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先日開催された東京モーターサイクルショー2022にも出展していた、イタリアの名門バイクメーカー「F.B Mondial(F.Bモンディアル)」。
今回は、F.Bモンディアルをまだ知らない方のために、イタリアで1948年に創業したF.Bモンディアルについてご紹介します。
ホンダとも深い関係を持つイタリアのバイクメーカー「F.Bモンディアル」
F.Bモンディアルは、1948年にボゼッリ兄弟が設立したバイクメーカーで、第二次世界大戦が始まる前までは配達用のトライクを主に製造していました。戦後から本格的なバイクの生産をスタートし、1950年代に入ると頭角を現し、ロードレース世界選手権では6人ものチャンピオンを世に輩出するほどの活躍を見せました。
スタートこそ順調であったF.B モンディアルの経営も1950年代後半になると販売不振に陥り、1957年にはレースから徹底してしまうことに。そんな窮地を救ったのが、本田技研工業の創始者である本田宗一郎氏でした。F.B モンディアルの高い技術を買い、世界選手権からの撤退を決めていた同社のレースバイクを譲り受けたとされています。ちなみに、このバイクは今でもツインリンクもてぎのコレクションホールに展示されていますので、気になった方は見学に行ってみてください。
閑話休題、残念なことにF.Bモンディアルは1979年に撤退してしまいます。その後、イタリアの出版界では著名なラストラ社のロベルト・ジレッティ氏によって権利が買収され、ホンダ「VTR1000 SP-1/2」のエンジン融通を受けるかたちで「ピエガ」を発表しますが、印刷機材事業とバイク製造業という”二足のわらじ”は成立せず運営に失敗してしまい、イタリア・モンツァの破産裁判所に差し押さえらてしまいました。
紆余曲折あったものの、2015年に復活を果たし、今ではイタリアをはじめ世界各国で再びその名を轟かせています。そして2018年には株式会社アイビーエスが日本における正規販売を開始し、2022年の東京モーターサイクルショーで初お披露目となりました。
現在F.Bモンディアルの公式ウェブサイトには、250ccや125ccクラスの小排気量モデルが多数ラインアップされています。ネオクラシックモデルやフラットトラッカーモデルなど、どの車両もデザインが非常に魅力的なので、次回は車両についてご紹介したいと思います!