ヘルメットを購入する際にデザインや機能などで悩みますが、そこに取り付けるシールドについても悩みますよね。

ミラーやスモーク系など顔が見えないシールドの方がカッコイイけれども、夜間走行時に見えづらくなってしまっては本末転倒……。

そこで今回は、ジェットヘルメットブランド「72JAM」にご協力いただき、ジェットヘルメットに装着できるバブルシールド全色の夜間視認性を検証してみました。

検証したカラーは全8色

• クリア
• フラッシュミラー＋クリア
• フラッシュミラー＋ライトスモーク
• フラッシュミラー＋パーシモン
• フラッシュミラー＋ブルー
• フラッシュミラー＋シャンパンゴールド
• フラッシュミラー+イエロー
• 【番外編】ブラックスモーク

の合計8色です。

※FM＝フラッシュミラー

一般的には、夜間は暖色系の方が見やすいと言われていますが、どうなのでしょうか？

また、番外編として「ブラックスモーク」もどれだけ視認性が下がるのかを試してみました。

市街地と住宅街で検証

実証実験の舞台に選んだのはこちらの2箇所。ネオンがきらめき夜間でも明るい表参道と、ヘッドライトで照らしていないと暗くて走れないくらいのガッツリ住宅街。

なお、カメラの設定が変わってしまわないよう固定にして撮影していますので、画像によってはかなり見づらいものもあるかもしれませんが、リアルということであらかじめご了承ください。

それではさっそく実験スタート！

まずは安全安心のクリア

まずは安心のクリアシールドから。無色透明ですので、顔はガッツリ見えています。

ライダービューも、当たり前ですがこの通りはっきり見えます。

視認性はばっちりですが、今回の主旨である”顔が見えない”という点では合格ならず。

フラッシュミラー＋クリア

続いてフラッシュミラー＋クリア。クリアですがミラー加工されているため、ライダーの表情はそこまで見えません。

ただし、ミラーが強めなので多少スモーク感があります。

さすがにクリアと比べるとやや暗く見えます。夜に見えづらくなる方や、視力が低下している方はあまりオススメできません。

フラッシュミラー＋ライトスモーク

先程のフラッシュミラー＋クリアよりもミラーが薄いため、顔は結構見えます。逆に日中の方が顔が見えにくいです。

ライダービューは、フラッシュミラー＋クリアと同等か、少しライトスモークの方が視認性を欠いています。

市街地であればそこまで走行に支障をきたすほどの暗さではないかもしれませんが、住宅街での走行は危険なレベルですね。

フラッシュミラー＋パーシモン

暖色系のパーシモンですが、ミラー加工もされているため意外と外側から顔が見えにくいです。

画像だとうっすら見えていますが、肉眼だとライダーの表情はほぼ分かりません。

さすが暖色系カラー！とても視認性が良く、なんならクリアよりも見えやすく感じます。

明るいというより “見やすい”といった印象で、眼の悪い方にも良いのではないでしょうか。

しかも、昼間の使用もミラー加工が施されているので眩しさは感じられません。

現時点でフラッシュミラー＋パーシモンが暫定一位です！

フラッシュミラー＋ブルー

昼間の走行時に視認性が良いということで愛用者も多いブルー系です。

顔が見えにくいという点では、8色の中でも上位です。

フラッシュミラー＋ブルーですので、実際に肉眼ではブルースモークといった印象で、視認性はライトスモークと同じ程度です。

実際に夜間の走行も問題なさそうな気がしますが、住宅街など暗めの道だと少々不安なレベル。安全面を考慮しNGということにします。

フラッシュミラー＋シャンパンゴールド

続いて、フラッシュミラー＋シャンパンゴールド。

ミラー加工が薄めなのか、昼も夜も外から顔が見えてしまいます。

ライダービューとしては比較的視認性が高いです。

イエロー系カラーのフラッシュミラー＋シャンパンゴールドですが、肉眼では黄色く見えるわけではなく、ほとんど無色に近い見え方です。

こちらもフラッシュミラー＋パーシモンと同様に、昼夜問わず使用できるカラーですね！

フラッシュミラー+イエロー

最後に真打登場！フラッシュミラー＋イエローです。

日中はミラーの反射によってそこまで外から顔は見えませんが、夜間、特に繁華街など街灯に照らされると多少顔が見えます。

ライダービューとしては、イエローブラウン系カラーに薄いミラーコートが施されたような印象で、非常に見やすい！

しかもイエローレンズは、夜間の視認性アップだけではなく、悪天候やトンネル内などにも最適と言われています。

一方、天気の良い昼間や対向車のLEDヘッドライトに目が眩むのではないかと懸念される方も多いかと思いますが、このフラッシュミラー＋イエローはイエローとブラウンの絶妙な配合＋若干のミラーをかけることによって、いわゆるブルーライトがカットされており、ライトのギラつきも軽減されています。

このカラーは、夜間走行の視認性に不安を感じている方や視力の悪い方にもオススメです。

【番外編】ブラックスモーク

最後に番外編として3Dコンペシールドにのみラインアップされる「ブラックスモーク」を参考までに装着してみました。

外から見ると確かに顔が見えなくてカッコよく見えますが、ライダーからの見え方は以下の通りです。

案の定、視認性は激悪です！予想はしていましたが、やはりブラックの使用は完璧に日中に限られますね。

画像だとそこそこ見えるように感じるかもしれませんが、肉眼だと非常に視認性が悪いです。

顔は見えたくないんです〜とカッコつけている場合ではないくらい危険ですので、夜間走行時の装着はお控えください。

結論：パーシモンとイエローで甲乙つけがたい！

というわけで、全8色の比較実験をしましたが、外からライダーの顔が見えにくさ＝100点、視認性の高さ＝100点で「フラッシュミラー＋パーシモン」という結果になりました。なお、フラッシュミラー＋クリアとフラッシュミラー＋ブルーも、顔の見えにくさでは合格なのですが、視認性でマイナス点となりました。

もとい！ライダーの顔が外から見えにくいかどうかも重要なポイントですが、やはり安全面を考えると視認性は譲れません。

ということで、外からライダーの顔が見えにくさ＝80点なのですが、視認性の高さ＝150点で、編集部としては断然「フラッシュミラー＋イエロー」推し！

ぜひ、72JAMのシールドをお近くのバイク用品店で試してみてください。