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キッチンカーやプロモーションカーなど、クルマをベースとした移動販売は比較的ポピュラーですが、実はバイクにも存在します。
今回ご紹介するイタリアのビルダー、マルティーニ氏が製作したモトグッツィ「V9 BOBBER」ベースのカスタムマシンがそれです。しかも、ケータリングといった業態ではなく、なんと走るタトゥースタジオなのです!
バイクとタトゥーをミックスさせた出張タトゥーショップ仕様のカスタムマシンとは一体どのような仕様なのでしょうか。
ベースマシンはMOTO GUZZI「V9 BOBBER」
今回ご紹介するカスタムマシンは、モトグッツィ伝説の「Bobber」スタイルを現代的に蘇がえらせた「V9 BOBBER」がベースになります。
剛性スチールフレームに850cc縦置きV型エンジンを搭載し、ABSやトラクションコントロールを標準装備することで安全性も確保されています。アシンメトリーなグラフィックがデザインされたフューエルタンクや、パンチングが施されたサイドカバーなどから、洗練されたスタイリングの中に遊び心を感じさせる珠玉の一台です。
特に新デザインとなるシリンダーヘッドカバーの形状にはグッときますね!
エンジン型式 | 4ストローク 空冷90°V 型 2 気筒 OHV 2バルブ |
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排気量 | 853cc |
最高出力 | 40.44kW(55 HP) / 6,250rpm |
最大トルク | 62Nm / 3,000rpm |
車両重量 | 199kg |
全長×全幅×全高(mm) | 2,185×840×1,160 |
シート高(mm) | 780 |
ホイールベース | 1,465mm |
変速機 | 6速リターン |
燃料タンク容量 | 15L |
タイヤサイズ | 前:130/90-16″・後:リアタイヤ150/80-16″ |
価格(税込) |
このままでも十分に美しいV9ボバーが、逞しいカフェレーサースタイルへと変貌を遂げます。
走るタトゥーショップ「La Manica Bianca」
イタリアに店を構える「Mr Martini」は、その名の通りマルティーニ氏が経営しているバイクショップです。そんなマルティーニ氏が製作したのが、今回ご紹介するV9ボバーをベースとしたカフェレーサーカスタムであり”走るタトゥーショップ”の「La Manica Bianca」です。
ロケットカウルをはじめ、セパレートハンドルにカウル付きシングルシート、マフラーはZard製のスリップオンサイレンサーを装着し、正統派カフェレーサースタイルにモディファイされていますね。リアも抜かりなくオーリンズのサスペンションに変更されています。特筆すべきは、前後のディスクホイールに描かれたグラフィック!ストリートアーティストが手がけたグラフィックが描かれ、カウンターカルチャーとしての主張を感じさせるなデザインとなっています。
なお、Mr Martiniでは他にもアパレル通販や、カフェ&レストランの経営までマルチにこなしていいます。様々な分野を手がけているからこそ、この様な想像の斜め上をいく独創的なカスタムバイクが生み出されるのでしょうか。
このバイクの秘密はタンクやサイドカバーをパカっと開くことができる!そして中にはタトゥーマシンやインクが収納されていますね…あれ?シートはどこにいったのでしょうか。
気になるタンクの中にはタトゥーインクが収納されています。その分ガソリン容量は減るものの、奇想天外な収納アイデアには脱帽です。
プライス表を兼ねたサイドバーを開くと、中にタトゥーマシンやニードルなどの必要な道具一式が収納されています。電源はバッテリーから供給されます。
そしてなんと!看板がテーブルとしても機能するのです。目からウロコのおもしろギミックが満載ですね。
そしてこちらが行方不明だったシングルシートです。シングルシートはカウルごとそのままシートとして活用され、しかも収納式の足まで付属されています。シートフォームにはネオプレンを使用していますが、時間があればレザーで仕上げたかったとのこと。(革バージョンも見てみたかった)
純粋にカフェレーサーカスタムとして見ても十二分に格好いいのに、タトゥースタジオに変身できてしまうとは…変身ロボット的なギミックが素晴らし過ぎて男心をくすぐられます。
出張タトゥーショップは衛生面に懸念が残るものの、カスタムとしては非常に面白い一台でしたね!ちなみに、Mr Martiniのスタッフは誰もタトゥーを入れていないので、マルティーニ氏はこのマシンを製作するのが大変だったそうです。笑
Mr Martiniでは、他にも良質なカスタムバイクはもちろん、オフィシャルサイトのデザインも非常に前衛的でギミック満載に仕上がっています。気になった方は是非ご覧ください!