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バイカーがファッションを考える際、悩ましいのが安全性とデザイン性のどちらを優先するか。もちろん、どちらも両立させたハイブランド品もありますが、少々お高いのがネック。なにより、ライディング専用感がありありのものも多く、ちょっと二の足を踏みがちです。
でも足元であれば、あまり気をわずに履ける上に安全性も高い「エンジニアブーツ」という選択肢があります。長い歴史の中で培われてきた優れた機能性と飽きのこないオーソドックスなデザインで、バイクに乗る時はもちろん、普段のファッションでもビシッと決まりますよ。
技術者向けのワークブーツ
エンジニアブーツは技術者=エンジニアが仕事をする際に履いていたワークブーツです。どんな現場での作業でも足元の安全性を高められるよう考えられています。
危険物から守れるよう、ヒザをカバーするくらいにハイカットで全体に革が採用されていたり、靴紐がほどけることによる労災を防ぐために、靴紐の代わりにストラップでフィット感をラクに調整できるようにといった具合です。
中にはブーツ先端にスチールトゥと呼ばれるカップ状の金属を内蔵することで落下物から指を守れるように設計されたモデルもあり、とにかく防御性の高い頑丈なブーツであることは間違いありません。
ライダーの安全やファッション性にも貢献
このように現場仕事の必需品ともいえるエンジニアブーツですが、その安全性の高さからバイカーたちからも高い評価を獲得し、人気ライディングギアの1つとなっています。エキパイやエンジンなど高温のものが足元にありますし、転倒時に足を守るためにも頑丈であればあるほど良いですからね。
さらには、ファッションアイテムとしての価値も見出されています。機能性は前述したとおりですし、レザーの上質感がオシャレということもあり、機能美の塊ともいえるバイクとの相性はバッチリです。使えば使うほど味が出てくるのも魅力の一つです。
国内外の気鋭エンジニアブーツブランド
魅力を確認したところで、エンジニアブーツの起源を振り返ってみましょう。正確なことはわかっていないのですが、いずれにせよ20世紀のアメリカで誕生したといわれています。
それゆえアメリカ発祥のエンジニアブーツメーカーは有名どころばかりです。ウエスコにレッドウイング、そしてホーキンズなどなど。
ローリングダブトリオやクリンチ、メイカーズなど、日本国内にも気鋭のブランドが数多く存在しています。細やかな気配りと職人魂のこもった作品を生み出していますし、日本人の足にピッタリしやすいところも魅力。エンジニアブーツを探すなら国内ブランドから選ぶのもイイですね。
エンジニアブーツを購入するならサイズは小さめに
新品で購入する際には、ちょっと注意すべきポイントが。少し小さめのサイズを購入するようにしてください。というのも、最初は足がキツくても革がだんだん馴染んでいき、ゆくゆくはちょいどよくなるからです。これは革靴全般にいえることですね。
もちろんゆったりと履きたい人もいることでしょう。でもサイズが大きすぎると、サイズが合わないことで革にシワがついてしまったり、歩くたびに踵が浮く、靴ずれが起きてしまうなどのトラブルが後を絶えません。なのでエンジニアブーツを履きたいなら、無難にジャストフィットサイズを選んでおきましょう。
メンテナンスで輝きを保とう
無事エンジニアブーツを手に入れても、履きっぱなしは決してよくありません。定期的なメンテナンスをしてあげると、ブーツの風合いがさらに増します。
難しそうなんて身構える必要はありません。基本は表面の汚れブラシで落として布で全体にクリームを塗り伸ばすだけ。履くたびにクリームを塗るのは大変ですから、日頃からブラシで汚れを落とすようにしておくと、お手入れの手間が省けます。
エンジニアブーツと一緒に歳を重ねよう
バイク専用の急先鋒ともいえるレーシングブーツも先鋭的でかっこいいですが、どんなファッションにも合わせやすいエンジニアブーツはオシャレ好きのバイカーに最適な選択肢といえそうです。大事に手入れをしていけば、年齢とともに味わい深くなる、自分だけの一足が手に入る楽しみもありますからね。