この記事の目次
ノーマルのまま乗るもよし、カスタムしてもよし。世界的に幅広い層のライダーから支持されている、日本が誇るスタンダード・モデル、ヤマハ「SR400」。
今回は、そんなSR400にスーパーチャージャーを搭載したカフェレーサーをご紹介しましょう!
Krugger Motorcycles「SR400」
このカフェレーサーを製作したのは、ベルギーのコンストラクター”Krugger Motorcycles”。スーパーチャージャーに目が行き勝ちですが、実はヤマハGPレーサー「TZ」のテイストを見事に織り込んだマニアックな車両でもあります。
高出力化されたエンジンに対応するため、フレームはネック部分から加工が施されています。磨き上げられたフロントフォークはややローダウン。ガソリンタンクはノーマルをベースにストレッチ&ナロー化することで「TZ」テイストを醸し出しています。
Krugger SR400のディテール
注目のスーパーチャージャーはアイシン製「AMR300」をセレクト。サージタンクはカスタムされています。
インジェクションは取り外され、その代わりにS&S製48mmキャブレターが装着されています。排気系はエキパイをステンレスでワンオフ製作、サイレンサーは小振りなリバースコーンタイプとしました。
フロントフェイスには小振りなスクリーンを装着。ブレーキ一式とクラッチレバーは”Beringer”製で統一。レバー類をビレットパーツとすることで、ソリッドな仕上がりとなりました。
トップブリッジはSR400のノーマルを加工して、レーサーライクに仕上げています。デジタルメーターはMOTO Gadget製です。
美しい形状のシングルシート。シートレザーはスウェード調。シートカウルの形状に合わせてシートレールも加工されています。画像には写っていませんが、リアショックはFox製です。
この魅力的なカフェレーサーを製作したのが、ベルギーのKrugger Motorcycles。
左が同社主宰のFred Bertrand氏。右はヤマハMoto GPチームのメカニックを長らく勤めるBernard Ansiau氏。ロッシのほか、伝説のライダーであるウェイン・レイニー、ケニー・ロバーツ、それに我らが”ノリック”のメカニックでもあったという、ヤマハワークスの生き字引的な存在です。
今回のカスタム車両製作にあたりBernard氏は、単なるカフェレーサーでなく(と言ってもスーパーチャージャー搭載の凄いカスタムバイクですが……)、ヤマハワークスレーサーをモチーフとするよう、多くの助言を与えてくれたそうです。
Bernard氏の経験とKrugger Motorcyclesの技術力の結晶ともいえる、このスーパーチャージャーを搭載した「SR400」カフェレーサー。ヤマハワークスレーサーの歴史を確かに感じさせてくれる美しい車両ですね。