速とダイナミックなサウンドが味わえることでしょう。
エストニアが生んだ豊かな想像力
ボディーワークの形成や各部のディテールから察するに、相当な制作期間を費やしたと思われますが、その甲斐もあり独創的かつ上品で完成度の高いカスタムに仕上がっていますね。
以上、レナード・スピード・ショップの斬新なアイデアとデザインが落とし込まれたモダンなシティークルーザーのご紹介でした!