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バイクのようにリーンして旋回する3輪、LMWといえばヤマハのお家芸。でも、世界にはもっと過激な3輪マシンがあるんです。
それがドゥカティ ハイパーモタード1100をベースにした「Yondu」。ロシアのサンクトペテルブルクに拠点を置き、ドゥカティやMVアグスタなどのイタ車のカスタムを手がけるバイクショップBalamutti Workshopが製作しました。スーパーチャージャーも搭載されており、「大人の三輪車」としての魅力を大いに放っています。
バイカル湖アイスレース参加のために製作
これがBalamutti Workshopによって製作されたYonduです。レッドのフレームにブラックのパーツが組み合わされていて、辺り一面に広がる雪景色と対をなすカラーリングをしたマシンとなっています。
プロジェクトが始まったのは2016年。ビルダーのVitaliy Selyukov氏はコンセプトデザインやテクニカルパートのアイデアを現実的なものにまとめあげてから製作を始めました。絵を描くことが得意ではなかったVitaliy Selyukov氏は、自身のアイデアをより正確に描き起こしてくれる、信頼のおけるデザイナーとともに協力してデザインを生み出したといいます。
Balamutti Workshopは映画「スターウォーズ」に登場するZ-74 スピーダー・バイクのデザインを参考に製作している点も注目です。カラーリングが異なる点やそもそもZ-74 スピーダー・バイクにはタイヤが装着されていないといった違いがありながらも、ハンドルバー(グリップ)が外側から内側に向かうようになっているあたりは再現度が高いものとなっています。
ちなみに、こちら写真に写っているのは日本国内で発売されているドゥカティ ハイパーモタード950です。Yonduの写真と見比べると、フレームが同じ系統の色となっていて親近感を得ることができます。
カスタムをチェック
三輪それぞれにサスペンションが採用されています。タイヤはもちろんスパイクタイヤです。搭載しているエンジンは1.1L L-ツインエンジンで、さらにBalamuttiオリジナルのスーパーチャージャーが組まれています。低・中回転域での加速がタマらなそうです。
その他、ボバースタイルのシートやオーダーメイドのエキゾーストアイテムなどもあります。フロントサスペンションにはSACHS製モノショックを採用・セットアップしていて、このカスタムの中で最も手間のかかった独自性のある箇所です。
3輪の可能性を見せてくれるカスタムジャンルとなるか
競技者としてカスタムが施されたBalamutti Workshopの「Yondu」は、ベース車のドゥカティ ハイパーモタード1100らしさを漂わせる三輪マシンとなっています。3本タイヤのバイクなら安定感も抜群、大排気量バイクに乗りたいけど扱い切れるかどうか、といった不安を持つ方がハイパワーバイクを味わうための新しいジャンルとなることに期待です。