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2023年3月にニューモデルとして追加されたばかりのインディアン「スポーツチーフ」は、高いスポーツ性を誇るパフォーマンスクルーザーです。総排気量1,890ccの美しい空冷Thunderstroke 116エンジンを搭載しており、足回り+ブレーキも高性能。「FTR」シリーズに匹敵するスポーツ性を有したモデルです。
そんな「スポーツチーフ」をベースにしたカスタムバイクをインディアン公式が公開したので、画像を中心にご紹介いたしましょう!
俳優ノーマン・リーダス氏のためにパワープラントが製作!
こちらがインディアン公式が発表した「スポーツチーフ」をベースにしたカスタムバイクとオーナー(左)&ビルダー(右)。
テレビドラマ「ウォーキング・デッド」や自身のバイク番組「ライド・ウィズ・ノーマン・リーダス」を持つノーマン・リーダス氏はアメリカの有名俳優ですが、業界屈指のバイク好きとしても知られています。そんなダリル…もといノーマン氏のために、カリフォルニアに拠点を置くパワープラントモーターサイクルのビルダーであるヤニブ・エヴァンス氏が製作したのが、このカスタムスポーツチーフです。
ナロー&流線形のエクステリアを目指して細部に手を入れたカスタムバイク
こちらがノーマルの「スポーツチーフ」。クルーザーモデルであるため低重心でどっしりと構えたスタイリングですね。
そしてこちらが今回制作されたカスタムマシンです。車体全体に手が入れられていることは一目瞭然ですが、その狙いはナローで滑らかな流線形のエクステリアを手に入れることであったそうです。映画「サンズ・オブ・アナーキー」に登場するクラブスタイル然としたフォルムに仕上がっています。
カスタムスポーツチーフのディテール
搭載するのは総排気量1,890ccを誇る空冷Thunderstroke 116エンジン。この空冷エンジンの美しさは「スポーツチーフ」の魅力の一つですから、ノーマルのまま搭載しています。
162Nmものトルクを3,200rpmという低回転で発揮します。
エアクリーナーカバーはアルミ製のパワープラントオリジナルパーツに変更。
注目すべきはリアショックマウント&スイングアームマウントを移設していること。その目的は、リアセクションの幅を減らすためであるといいます。
これによりワンオフのナローリアフェンダー&7本スポークのMorris Magレプリカナローホイールを投入することに成功しています。
確かにノーマルと比較してかなりナローに仕上がっていますね!
フロントも前述の7本スポークのMorris Magレプリカナローホイールに換装するため、フロントアクスル、ローター、センサー、ベアリングなどがカスタムされています。そのうえでフロントフォークシステムを絞り込み、13インチローターの代わりに11.5インチローターを搭載し、KYB製倒立フォーク&ブレンボ製キャリパーはノーマルパーツをそのまま活用しています。
8インチのハイライザー+ナロープルバックハンドル+ショートフェアリングというクラブスタイルの王道セットアップ。スタイリングのキモとなる重要なパーツですので、簡単なボルトオンのように見えて、高度なバランス感覚が求められます。
もう一つの注目ポイントは燃料タンク。ナローな仕上がりを手に入れるため、ノーマルのタンクを割って幅を詰めたうえでロートンネル化(高い位置にセット)されています。また、タンクダッシュには無数のエアスクープがあしらわれており、並々ならぬこだわりが感じられます。
ガソリンタンクの上部とサイドカバーには3インチのルーバーを搭載。これは視覚上のアクセントです。
シートはコブラスタイルのガンスリンガーシートをチョイス。シートベースにはステンレス材が用いられています。
最後の仕上げは排気系。ノーマルからガラリと印象を変え、ワンオフのステンレスエキパイにRedThunderサイレンサーがセットされています。
ウォーキングデッドの作中でもタンクデザインのきわどいトラチョッパーに乗っていたノーマン氏ですが(役柄だと思いますが)、プライベートでも案外ガチ勢なんですね。
この角度から見ると、ナロー&ハイが際立っていることが良く分かります。ハイパフォーマンスかつスタイリングに優れた「スポーツチーフ」の特性を活かし、フリスコよろしくクラブスタイルへと昇華させたパワープラントのテクニックとセンスに脱帽ですね!