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まずはこちらの、2020年1月にイングランドのサウス・ヨークシャイヤー州シェーフィールドで起きたバイクと車の正面衝突事故の映像をご覧ください。
減速しきれなかったスバル車がカーブで対向車線まで大きく膨らみ、そこにスズキGSX-R1000 K8が居合わせてしまい正面衝突。珍しいヨシムラレッドのGSXがバラバラになり、ライダーは思いっきり吹き飛ばされてしまっているのが分かります。
客観的に見て、死を匂わせるレベルの衝突事故でしたが、なんと吹き飛ばされたライダーは一命を取り留めていました。のちに、サウス・ヨークシャイヤー州警察巡査は「エアバッグスーツを着ていなければ、おそらくライダーは死亡していただろう」と語っていました。
着るエアバッグの重要性とMotoGPでの活躍
近年、新規でバイクに乗る人・二輪の運転免許を取得する人が減少し続けていますが、バイクに乗らない人の主張する「バイクに乗らない理由」のうちの一つに、事故時の致死率の高さが挙げられています。
それもそのはずで、体をむき出しにして乗るバイクはその特性上、事故時に運転者が生身で何かしらのモノに衝突してしまうことが避けられません。運よく車や人を避けられたとしても、バイクに乗っていた時と変わらぬ運動エネルギーで硬いアスファルトやガードレールなどに叩きつけられてしまいます。
極端な例として、サーキット場で世界最速のバイク・ライダーを決めるロードレース「MotoGP」では、クラッシュ時には時として時速100㎞を超えるスピードで体が宙に投げ出されます。そんな絶体絶命な状況であっても大事な人命を守るため、すでに2016年にはほとんどのMotoGPライダーがエアバッグを装着。2018年からはエアバッグの装着が義務化されました。
ダイネーゼからの新商品「スマートジャケット」
着用型エアバッグの有用性についての再認識と需要が急上昇する中、MotoGPでのウェア・ギアサプライヤーであるイタリアブランド「Dainese(ダイネーゼ)」から、電子制御されたエアバッグ機能付きベスト「スマートジャケット」が発売されました。
大変ありがたいことに、どんなスタイリングでも違和感なく装着できるデザインになっているので、プロテクター特有の「ださい、ゴツい」を回避できます。
外側のベストの形をした全天候対応シェルの中に、ダイネーゼが特許を有する「マイクロフィラメント」という極細繊維で満たされたエアバッグが内蔵されています。エアバッグの背部には電子制御ユニットがあります。
これだけ聞くとなるほど基本的なエアバッグ機能があるのね、という感想を抱くだけで終わってしまいますが、この「Daineseスマートジャケット」がスゴいのはここからです。
高性能な衝撃吸収能力
まず大前提として、とっても大事なエアバッグとしての衝撃吸収性について。「スマートジャケット」は従来の背面プロテクターのおよそ7倍もの衝撃吸収性を誇ります。硬いシェルもないのにどうやってそんな化物スペックを実現しているのかというと……
先ほどもご紹介した、ダイネーゼが特許を有する「マイクロフィラメント」構造を利用することにより、理想の衝撃吸収性を実現させています。エアバッグ機能がアクティブになった際、内部のエアバッグは全部分が均等に5cmほどの厚みに膨張し、ライダーの命を守ります。
どれくらい衝撃吸収性があるかというと、世界を代表する安全認証機関のひとつ「TV SD(トゥフ・ズード)」にて800種目を超えるテストを行い、どのような環境においてもライダーの命を守れることが証明されたくらいなのです。
スマートな高感度センサー
しかし、どんなにすばらしい衝撃吸収性を持っていたとしても、その真価を大事な場面で発揮できなければ意味がありません。ダイネーゼの「スマート・ジャケット」はもちろんその点においても抜かりはありません。
1回の充電で26時間稼働し続ける電子制御ユニットがエアバッグ背部に設置されており、起動されている限り、あらゆる環境下でも的確に、そして安全にエアバッグを展開してくれることが保証されています。
電子制御ユニットに内蔵されたセンサーにはジャイロスコープ、傾斜センサー、GPSを備えており、どこでどんな姿勢を取っていたとしても正常に起動できます。毎秒1000回もの回数でセンサー信号を監視しているため、外部からの衝撃を確認したとたんにすぐさまエアバッグが展開されます。
GPS機能などはスマートフォン / バイクとのBluetooth接続やWi-Fi接続を必要としないスタンドアローン型で、さらに起動の確実性を上げています。ここまで念押ししていれば安心ですよね!
パッカブルで常に手元に
大事なのは衝撃吸収性や確実性だけではありません。着用・持ち運びが楽でなければ、そもそもこの「スマートジャケット」を使おうとは思いませんよね。しかし、やはりバイクウェア大手メーカーのダイネーゼ、そこも抜かりはありません。
「スマートジャケット」は小さなポーチレベルにまでコンパクトに折りたたむことができるパッカブルなベストで、持ち運びや収納にも苦労することはありません。
バイクの収納スペースやバッグにも余裕で収納できるコンパクトさ。プロテクターなどはスペースを取りがちで、着用もめんどくさいのでライダーのおよそ5割が着用を避けていますが、これなら煩わしさも皆無ですね。
そして通気性、速乾性にも優れた繊維を使用しているため、どんな天気・湿度でもストレスフリーでいられます。プロテクターを着用すると汗で蒸れることが多々ありますが、スポーツウェア並みの吸汗速乾性を誇る「スマートジャケット」ならその心配もありません。
胴体に装着するプロテクターウェアの中でも随一のパフォーマンスを誇るダイネーゼの「スマートジャケット」をご紹介いたしました。すでに日本でも発売されており、お値段は本体価格149,600円(税込)でお買い求めできます。※1週間1万1千円(税込)でレンタルという選択肢もあります!
ライダーの生命線ともいえる大事な胴体プロテクターは、いくらお金をかけても損することはありません。命あってのバイク人生、最高品質のモノを購入するという選択肢も持っておくといいかもしれませんね。
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