カーボンニュートラルの社会実現に向けて、モーターサイクルを含めた小型モビリティにはBEV(バッテリーEV)化が進められています。
その中で、カワサキは他社に先駆けて電動モデル「Ninja e-1」と「Z e-1」を発売しました。一方で、中~大排気量モデルについてはまだ不透明な部分が多い状況です。
そこで、カワサキは2024年から「Ninja Z7 Hybrid」というストロングハイブリッドを市販する一方で、水素エンジンの研究にも力を注いでいます。
水素エンジンを搭載したコンセプトモデル
![近未来的でカッコいい!カワサキが水素エンジンを搭載したコンセプトモデルを発表](https://forride.jp/wp-content/uploads/2024/01/Kawasaki_hydrogen_02.jpg)
この水素エンジン搭載のコンセプトモデルは、2023年12月に開催された「グループビジョン2030・進捗報告会」で世界初公開されました。その名も「水素エンジン二輪車」。仮称とはいえ、確かに無骨な名称ですね。
![近未来的でカッコいい!カワサキが水素エンジンを搭載したコンセプトモデルを発表](https://forride.jp/wp-content/uploads/2024/01/Kawasaki_hydrogen.jpg)
カワサキは、水素エンジン二輪車の実用化目標を2030年初頭と定めており、エンジンの存続と水素の可能性を追求しています。
![近未来的でカッコいい!カワサキが水素エンジンを搭載したコンセプトモデルを発表](https://forride.jp/wp-content/uploads/2024/01/Kawasaki_hydrogen_03-1200x883.jpg)
これは単なるイラストではなく、既に実車が存在し、2024年1月から試験走行が開始される予定です。
水素エンジン二輪車のベースはNinja SX!
![近未来的でカッコいい!カワサキが水素エンジンを搭載したコンセプトモデルを発表](https://forride.jp/wp-content/uploads/2024/01/24ZX1002R_GN1DRF3CG_A-1-1200x901.jpg)
開発中の「水素エンジン二輪車」のベースとされたのは、カワサキが誇るハイパースポーツモデル「Ninja SX」(写真は上級モデル「Ninja SX SE」)です。このモデルにはバランス型のスーパーチャージドエンジンが搭載されています。
この車体に、かねてから開発中の水素エンジンを搭載しているわけです。
![近未来的でカッコいい!カワサキが水素エンジンを搭載したコンセプトモデルを発表](https://forride.jp/wp-content/uploads/2024/01/KAWASAKI-11-1200x800.jpg)
開発中の水素エンジンはEICMA2022(ミラノショー)で世界初公開されました。
![近未来的でカッコいい!カワサキが水素エンジンを搭載したコンセプトモデルを発表](https://forride.jp/wp-content/uploads/2024/01/news_221109-H2-engine.jpg)
当初の資料によれば、「Ninja H2」のスーパーチャージドエンジンをベースに直噴化し、圧縮気体水素を燃料とする研究用エンジンであるとのことです。
![近未来的でカッコいい!カワサキが水素エンジンを搭載したコンセプトモデルを発表](https://forride.jp/wp-content/uploads/2024/01/Kawasaki_hydrogen_Bike_DI.webp)
水素はガソリン燃料よりも気化しやすいため、異常燃焼が起こりやすい性質があります。これを回避するために、直噴が採用されているのでしょう。
さらに、スーパーチャージドエンジンであるため、非常に高いパフォーマンスが期待されます!
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一方で避けて通れないのが燃料となる水素燃料を納めるタンクです。高圧水素とはいえ、実用を考慮すると巨大になりますから、現状では車両後部の左右に振り分ける形で搭載されてます。
水素エンジンの開発とともに、このパニア内に収納された水素燃料タンクが許容されれば、「水素エンジン二輪車」が市販されることが期待されます。今後の展開が楽しみですね!