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1985年の発売開始以来、モデルチェンジを受けつつも、マッシブな外観と圧倒的なパフォーマンスにより独自の世界を築き上げてきたヤマハの長寿モデル「VMAX」。
今回は、その「VMAX」をクラシカルなドラッグレーサー風にカスタムした、驚きの1台をご紹介しましょう。
ドラッグレーサーをイメージ
ロー&ロングのドラッグレーサーらしいフォルムに加え、ヤマハ伝統のストロボカラー(現在の正式名称はスピード・ブロック)にペイントされたタンク・シート・カウルのモノコック外装を纏う、見事なまでのカスタム車両です。
保安部品もしっかりと装備しており、公道走行も可能な仕様となっているのも素晴らしい。見方によってはカフェレーサーですね!
基本骨格はノーマルだった!
エンジンを見れば確かに「VMAX」。排気系はワンオフのエキパイにSC Project製カーボンサイレンサーの組合わせ。バックステップはLSL Racing製を採用しています。
フロントフォーク&ブレーキは意外にもノーマル。この正立フォークは酸化チタンコーティングが施されており、質感も上々なので、そのまま活かしたのでしょう。
前後ホイールは前後18インチサイズのままスポーク化。フェアリングにマッチしたクラシカルな外観としています。
リアタイヤはドラッグレーサー・イメージゆえMickey Thompsonの6.0サイズです。
逆側なので見難くなりますが、リアブレーキもフロントと同じく、キャリパー&ディスクともノーマルが維持されています。
外装を中心に細部を変更するというカスタマイズで、車両のイメージをコレ程変えることが出来るのか…比較のためノーマルの「VMAX」を掲載しておきます。
注目はワンピース構造の外装!
フェアリングを完全なるワンピース構造というのは実は語弊があって、実際には上下で分割されています。このフェアリングはシートメタルから生み出されました。
ガソリンタンクは実はダミー! 本物のタンクはシート下に収められています。
シートレザーは、プレーンなレザーにスウェード調レザーを張り合わせたワンオフです。芸が細かい!
このシート下に見えるのがアルミ製ガソリンタンク。フューエルキャップはシートカウル上に見えます。
テールライトとナンバープレートも、しっかり搭載していますね。
オイルタンクのようなこちらがガソリンタンクになります。容量は不明ですが少なそう…。しかし、この極上のルックスなら許されるでしょう!
ディテールにも抜かりなし!
タコメーター本体はノーマルを使用。ハウジングのみアルミで製作しました。ハンドルは当然のことながらセパレートハンドルに変更。ダミータンク上にデジタルメーターが搭載されています。
ハンドルバーエンドに搭載されたウィンカーはお馴染み”Moto Gadget”製品。ブレーキ&クラッチのマスターシリンダーはブレンボ製に変更されています。
ドラッグレーサーをイメージしつつ、クラシックバイクの風味がプラスされた、この美しいカスタムバイク。製作したのはポルトガルのカスタムビルダーit roCkS!bikes。このマシンのような美しいワンピース外装を得意としています。
ノーマルからはかけ離れたイメージとされた本車両ですが、カスタム内容から判断して、意外と(筆者のような)素人さんでも乗れちゃいそうな、魅力溢れる1台ですね。