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復活を遂げたドイツ老舗バイクメーカー「Horex(ホレックス)」の歴史を1分で振り返る!

復活を遂げたドイツ老舗バイクメーカー「Horex(ホレックス)」の歴史を1分で振り返る!

1923年にドイツのヘッセン州バート・ホンブルク・フォア デア ヘーエで誕生し、ドイツらしい質実剛健かつ高機能なモーターサイクルを生産していた「Horex(ホレックス)」という老舗のバイクメーカーをご存じでしょうか?近年、本国ドイツで復活を果たしたこともありヨーロッパでは徐々に注目され始めています。

そこで今回は、初めて知る方にとっては新鮮であり、当時を知る方にとっては懐かしい、ドイツの老舗バイクメーカー「ホレックス」について、1分で分かるようにまとめてみました!

 

ホレックスは質実剛健な市販車を生産していたドイツの老舗バイクメーカー!

復活を遂げたドイツ老舗バイクメーカー「Horex(ホレックス)」の歴史を1分で振り返る!

ホレックス社の設立は1923年。ドイツのヘッセン州バート・ホンブルクで産声を上げました。創設者はフリッツ・クレーマン氏。当時22歳でした。会社の名前である”Horex”は、設立の地であり彼自身の故郷でもあるバート・ホンブルクの「Ho」と、両親が経営するジャム瓶工場の商号「Rex」を組み合わせました。

クレーマン氏はバイクレーサーでもあり、レースの知見を活かして自身でテストした最初のHorex=248cc OHVモデルを生産しています。この逸話が示しているように、ホレックス社のモットーは「モーターサイクリストによるモーターサイクリストのためのバイク」でした。

また、ホレックス社は4ストロークエンジン搭載車を得意としていました。というのも、1925年にコロンバスと合併しており、250ccから600ccの排気量のコロンバス製エンジンを搭載したモデルを次々とリリースしたのです。

復活を遂げたドイツ老舗バイクメーカー「Horex(ホレックス)」の歴史を1分で振り返る!

一方で、ホレックス社の技術担当であったヘルマン・レーブ氏は、時代を先取りしたエンジンの開発に注力していました。1932年、彼はオーバーヘッドカムシャフト(OHC)を備えた並列2気筒エンジンを開発し、モーターサイクルレースに一大センセーションを巻き起こしました。なお、ホレックスのマシンを駆るカール・ブラウン選手は、1935年にドイツで行われたサイドカー選手権で見事優勝を果たしています。

600ccの「S6」と800ccの「S8」は、わずか200台しか製造されておらず、現存する車両はほぼありません。

 

復活を遂げたドイツ老舗バイクメーカー「Horex(ホレックス)」の歴史を1分で振り返る!

ホレックス社の代名詞と呼ばれるモデルは、第二次世界大戦後に発売された350ccの単気筒モデルの「SB 35 レジーナ」です。

クリーンかつスタイリッシュなデザイン、クロムメッキと丁寧な塗装に加え、当時最新の技術が詰め込まれた信頼性の高いこのモデルは、1952年の発売からベストセラーとなりました。その後も「レジーナ」は1955年まで継続的にアップデートし続け、スポーツタイプや250ccおよび400ccバージョンといった派生モデルも生産されました。

 

クルマのエンジンを搭載した「マンムート」で復活するも……

ところが1954年になると販売が減少し始めました。経済面において第二次世界大戦から復活を遂げたドイツでは、バイクからクルマへと需要がシフトするモータリゼーションの真っ只中でした。また当時のドイツが経済的な復興を遂げつつあったことから、それまで安価だった200ccを超えるバイクの保険料が大幅に上昇したことも、バイク需要を減退させる要因となりました。

こうして1956年、ホレックス社のモーターサイクル生産は停止に追い込まれ、ダイムラー・ベンツ社の自動車部品製造へと舵を切ったものの、1960年にはあえなく閉鎖となってしまいました。

 

復活を遂げたドイツ老舗バイクメーカー「Horex(ホレックス)」の歴史を1分で振り返る!

ところが1977年、ホレックスディーラーの息子であり、才能あるエンジニアであり、また創業者クレーマン氏のために働いたこともあったフリーデル・ミュンヒ氏がホレックス社の権利を取得。クルマ用4気筒エンジンを搭載したモデル「マンムート」を発表しました。しかし、残念ながらこの「マンムート HOREX 1400 TI」は、3台しか製造されずに終わりました。

 

新生ホレックスは新資本を背景に快走となるか?

復活を遂げたドイツ老舗バイクメーカー「Horex(ホレックス)」の歴史を1分で振り返る!

復活を遂げたドイツ老舗バイクメーカー「Horex(ホレックス)」の歴史を1分で振り返る!

数十年の年月が経ち、時は2016年。ホレックス社の権利は、新たにスイス・オーストリアを拠点とする3D-Carbonグループに買収され、再出発することとなります。

上記画像は、2016年のインターモトに展示された発売前の「VR6」。

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復活を遂げたドイツ老舗バイクメーカー「Horex(ホレックス)」の歴史を1分で振り返る!

「VR6」は翌2017年に市販化され、これまでの同社の軋轢を踏むことなく現在でも生産が続けられています。

ちなみに、3D-Carbonグループは、その名の通りカーボン製品の製造開発を得意とする企業。そのため「VR6」のフレームにはカーボンが採用されています。エンジンは水冷6気筒であり、総排気量は1,218cc、最高出力160馬力を誇ります。また、この「VR6」をベースとした「VR6 カフェレーサー」もラインナップに加え、虎視眈々と再席巻を狙っています。

 

なお、ホレックスといえば、世界最小クラスのバイク「ST-31A(通称:ko-zaruまたは仔猿)」を開発する日本のバイクメーカー「CKデザイン」が権利を買収したこともありました。CKデザインについては、過去の記事で紹介しておりますので、あわせてご一読ください。

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Writer: Reggy

Information

Horex Motorcycles
公式サイト

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