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あれマダラになってる…革製品のカビ除去方法と日々のお手入れ

あれマダラになってる…革製品のカビ除去方法と日々のお手入れ

耐擦過、耐火、防風、衝撃吸収、堅牢を兼ね備えた素材として、バイク誕生の時代より変わらずライディングギアの王者として君臨する革製品。近年ではさまざまな機能性を付加された化学繊維の数々に押され気味ではあります。洗濯の仕方くらいしか気にすることないですからね。

 

それでも革製品ならではのカッコよさや愛着の抱きやすさはかわりません。適宜のメンテナンスをすることにより(サイズキープも含めて)長く使い続けることこそが醍醐味ですし。今回はそんな革に必須のカビ対策を、初心者に向けてざっくりとご紹介しちゃいます。

 

保管環境は最重要

あれマダラになってる…革製品のカビ除去方法と日々のお手入れ

革というものは、季節によっては着られない時期もあって保管期間が長くなりがちで、そのくせ乾燥しすぎるとカピカピ、湿気が高いとカビカビになるという、頑丈なくせにデリケートなところがあって、仕舞うにも何かとかさばるという、衣類としては意外に厄介な素材です。

 

基本的に状態を良く保つには

  • 直射日光に当たらない
  • 風通しがよい
  • 湿気が籠らない

といった場所での保管が求められるのですが、そういった場所は目に付く動線上であったりすることから、派手派手であったりゴツかったりするライディングギアを放置すると家人からは嫌がられることも多く、やむなくクローゼットや押し入れにとなることも多いかと思います。

 

しかし「長いこと着られない時期の保管」こそが、季節的にもっともマズいことになりやすいタイミングだったりもします。くわえて革のライディングギアには次のとおりの特性があって、さらに厄介です。

 

革のライディングギアはカビの大好物

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とにかく革製品はカビが湧きやすいんです。繁殖するのに適した環境としては

  • 気温(20℃~30℃)
  • 水分(湿度70%以上)
  • 栄養

とされているのですが、梅雨入り前くらいにクロゼットや押し入れに不用意に仕舞い込んでしまった革製品は、高い水準でこれらをクリアしてしまいます。

 

特に「栄養」に関しては革そのものや保湿用の脂分、付着した人脂といったものもカビが繁殖するための養分になってしまうだけでなく、基本的に外で使うものですのでカビそのものも含んだ雑菌も持ち込んでいるのです。

完全に防ぐためには、ダメージ覚悟で一度カピカピになるくらい天日干しで殺菌するか、大枚はたいて皮革専門のクリーニングに出して洗浄・防カビ防菌ケアするか、こまめに虫干し(風とおし)するしかありません。

 

カビが生えても慌てず騒がず

それでもやはり、一定の環境が整ってしまうと、カビははえてしまうものです(泣)。その場合のベストな対策は、そのまま皮革専門のクリーニングに出してしまうことですが、結構なコストがかかってしまいます。

 

なんとか自力でという場合に、ブーツ・グローブ・ツナギ・上着・パンツと、モノや部位によって最適解は多少変わってきます。それでも一般的にいえば、カビてしまったときの対策は下記のようにまとめられます。

 

まずはカビを落とす

下にいくほど重度なものでの、再発防止の殺菌まで含んだ対策となります。

幸い革に巣食うカビは、それほど根深くはない白カビであることが殆どですが、除去しきれないと簡単に再発してしまいます。

 

  • 乾いた布でカビを落とす(ただし胞子が室内で拡散しないように屋外で)
  • ブラシでカビを落とす(同上)
  • 硬く絞った濡れ布巾でカビを落とす(屋内で作業せざるを得ない場合、乾拭きでは落としきれない場合)
  • 天日干し
  • 重曹水(重曹小さじ1に対して水100ml)を含ませた布で拭く
  • エタノールを含ませた布で拭く

 

重曹水やエタノールを使う場合は、色落ちや変色・変質することもありますので、目立たないところで試してからにしましょう。

 

大まかにカビを落としておいて、革を洗濯機で丸洗いした上で除菌・保湿までできる洗剤を使ってみるのも良いかもしれません。

ただし、取り扱い説明をよく読んでからでないと、縮んでしまうこともありますので注意が必要です。いずれの手順でも、しっかり乾燥させましょう。

 

革に潤いを取り戻す保湿

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クリームやオイル等で、カビ落としと乾燥の手順で革が失ってしまった潤いを補給し、必要に応じて補色します。製品によっては防カビ効果のあるものもあります。基本的には製品毎の使用方法に沿いますが、ややたっぷり目に使ってしっかり浸透させます。

 

最後の仕上げは乾拭き

浸透しきれず表面に残ったクリーム・オイルを拭き取り、しばらく陰干しして風を通してから再度保管します。

 

1つ終わってもまだ安心できない

ここまでで、カビてしまったギアのメンテはひととおり済んだように思うかもしれません。

でもカビてしまったものがある限りは、同じ場所に保管してあるそれ以外のもの(革以外も含めて)もまだ目に見えないだけで、すでにカビが芽吹いているかもしれません(泣)。急ぎクロゼットや押し入れの中のまだカビてないものを全て対策するか、のんびり経過観察しながら取り掛かるかはあなた次第です・・・・・・

Writer: Kenn

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