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バイクを所有し、維持・運用していくには、さまざまな経費が発生します。
中でも消耗品の類は結構なウェイトを占めることとなります。
メンテナンスを完璧にしようとしたあまり、金欠でガソリン代さえ捻出できずに出かけられないといった本末転倒な事態も?(私のことだ・・・・・・)。
この記事では、如何にそれらを安価に抑えながら、自ら手を入れることにより、結果的に不具合の早期発見であったり、より深い愛着の礎となるであろう、DIY整備の初歩となる消耗品交換についてご紹介します。
安く買う!
消耗品というからには、購入すべき物品があります。
最近では、昔はバイク屋に出向いて注文するしかなかった純正部品も、ネットで簡単に必要なものを把握して、より買い得なところを比較選択して発注できるまでになりました。
耐久性や精度の面においては自己責任にはなりますが、非純正の同等品を探せば、純正品の半値以下といった場合もあります。
あと、これは比較的上級テクにはなりますが・・・・・・
純正では高価につくアッセンブリー交換を指定されているものの、消耗部のみを入手して分解・入れ替えするといった、エコノミーかつエコロジーな需要も満たしやすくなりました。
自分でやる!
ただ、そういったパーツをバイク屋に持ち込むのは、一般的にはあまり歓迎されません。
特に正規代理店等であれば、きっぱり断られることもあるほどです。
理由としては、儲けが減るというのは勿論あるでしょうが・・・・・・
店として責任もって選択・発注・検品したパーツ以外は使いたくないと言われると、納得できなくもないかと思います。
ではどうするか?自分でやってしまえば、工賃も節約できます!
自分でやるには?
まず、廃車や大規模オーバーホールも視野に入るレベルの消耗は除き、バイクの日常的な消耗品としてどんなものがあるか挙げてみましょう。
・エンジンまわり
オイル、オイルフィルター、冷却水、点火プラグ、点火コード、エアクリーナー
・電装品
バッテリー、ヘッドライト/テールライトバルブ、ウィンカーバルブ、メーターバルブ、フューズ
・駆動系
チェーン、ドライブ/ドリブンスプロケット、ハブダンパー、クラッチワイヤー(レリーズ、ホース)
・ブレーキまわり
ブレーキパッド(シュー)、ブレーキフルード、ブレーキディスク(ドラム)、ブレーキホース
・サスまわり
フォークオイル、フォークシール、ダンパー
・車輪まわり
タイヤ、チューブ、エアバルブ、ベアリング
いずれも、具体的な手段と方法については車種や手持ち工具に依存しますので割愛しますが、各種のブログやSNS等で該当車種のオーナーさんがピンポイントで懇切丁寧に解説されているケースも多く、最近ではそれらを簡単に探し出すことができますね。
ただ、そういった情報を画面上で見ただけで簡単にできそうと、舐めてかかると痛い目にあいます。
適正な工具を用意できなかったり、適正な使用ができなかったり、パーツの固着や自ら破壊してしまうといったイレギュラー事態の発生はありがちです。
自分では完遂できずに、バイク屋さんに出張/引取りに来てもらうことになれば費用的に大幅なロスとなりますし、とりあえず動くからと不完全な状態で乗ってしまうのは非常に危険です。
くれぐれも計画的に取りかかられることをお勧めします。
整備初心者にお勧めの消耗品交換メニュー
やはり機会の多いオイル交換から?と言いたいところですが・・・・・・
廃油やスラッジを如何に排出しきるかといった知識と実践、適正油量の見方や調整、また本質が直接目に見えにくい作業であることや、車載工具での作業は避けるべきであったりと、実のところ初心者にはなかなかにハードルは高いです。
廃油処理を考えた場合の手間や費用効率の悪さから、油脂類の交換は店に出すといったDIY整備上級者も多いです。
直接目に見えるものを見えるとおりに置き換え、かつ細かな調整がいらない、まずは車載工具でもなんとか太刀打ちできるようなものがお勧めです。
・エアクリーナー
交換時期は一般的な公道走行で5000km程度です。
こまめに外しては、裏から高圧エアで吹く等すればもっと保ちはしますが・・・・・・
洗って使いまわせる置き換えタイプのサードパーティ品に交換すれば、2~3回くらいで差額は回収できますね。
設置場所はクラシカルなモデルのシート下のものは簡単ですが、新しいスポーツモデルに多いタンクカバー下のものだとちょっと大変だったりします。
・点火プラグ
こちらも一般的な公道走行での交換時期は5000km程度です。
プラチナ/イリジウムといった電極を使った高級品であれば多少は長持ちするのですが、交換時期10万キロを謳う四輪用と違い、二輪用の多くは中心電極のみが高耐久の貴金属となっており、外側電極は並プラグと同様に摩耗してしまいます。
NGK「交換時期、誤解していませんか?」
単気筒、2気筒であれば容易ですが、4気筒車の場合はタンク(カバー)とエアクリーナーケースを外す必要のある場合も多いです。
症状が出てからでなく、交換サイクルの近いエアクリーナーと同時に定期で予防交換しておけば、多少の手間は省くことができますね。
・バッテリー、電球類
液入り充電済のもの、自分で液注入して要充電のもの等の別もありますが・・・・・・
バッテリー脱着の基本(マイナスから外す、プラスからつける)を守ることと、どこをどう外せば電球本体に辿り着けるか把握できさえすれば簡単です。
同車種オーナーの作業記事や、メーカーが販売/公開している書籍/Webのパーツカタログで分解構成図を参照すればよいでしょう。
最後に
「安くあげる」ことを主眼としてここまでご紹介しましたが・・・・・・
プロに依頼した場合の差額には、自らの労力以外にも自他に対する「責任」といったものが含まれています。
自信の持てないうちは、経験者の立会を求めることも考慮に入れておきましょう!