知ってた?色んなヘルメット規格一覧!貴方のヘルメットはどこまでクリアしてる?

フォーライドでは日本製のハイクオリティなヘルメットだけでなく、海外製のクールなヘルメットなどもご紹介しておりますが、場合によっては記載されている安全規格が異なるせいで、なんとなく安全性のイメージが掴みにくいときってありますよね。

良い機会なので、今回はヘルメットのメジャーな規格を可能な範囲で、サクッとまとめてみました!貴方のヘルメットはどこまでカバーできていますか?

※詳しい試験内容や厳密な基準が知りたい方は、各公式サイトをご参考ください

 

日本でメジャーな規格

まずは日本でよく聞く規格を見ていきましょう。「どうせ中身同じなんでしょ?」と思われるかもしれませんが、ところがどっこい、実はそうでもないんです。それぞれの規格が何を重視しているのか、どのような場面で有利・不利なのかを簡単に見ていきましょう!

 

JIS

JIS規格とは、JIS(日本工業規格)による安全規格のことで、ヘルメットだけでなく、日本の自動車や電化製品、トイレットペーパーなどに至る様々な産業製品に採用されている規格です。

判断基準は「安全性」という漠然とした概念ではなく、

  • 経済・社会活動の利便性の確保(互換性の確保等)
  • 生産の効率化(品種削減を通じての量産化等)
  • 公正性を確保(消費者の利益の確保、取引の単純化等)
  • 技術進歩の促進(新しい知識の創造や新技術の開発・普及の支援等)
  • 安全や健康の保持
  • 環境の保全等
※日本協会グループHP ページ「JISとは」より抜粋

などの経済、生産、消費などの複数の目線から製品の標準を定めます。

ヘルメットのJIS規格は125㏄以下用の規格である「1種」と、排気量無制限の規格「2種」の2つに細分化されていて、製品に対して、

  • 衝撃吸収性試験
  • 顎紐試験
  • ロールオフ試験
  • 構造試験
  • 耐貫通性試験

などが施されます。JIS規格の衝撃吸収性試験では同じ点に2回衝撃を加える、というかなり厳しめのテストが行われます。1度の衝撃に対して性能を発揮するクラッシャブルゾーンのコンセプトとは真逆で、複数回の衝撃を加えても内部が守られていることに重点が置かれています。

また、衝撃を加えた際に、中(頭部)に与えられる衝撃が300G以下でなければなりません。

 

PSCマーク

PSCマークは国が定めた安全規格のことで、これをクリアしていないヘルメットは基本的に販売することはできません。第三者または(場合によっては自身)によって定められた検査を実施し、結果を国に届け出ることで取得できます。

基準はJISとほぼ同じレベルなため、販売において絶対必要なPSCマークさえ取得してればいいじゃん!とも言え、JIS規格の必要性が揺らいでいます。

 

SGマーク

SGマークは製品安全協会が定める安全基準をクリアした製品に貼ることができるマークです。原則、こちらの規格は任意とはなっていますが、日本で販売されているほとんどのヘルメットについています。

というのも、このSGマークをつけた商品は、商品の欠陥によって生じた消費者のけが等に対して保険金が支払われるため、つまるところこれに同意をしてることを証明するマークなのです。

JISと同じく、125㏄以下と排気量無制限の2種類に細分化されています。

 

MFJ

MFJ規格は、日本モーターサイクルスポーツ協会が競技者の安全を守るべく設置した安全規格。公道とは全く異なる、ハイスピードでスーパーなクラッシュが日常茶飯事なレース環境での使用が前提となっているため、前述のJIS規格のテスト基準に加えて、さらに高度な耐貫通テストが用意されています。

 

具体的には、JIS規格の耐貫通基準が3㎏のストライカを2mの高さから落とすのに対し、MFJではさらに1m高い3mの高さから3㎏のストライカを落としてテストします。また、後ほど紹介する「SNELL規格」を通過している場合は、MFJ規格の発行する公認シールを張ることができます。

 

Arai

アライ(ARAI) バイクヘルメット フルフェイス HR-INNOVATION フラットブラック L (頭囲 59cm~60cm)

これは正式にある規格ではありませんが、世界トップに君臨するアライヘルメットは製品に設けられた安全規格をクリアするのは大前提で、現実で起こりうる規格試験を超えた衝撃からもユーザーを守れる安全性能を追求しています。

また、アライがクリアしている安全規格の中にはJISはもちろん、世界最上級規格であるSNELLなども含まれているため、さらにその上を見据えるということがどれだけのことかが

、なんとなくわかりますよね。

 

世界でメジャーな規格

さて、日本でよく見かける規格を紹介し終えたところで、次は世界的に採用されている規格についてみていきましょう。

 

SNELL

先ほどから何度か登場しているスネル規格。スネルの発祥は、1950年代にモーターレースで名を轟かせたウィリアム・ピート・スネルが、1956年にアクシデントに遭遇し、その際に着用していたヘルメットが破損して頭部外傷からスネル氏を守れなかったという悲しい事故にあります。

これを悔やんだスネル氏の友人は非営利団体「スネル記念財団」を立ち上げ、レースを含むすべてのユーザーを守るための最高の規格を設定しました。この規格の厳しさを際立たせているのが、

  • 5年ごとに規格が見直される
  • 見直しごとに厳しくなる

という2点です。これにより、時が経てば経つほどにヘルメットの安全基準が向上していくとんでもない規格なのです。

 

JISと比較すると、JISの衝撃性テストをクリアする条件の一つに「中(頭部)に伝わる衝撃が300G以下である」というものがありますが、SNELLの場合は「243G~275G以下」というさらに厳しい条件になっています。

また、MFJの3㎏×3mのストライカ試験と同様、3㎏のストライカを秒速7.5m(およそ2.87mから落下させた際のスピード)で衝突させても貫通しない、ということが条件に加わっています。

 

CE / ECE

MotoGPやスーパーバイク世界選手権などでも使用が認められているECE22-05規格。私たちの生活にも「CE」というロゴで馴染んでいる有名な規格の中の、細分化されたひとつです。

コンセプトとしては、衝撃吸収構造=クラッシャブルゾーン構想を採用することで、ユーザーの頭部に加わるエネルギーを緩和しようというところにあります。しかし、JIS規格で記述した通り、クラッシャブルゾーン構想は同じ点への複数回の衝撃があった場合、2度目以降の衝撃に対しては内部保護性能が著しく低下するという弱点があります。

2.87mの高さから落下させた際に、内部に伝わる衝撃が275Gであることが条件なので、JISよりも厳しい面もあります。

 

DOT

世界でも最大級のバイク市場を持つアメリカでは、もちろんヘルメット需要も絶えません。アメリカ交通省が定めるDOT FMVSS 218規格は、あまり日本ではメジャーではないため、その基準もあいまいに認識されがちですが、基準は先述のECEとほぼ同じです。

役割としては日本のPSCマークと同じで、この規格をクリアした証であるDOTシールを貼っていないとアメリカでは販売することができません

ストライカテストでは2.75㎏のストライカを3mの高さから落下させたりと、おおむねSNELLやECEと似た内容になっています。

 

BSI / ACU

どちらもイギリスで採用されている規格ですが、残念ながら日本から閲覧できる資料が限りなく少なく、厳密な内容は不明です。日本市場ではほとんど見かけないレアな規格なため、もし見かけた方がいたらちょっと自慢できるかもしれません。

 

以上、日本や世界でよく見かけるヘルメット規格について説明いたしました!もしお時間があれば、ご自身のヘルメットに記載されている安全規格を見て、ほかの人との違いを探してみるのも面白いかもしれませんね!