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オーストリアのKSRグループが2021年にローンチした新進気鋭のモーターサイクルブランド「MOTRON(モートロン)」は、ヨーロッパのトラディショナルなデザインを踏襲しつつも最新技術を投影した、数多くの電動モビリティを取り揃えるブランドです。
オーストリアやドイツをはじめグローバルに販売エリアを拡大中のモートロンは日本でも発売が開始されており、国内での輸入総代理はモータリスト合同会社が担っています。
そこで今回は、数あるモートロンの車両ラインアップの中から、優れたパフォーマンスを誇るスポーツタイプの遊べる電動バイク「Vizion(ヴィジョン)」をご紹介いたします。
MOTRON(モートロン)「Vizion(ヴィジョン)」
トレリスフレームをはじめ、テレスコピック式倒立フォーク、センターショックアブソーバーがヴィジョンのスポーティーなスタイルを引き立たせており、スイングアームで構成されるシャシーが走りの楽しさを予感させます。
また、ホイールサイズは12インチにすることで扱いやすさはもちろん、スポーティーなライディングを生み出し、初めてバイクに乗る方でも走り操る楽しさを存分に味わえる”遊べる電動バイク”に仕上がっています。
なお、ヴィジョンのボディカラーは、ブラックとホワイトの2種類が用意され、どちらもモートロンのアイコニックカラーである”イエロー”を差し色に用いることで、疾走感あふれるアグレッシブなデザインに仕上がっています。
ヴィジョンのディテール
大きくて見やすいデジタルメーターは、スピードや電池残量のほか、気温計やトリップメーター、オドメーターなど様々な機能を有しています。また、メーター右下にある「R」ボタンを押すことで、便利なリバース(後進)機能を使うことができます。
燃料タンクのような箇所は収納ボックスとなっています。入り口は少々狭いため、ヘルメットなどは入りませんが、工具や書類などはもちろん、グローブやシェードなどを入れておくのに重宝することでしょう。また、内側にUSBポートが設けられているのでスマホなどのデバイスを充電することもできます。
高強度を誇るトレリスフレーム下方部には、脱着可能な72V26Ahバッテリーを格納。これにより低重心を実現しており、非常にバランスの良い安定した走行を実現しています。
スイングアーム内に納められたコンパクトかつ強力なボッシュ製のモーターは、最大出力3.7kw、最大トルク19,7 Nmというパワフルな性能を備えています。また、着脱式リチウムイオンバッテリーの容量は1,872Whで、航続距離は65kmを確保し、車両重量はバッテリーの重量(16kg)を含めても100kgに抑えられています。
ヴィジョンを試乗した感想
小径でありながら低重心設計によって、直進安定性はもちろんコーナリングでも安定した走りが体感できました。また、絶妙なステップ位置とハンドルポジション、人間工学に基づいて設計されたであろうニーグリップのしやすい外装形状など、”乗って楽しい”を実現するためにきっちり設計されていることが伝わってきました。
また、ヴィジョンにはシーンに応じて切り替えられる2つのパワーモード(ECO/POWER)が用意されており、手元のスイッチボックスで切り替えることができます。両モードとも試してみましたが、パワーモードでは電動バイクならではの刺激的な加速を体感することができ、エコモードではマイルドで安全な乗り味とともにバッテリーの消費電力を抑えて走行することができました。
高性能でリーズナブルな小径電動バイク「ヴィジョン」は、遊び道具に一台欲しいと思える傑作モデルでした。
モートロン「Vizion(ヴィジョン)」のスペック
エンジン型式 | ブラシレスDCモーター |
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モーター | セントラル・モーター |
定格電流 | 72V |
最高出力 | 3,7kW / 1,800rpm |
最大トルク | 19,7Nm / 1,800rpm |
車両重量 | 100kg |
バッテリー | リチウムイオン(取り外し可能) |
定格容量 | 72V 26Ah |
容量 | 1,872Wh |
全長×全幅×全高(mm) | 1,760×810×1,000 |
最高速度 | 45km/h |
走行可能距離 | 65km |
電力消費量 | 35Wh/km |
登坂能力 | 35 % |
タイヤサイズ | 前:110/70-12、後:120/70-12 |
カラー | グレイシャーホワイト、ブラック |
価格(税込) | 44万円 |