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あれっ今何速だっけ?なんてならないメーター確認術

あれっ今何速だっけ?なんてならないメーター確認術

2000年代までは珍しかったものの、ここ数年ですっかり普及してきたメーターのギアポジション表示。125ccクラスの小排気量車にまで普及しており「今何速だっけ?」なんて場面はすっかりなくなってきました。

でも旧車ともなると別です。基本アナログですし、速度計と回転計にオドメーターだけなんてのもザラ。でも乗っている身からすると不思議と困りません。なぜなんでしょう?

今回はそのあたりを解き明かしてみようと思います。最近のバイクから旧車に乗り換えようと思っているイキな若者必見です。

 

ギアチェンジは感覚的にしていることが大半

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まずはバイクにおけるギアの必要性をおさらいしておきましょう。電力を供給しさえすれば、その電力に応じたトルク(回転しようとする力)をゼロ回転から発生するモーターと違って、ガソリンエンジンのような内燃機関では、安定した走行状態を保つためには、ある程度以上の回転数が必要となります。

つまり場面に応じて、異なった減速比の各ギアを使って、有効なトルクを発生する適当な回転数に保つために行うのが変速操作=ギアチェンジです。

 

そのエンジンが最も安定してトルクを発生する回転数帯(パワーバンドやトルクバンド等といわれる)を大きく外したままだと、アクセルを開けてもガクガクして加速しませんし、その逆に高い速度から低すぎるギアにシフトダウンしてしまうと、強烈なエンジンブレーキ(速度に後輪の回転が追いつかない)となって最悪転倒してしまうこともあります。

 

もっとも、そのあたりは乗っているうちに身体と感覚が自然に覚えてくるものなので、普段からそこまで頭をひねっているわけではありません。「ここでは何速でなければ」といったガチガチな判断よりも、後輪が地面を蹴る感覚に加えて速度と回転数から、ギアを上げるか下げるか、はたまたそのままにするかというその場に応じた判断をしているはずですその際、何速かなんてあまり気にしていませんよね。

 

シフトインジケーターは低燃費走行に役立つ

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冒頭では125ccクラスにまで拡大されつつあると書いていますが、もともとは一定の高コストも許容される、趣味性の強い大型クラスから装備が始まりました。大排気量エンジンでは、そのエンジン本来のパワーバンドを大きく外れても、大排気量=大トルクからくる地力で走行に問題が出ることはあまりありません。

1000ccオーバーともなれば、パワーバンドから完全に外れたアイドリング+α程度の回転数でも、6速ギアでの巡行を楽にこなすほどです。

 

そうなると不要な気もしてきますが、「6速のつもりで延々5速で走っててすっげー損した気分」や「幻の7速に入れようとして空振っちゃった」といった話をよく聞くように、低燃費走行にシフトインジケーターを活用する人が増えてきたこともあっての普及拡大というのが背景にあるといえそうです。

そうした恩恵の薄い小排気量クラスにまで普及が進んだのは、単に量産や技術革新(デジタル化)による低価格化もあるのでしょうね。

 

トップギアにおける60km/hと100km/hの回転数だけ覚えればOK

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もっとも、ギアポジションを計算から求める方法もあります。そのもととなるデータがバイクのカタログなりユーザーマニュアルに掲載されている、そのバイクのエンジン性能曲線・走行性能曲線といった、パワーバンドと各ギア比やその相関を示したグラフです。

これに加えてタイヤ外径と減速比を頭に叩き込み、その時々の速度と回転数から瞬時にギアを把握・・・・・・できるなら数学者になったほうが良いかもしれません(笑)。

 

前述したグラフには、それぞれのギアに適した速度も併記されていたりしますが、それを全て覚えるのもなかなか大変。しかもその割には役立つ場面はあまりありません。速度計に各ギアポジションでの守備範囲をビニテで貼っておくというのも、あまりカッコのいいものでもないですし。

 

公道走行においてギアポジションが重要視されるのは「燃費走行」くらいのものですから、60km/hと100km/hでトップギアの回転数がだいたいどのくらいかだけ覚えておけば充分なんです。

国産メーカーの国内仕様であれば、だいたいそのあたりで一番燃費が伸びるよう設計されていますし、輸入車や逆輸入車であってもそれほど極端に差が出るわけでもありません。

 

あれっ今何速だっけ?なんてならないメーター確認術

また、それぞれのバイク次第ではあるものの、回転数毎での燃料消費率とそれにより走行できる距離の相関もあり、やみくもに低回転で走ったからといって燃費が伸びるわけでもありません。たまたま気に入ったバイクに装備されていないとか、旧車にインジケーターを後付けすると雰囲気壊れちゃう……なんてことを気に病む必要は全くありませんよ!

Writer: Kenn

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