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謎深き、あのハンドルブルブル現象
長時間のバイクの運転は、ずっと同じ姿勢でいる事も相まってかなりの体力を消耗しますよね。肩凝りとかケツ痛等とは切っても切れない関係ですし、ライダーにとっては永遠のテーマでもあります。
そんな時運転の疲れを解そうと、ふとハンドルから手を離したり、力を緩めたりした時に急にハンドルがブルブルと震え出して焦った事ありませんか?
大抵のライダーが「あーある!アレね!」と共感してくれたハズ。
逆に、集中力を高めてスポーツ走行している時に車体がブレ出して寿命が縮む思いをした人もいますよね。
筆者もバイクに乗り出したばかりの頃、アレが楽しくて故意に遊んでいた事もあります…。(※絶対にやめましょう)
実はあれらの現象には歴とした名前がついていて、前者は「シミー現象」後者は「ウォブル現象」と呼ばれているらしいのです。
今回はそれらの謎深きハンドルブルブル現象についてリサーチして来ました!
シミー現象のメカニズム
先ずはシミー現象の方から。
こちらには二つの名前が付いていて、40キロ〜50キロで発生した場合は低速シミー、100キロ〜120キロで発生した場合は高速シミーと区分しているようです。なにやらコミカルな名前で危険な感じがしませんね……。
この二つの間の速度域はシミー現象が発生しにくくなるそうです。
タイヤの偏摩耗やホイールバランスの歪み、路面の凹凸や横風等をきっかけに、タイヤのセルフアライニングトルク(タイヤの傾きに働く遠心力のような物)と操舵系の剛性バランスがとれなくなり、フロントが共振現象を起こす事が主な原因の様です。
筆者はてっきり空気力学的な物が原因かと思っていましたが、もっと物理的なものだったんですね。しかし、地面との共振等も原因になる様なので、シミー現象を完全にシャットアウトするのは難しそうです……。
そこまで神経質にならずとも、愛車がハンドルを握っているのにブルブル震えて止まらない様であれば、足回りを疑って一度メンテナンスする事をオススメします!
ウォブル現象は高速域で起こる現象
ウォブル現象の方はもっと高速域での120km以上での走行時に発生する車体の横揺れ現象の事を呼ぶそうです。
法定速度以上での現象ですので、公道で走行している時はほぼ経験する事はなさそうですね。
上の動画はバイク好きに超オススメの映画「世界早速のインディアン」ですが、作中でウォブル現象に悩む主人公の姿が映し出されていますので、興味をお持ちでいたら是非ご覧になってみてください!
こちらの現象はシミー現象とは逆で、発生源はリヤにあります。タイヤ特性を含めた車体の剛性やアライメ ント、重心位置、空力に至るバイク特性が関係していて、ウォブルの発生速度はそのバイクの走行限界速度と直結するそうです。
ハンドルを押さえこんでもウォブルは抑えられないので、発生したら前傾を深くして減速して転倒を防ぎましょう。
バイクトリビアとして仲間に物知りアピール
やっぱり、世の中ありとあらゆる事に名前が付いているもんですね……。経験した事について掘り下げて見る事で、楽しめる事って沢山あるなあ、と改めて思いました。
今回紹介したこの現象を仲間達とバイク談議中にでも織り交ぜれば和気藹々となる事請け合いです!此処ぞとばかりにドヤ顔でキメちゃってくださいね!