この記事の目次
米国カリフォルニア州にある「JSK MOTO Co.」は、JSKカスタムデザインとしても知られる創設者のSamuel Kao氏によって立ち上げられたカスタムショップ。JSK MOTO Co.の作り上げる優れたスタイリングのカスタムバイクは、全米はもとより世界中から注目されています。
そんな同社によって、初代ホンダ「レブル(250)」がオシャレなサーフ系トラッカースタイルへとモディファイされましたので、初代レブルの歴史を振り返りながらご紹介いたします。
Argent Corundum

Argent Corundum(アージェント コランダム)と名付けられたこのカスタムプロジェクトには2つの目標があり、一つ目は「若者に向けて軽量かつ遊び心のあるバイクを作ること」、そして二つ目は台湾で育った創始者の意向により「エンジン・フレーム以外のパーツは台湾製のカスタムパーツを使用すること」です。
ここまで大幅にカスタムされると、ベース車両である初代レブルがアメリカンタイプであることを忘れてしまうほど。また、初代レブルの車両重量は137kgですが、そこから約23kgも軽量化されているという点にも驚きです!

まず注目していただきたいカスタムポイントはファットな足周り。特にフロントにはこだわりが見られ、WRRP(ダブルアールピーピー)のトリプルツリーにフロントフォークはSYM「T1」のものを流用。そのままでは装着できないため、Black Smith Co.にオーダーした特注のトップブリッジによって組み上げられています。また、マスターシリンダーやキャリパーといったブレーキ周りはFRANSOで統一されています。
そのほかにも、ワンオフで製作されたアップタイプの2in1エキゾーストパイプには、WRRPのスリップオンサイレンサーがセットされているほか、SIMOTAのエアフィルターを装着することで吸排気系も抜かりなくカスタムされています。

フレームの後側(リア部分)もガッツリとチョップ&ビルドされているほか、スイングアームはBlack Smith Co.が開発したアルミ製のものにカスタムされています。さらに、初代レブルはツインサス仕様だったリアサスペンションも、GearsRacing HILL-2Plus製のモノショックへとカスタムされ、軽快なトラッカースタイルへと昇華しています。
なお、エンジンはレブル純正のままとのことでしたが、エンジンヘッドはCD250U系のものに交換されており、レトロな雰囲気が加えられています。

ネック角やホイールベースなども全く異なるため、もはや初代レブルの要素を探すのが困難なほどですが、パーツバランスやカラーリングから類まれなるセンスの良さが感じられますね。なにより、17Lも入る大容量のガソリンタンクに描かれたグラフィティアートによって、ユースストリートカルチャーが打ち出されています。
【ベース車両の話】1985年に登場した初代レブル

ここ数年、250ccクラスにおける国内新車販売台数のトップを走り続けるホンダ「Rebel(レブル)250」。そんな水冷4ストローク単気筒エンジンの新型レブルとは全く異なり、1985年に発売された初代レブルは、空冷4ストロークパラツインエンジンを搭載したアメリカンスタイルのスポーツバイクです。
ゴージャスな段付きシートやロー&ロングのスタイリングは、今見ても魅力的ですね。
この機会に初代レブルのスペックなどもおさらいしましょう!
| エンジン型式 | 4サイクルOHC2気筒 |
|---|---|
| 排気量 | 233cc |
| 最高出力 | 21kw/8,500rpm |
| 最大トルク | 2.0N・m/7,000rpm |
| 車両重量 | 137kg |
| 全長×全幅×全高(mm) | 2,115×815×1,100 |
| 最低地上高(mm) | 140 |
| シート高(mm) | 660 |
| 最小回転半径(mm) | 2.6 |
| 変速機 | 常時噛合式5段リターン |
| 燃料タンク容量 | 10L |
| タイヤサイズ | 前:3.00-18-4PR・後:130/90-15 66P |
| 価格(税込) | 33万9,000円 |
軽快で気楽なバイクを楽しむ

「コンパクトサイズのバイクで気楽に走る素晴らしさを感じてほしい。」そんな想いが込められたアージェント コランダムは、軽快なトラッカースタイルによって、普段着のようなラフな印象を与えてくれます。
休日にふらっとビーチまで走らせたくなる、そんなスローライフにピッタリの良質なトラッカーカスタムですね。