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かつては栄華を極めた2ストロークエンジン搭載車でしたが、特にスポーツモデルについては公道からほぼほぼ姿を消しつつあります。
ところが、2020年に当サイトでご紹介したように、イギリスに拠点を置くメーカー、LANGENが粘り強く2ストロークエンジン搭載で公道走行可能なカフェレーサーを生産しているのです。
LANGENは、高品質なモーターサイクルを少数生産する、正真正銘のイギリスのメーカーです。そして、LANGENは2024年の販売再開に向けて、「Two Stroke」の受注を再開しています!
250ccの2ストロークエンジン搭載カフェレーサー!
現在受注している第2世代のLANGEN「Two Stroke」は、文句なしに格好良い見事なカフェレーサースタイルに仕上げられています。
第1世代から変わらない、排気量249.5ccの2ストロークエンジンを搭載し、挟角90度Vツインレイアウトも継続されています。理由は不明ですが、最高出力は80馬力から76馬力(56.7kW)に下がりましたが、これは排気ガス規制のためと考えられます。
それでも車両重量はわずか120kgと軽量なので、非常に素晴らしい走りが期待できます。
LANGEN「Two Stroke」のディテール
90度Vツインエンジンはかなり前傾して搭載されています。フロント荷重が高めで、ハンドリングはかなり気難しいことでしょう。
最高出力は前述の通り56.7kW。最大トルクは45Nm。パワーバンドは9,500~11,700rpmで、レッドラインは12,700rpmです。ランゲンEFI2ポートインジェクターを搭載し、電子式74mmスロットルボディを採用しています。
これを支えるのは極めてコンパクトな7020T6アルミニウム製スペースフレームで、これが軽量ボディに貢献しています。
クラシカルな印象を与えるガソリンタンクやアンダーカウルなどの外装類は、カーボンファイバー製で豪華です。
メーターマウントと一体化されたヘッドライトシェルもカーボンファイバー製。
ヘッドライトリムと三又+トップブリッジはゴールド仕上げとされています。これも第1世代からの継続で、LANGENのこだわりと言えるでしょう。
フロントフォークは43mmのオーリンズ製正立タイプを装着しているので、フルアジャスタブルです。
ホイールリムのメーカー名は不明ですが、タイヤは前後17インチで、ダンロップの「Classic TT100 GP」ラジアルが使われています。スポークホイールとピタリとはまっています。
フロントブレーキにはMotoGPのワークスチームでも採用されているHEL製キャリパーと、320mmブレンボ「Serie Oro」ダブルディスクの組み合わせが使用されています。
リヤサスペンションはレーシングサスペンションメーカーKteck製の2本サス「Piggyback Razors」。1本でも十分な性能を発揮できるでしょうが、これも第1世代から踏襲されているのは、LANGENのこだわりの表れと言えます。
ハンドル回りの仕上がりも一切の抜かりなし!手の込んだカスタムバイクのように細部にまでこだわり、見事なカフェレーサーに仕上げられています。
この車両の本体価格は2万9,400ポンド(日本円:約529万円)です。価格はそれなりにしますが、これは見事な2ストロークカフェレーサーと言えるでしょう。
「Two Stroke」のスペック
エンジン形式 | 水冷 2ストローク V型2気筒 |
排気量 | 249.5cc |
最高出力 | 56.7kW |
最大トルク | 45Nm |
車両重量 | 120kg |
クラッチ | 湿式多板 |
変速機 | 6速リターン |
タイヤサイズ | F:120/70-17 、R:150/70-17 |
車両本体価格(税込) | 2万9,400ポンド(日本円:約529万円) |