この記事の目次
以前、新車で買える2ストローク500ccエンジン搭載車をご紹介しましたが、その車両は公道走行不可のレーサーでした。
そこで今回は、より多くの方が興味を持たれるであろう、”公道走行も可能”な新車で買える2ストローク・モデルをご紹介したいと思います。
Ronax 500
コチラが今回ご紹介するモデル「Ronax 500」。ドイツ・ドレスデンを本拠地とするRonax社が製造しています。
水冷2ストロークV4エンジンをアルミ製フレームに搭載する本モデル、外観は……ほぼGP500レーサーです!
ですが、メーカーは公道走行が可能であると明記しています。まずは、そのディテールに迫ってみましょう。
レーサーのようなディテール!
カウルを取り外してみると、どう見ても完全なるレーサー!
エンジンは2ストロークV4 500cc! 逆回転クランクが採用されており、最高出力160hpを発生。吸気系にはフューエルインジェクション(スポーツとレインの2マップを選択可能)を採用しています。トランスミッションはカセットタイプの6速とレーサーさながらですが、始動方式はセル。公道走行可能モデルらしいポイントも散見されます。
フレームはアルミ削り出しです!
17インチサイズのアルミ鍛造ホイールを装備。フロントフォークはオーリンズ製倒立43mm。ブレーキはブレンボのモノブロックキャリパーに320mmディスクの組合せです。
もちろんリアも17インチ鍛造アルミフレーム。スイングアームはアルミ製、合わせるリアサスペンションはオーリンズ製TTX。リアブレーキもブレンボキャリパーと、210mmディスクが組合わせられています。
公道走行が可能とされていますが、タンデム走行は想定しておらずシングルシート仕様。シートカウルはもちろんカーボン製です。
本当に公道走行可能なの!?
ということで、レーサー・ライクな主要パーツをご紹介しましたが、本当に公道走行が可能なのでしょうか?
ライダーズビューはご覧の通り。デジタルメーターやミラーが装備されており、確かに公道走行出来そうな……。
この写真でお見せしたいのは、カーボン製カウルではなく、写真左下に装備したヘッドライト。
ちなみに、このカウルは上下2ピース。ガソリンタンク、エアクリーナー・ボックスもカーボン製です。
ウィンカーも装備しており、ナンバープレートも搭載可能。ということで、確かに公道走行が可能なモデルで間違いありません!
メーカーから提供された写真を見ると、確かに公道を走っていますね。が、しかし、最近の厳しい排ガス規制をどのようにクリアしているのでしょうか? メーカーに問い合わせたのですが、残念ながら回答は得られませんでした……。
Ronax 500も新車で買える!
公道走行も可能な「Ronax 500」ですが、似合うのはやっぱりサーキット。最高出力160hpは、今となっては驚く程ではありませんが、乾燥重量146kgと軽量な車体です。そのパフォーマンスを公道で発揮するのは困難。
ですので「Ronax」社も、レース活動をメインに同車をPRしています。
そして、この「Ronax 500」、限定46台(ロッシ選手のゼッケンナンバー)ですが新車で購入可能です! そのお値段は…10万ユーロ(日本円にして約1,200万円!)。
これまでに何台売れたのかメーカーに尋ねてみたのですが、それについても回答はありませんでした。公道を走れること、希少価値を考慮に入れても、やっぱり少し高いですよね?