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ルクセンブルクのヘルムサンゲでカフェレーサーバイクの製作に情熱を燃やすカスタムバイクショップのBlacktrack Motors。
このショップの創設者でありデザイナーでもあるSacha Lakic氏が生み出したBT-03は彼の理想や思い出が詰め込まれたカフェレーサーバイクとなっています。今回はこのカスタムバイクを見ていきましょう。
BT-03の外観をチェック
これが今回紹介するBlacktrack MotorsのBT-03です。カウル、タンク、シート、リアフェンダーのカラーリングを見て分かる通り、グレーがベースカラーのひとつとして存在感を放っています。その他の構成部品はブラックをベースとし、全体的に落ち着きのあるカラーリングとなっているのが印象的です。
フロントカウル、タンク、シート、リアフェンダーが綺麗な一直線を描くようなフォルムを形成しています。パッと見で、ホイールベースが長い点も目に止まります。
現代的な美しさと流線美を持つデザインで、シングルシートを代表とする見た目もレーシングテイストが強いです。
ベース車両はハーレー・デイヴィッドソンのSoftail Fat Bob 114
BT-03のベース車両として選ばれたのはハーレー・デイヴィッドソンの Softail Fat Bob 114。は114ci(1,868cc)のミルウォーキー・エイト(Milwaukee-Eight)エンジンが採用され、剛性・レスポンスに優れたシャーシと共にトルクにして155N・mのスペックを発揮する車両になります。
Softail Fat Bob 114をベース車両にした理由として、理想的なプラットフォームを備えるバイクで、ジオメトリーの良さやコーナーリング性能の高さも決め手となった、と一眼見て直感的に感じたとビルダーのLakic氏は語っています。
なお、BT-03の製作にあたっては、エンジン、トランスミッション、フレームが純正状態からそのまま残されている部品となっています。つまり、ガチガチに手が加えらえたカスタムバイクということです。
BT-03に影響を与えたLakic氏の少年時代
BT-03を製作するにあたってそのデザインに最も影響を与えたものは、Lakic氏の少年時代の思い出の他にはないでしょう。
1977年から1979年の間で3,133台のみ生産された同社唯一のカフェ・レーサースタイルであるHarley-Davidson XLCR、少年時代のパリでその姿を見るたびに魅了されていたLakicは、自身の「過去を振り返りそこからインスピレーションを得る」というスタンスとその思い出をBT-03にも取り入れたのです。
実際、BT-03にはXLCRのDNAを感じさせる要素が詰まっています。角張を持ち長く伸ばされたタンクやテール部分、そしてノーズ部分のフェアリングや7スポークホイール、このようにバイクのデザインの肝となる部分へ積極的にその息吹が注ぎ込まれているのです。
ライトウェイトで軽快な走りを
ライトウェイトで軽快な走りをする点もBT-03の大きな魅力です。純正部品をBlacktrackのオリジナルパーツに交換したことで部品重量の40%の削減に成功、純正仕様と比べてリア・アッセンブリー部分は純正より5.5kg、そしてフロント・エンド部分で18.5kgずつそして、バネ下重量は13kgの軽量化しているなど、純正よりも優れた加速能力を持つこと間違いなしです。乾燥重量は248kgで、純正の296kgよりも明らかに軽くなっています。
希少なハーレーのカフェレーサーバイク
今回紹介した軽量でモダンなデザインを持つBT-03は、4台限定で生産されることとなっています。受注から納車までにかかる日数は6ヶ月、購入者の好みに合わせた仕様にすることも可能です。お金に余裕のある方、検討されてみてはいかがでしょうか?
Blacktrack Motors
Helmsange, Luxembourg