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まだまだ国産旧車の価格が高騰していますね…そんな中、イギリスのボーンマスに拠点を置く「Side Rock Cycles(サイドロックサイクル)」が贅沢にも国産旧車であるホンダ「ドリーム CB550FOUR-K3(海外仕様)」をベースに、海外で人気の”ブラットスタイル”へとカスタムしたのでご紹介します!
ベース車はホンダ「ドリーム CB550FOUR-K3」の海外仕様
これからご紹介するカスタムマシンのベース車両は、海外輸出仕様として1977年に発売したホンダ「ドリーム CB550FOUR-K3」です。日本でいうところの「ドリーム CB550FOUR-K」にあたり、750cc並みの大きな車格を持ちながらも、扱いやすい排気量と優れた操縦性を有した高級感のあるモデルです。
CB550シリーズのファイナルモデルで、1979年にCB650へとモデルチェンジを行い生産終了となりました。
エンジン型式 | 空冷4ストローク OHC 4気筒 |
---|---|
排気量 | 544cc |
最高出力 | 37kW/ 8,500rpm |
最大トルク | 43Nm / 7,500rpm |
車両重量 | 212kg |
全長×全幅×全高(mm) | 2,160×830×1,115 |
最低地上高(mm) | 160 |
変速機 | 常時噛合式 5段リターン |
燃料タンク容量 | 16L |
タイヤサイズ | 前:3.25S19-4PR、後:3.75S18-4PR |
当時の新車販売価格(税込) | 41万9,000円 |
※ドリーム CB550FOUR-Kのスペック
ブラットスタイルに仕上がった「ドリーム CB550FOUR-K3」
英国サイドロックサイクルが製作したこちらのオシャレなカスタムマシンは「Henri(アンリ)」と名付けられ、カスタムするにあたりこの車両のオーナーからの要望は「奥様も乗せられる”ブラットスタイル”で、タンクのペイントは純正カラーに近づけて欲しい」というものでした。
“ブラットスタイル”といえば、カスタム好きであれば耳にしたことがあることでしょうが、知らない人のために説明しますと、日本のみならず海外でも人気のカスタムスタイルのことで、東京は赤羽にショップを構えるカスタムショップ「ブラットスタイル」が製作したマシンのスタイリングを起源とするカスタムスタイルです。同店の代表である高嶺剛氏に敬意を表し、店名がそのままカスタムスタイルの通称として世界中で認知されています。
「Henri」のディテール
まずはステンレス材を用意してエキゾーストパイプの製作からスタート。マフラーはスタイルを崩さない様に純正マフラーと同一のデザインを採用しています。また、乗り心地を加味して、リアサスペンションはリザーバータンク付きに変更。
スカチューンによってサイドカバーや電装ボックスは取り除かれ、シート下はスッキリしています。なお、バッテリーはスイングアーム下部に移設し、電装系はシート下に設けられたトレイに纏められています。
スイッチはMotoneのトリプルボタン、中央にはAcewellのメーターを配置し、シンプルかつスッキリとしたハンドル周りを実現しています。
エンジンはユニット全体をブラスト処理した後に耐熱サテンブラックのパウダーコートを基調に、カバー類はブロンズセラミックコーティングしたもの。不調で動かなかったギアボックスは、エンジンを降ろしたタイミングで修理を行い、無事レストアすることに成功しています。
また、ガソリンタンクのペイントはVWトフィーブラウンパールをベースに、赤と金のストライプをあしらうことでオリジナルのカラーリングに近づけています。
シートは奥様も一緒に乗れるようタックロールパターンのフラットシートを採用しています。
ループフレームのタブにセットされた極小ウィンカー兼テールランプは、モトガジェットのm.blaze pin LEDをチョイス。超小型ながら充分な光量を放ちます。
オーナーの理想を具現化したカスタムマシン
オーナーの要望を反映しつつもサイドロックサイクルのセンスで、ホンダ「ドリーム CB550FOUR-K3」が見事ブラッドスタイルカスタムへと変身しました。このカスタムマシンを作ってもらえたオーナーは奥様と素敵なバイクライフを楽しんでいることでしょう。羨ましい限りですね!
All about CB400 SUPER FOUR -CB400スーパーフォア大全- (Motor Magazine Mook)