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ブレーキがキーキー鳴ってしまう!初心者向けメンテナンス術

ブレーキがキーキー鳴ってしまう!初心者向けメンテナンス術

走行中の減速といった場面ではあまりないのですが、停止直前の軽いブレーキングになるほど「キィィィ」「グゴォォォ」といったブレーキ鳴きが起こることがあります。今回の記事では、その原因と解決法についてご紹介します。

 

何故ブレーキ鳴きするか?

ブレーキがキーキー鳴ってしまう!初心者向けメンテナンス術

簡単に言ってしまえば、ブレーキを作動させたときにパッドが振動してしまい、その振動がローターに伝わって発生するビビリ音です。そのため、めいっぱいの押し付け / 挟み込みをする強い制動をかけた場合にはかえって発生しにくいといえます。

通常であれば、パッドとアンチスキールシム(パッド裏に装備されている薄い金属板)と重ねて振動を緩衝・減衰することにより、音が発生しにくいように造られているのですが、一定の条件下でその仕組みが有効に働かない場合に音が発生します。

 

温度によるもの

純正のパッドはブレーキ鳴きの防止も考慮に入れて設計されているのですが、それでも極端に寒い日の一発目などで鳴いてしまうことがあります。

これはローター・パッドの温度があまりに低く、設計で想定しているよりも互いの表面が硬くなっているためです。パッドとシム間を充填しているパッドグリスの冷間での硬化も影響しています。

 

スポーツ走行を意識した社外品のパッドは純正に比べてブレーキ鳴きが発生するケースが多いのですが、高速からの強ブレーキの連続といった、より高い温度域での使用を想定しているため常温域ではパッドが純正よりも硬いことが理由です。加えて、鳴き云々の対策よりも、制動力・コントロール性といったブレーキの本質に重きを置いているために、純正よりもさらに鳴きが起こりやすいとも言えます。

 

経年変化(軽度)によるもの

パッドとシムの間を充填しているパッドグリスにより微細な振動を緩衝しているのですが、そのパッドグリスが硬化したり、溶出等で減少することによって、緩衝能力が減少するとブレーキ鳴きが発生します。

 

経年変化(重度)や異常によるもの

ローター・パッドの使用限界を超えた摩耗や偏摩耗、異物の噛み込みといった原因での音の発生もあります。

「ギュリギュリ」「ギギギィ」「ゴリゴリ」といった、あきらかに金属の擦過による、より耳障りで聞きなれない音が常に発生してしまう場合は次項からの鳴き対策ではなく、すぐに分解清掃や部品交換といった本格的な対策をする必要があります。

 

このように(軽い)ブレーキ鳴きというのは、状況や環境によっては当たり前のことであり、異常や故障とまではいえない場合がほとんどなので、原因を理解できていればさほど神経質になることもないのですが「ボロくさい!」とか異様に気にする人もいます(笑)

次項では、本来はそれほど気にしなくてもいいレベルの鳴き対策をご紹介します。

 

対策

では実際に異音が気になった際に、すぐにできる簡単で即効性のある対策方法を順にご紹介します。

 

初心者向け

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研磨剤入りの専用スプレーをブレーキディスクに塗布することにより、微振動の原因となっているパッドの角の当たりの強さを弱めつつ、ローター・パッドのミクロ単位での凸凹を均すといったものです。

スプレーするだけの簡単施工ですが、若干制動距離が伸びることもあるので、施工後しばらくは注意深く走る必要があることと、簡単なだけに根本的な解決にはならず、短い周期で定期的に施工する必要のある場合もあります。

 

DIY初級、お店にまかす

DIY初級レベルとして問題ないとは思いますが、ブレーキを分解しますので自信のない人はお店にまかせましょう。下手に自分で弄ってやらかしてしまうと、最悪の場合保障などが利かなくなってしまう恐れがあります。

 

パッドグリス

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パッド裏の古くなって硬化したり、量が少なくなってしまったパッドグリスを除去・洗浄して、新しいものを再充填(というより塗布)してやりましょう。

 

パッドの面取り

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パッドの角を削ることによって、ローターに対しての当たりがより柔らかくスムースになるようにする伝統的な手法です。ただ、後々の手間をケチってのやり過ぎはパッドの制動有効面積が多少とはいえ減少してしまうので注意が必要です。

パッドが摩耗していく都度、定期でやることを前提にして削る量はできるだけ少なくしておくことを推奨します。

 

シムの確認

まれに中古で買った車両にシムが入っていなかったり、純正でもシムを採用してない車種もあったりします。

単純に作業中に紛失したのを放置していたり、よりダイレクトなブレーキタッチを狙ってのことだったりと、実のところ(鳴き防止の快適性や偏摩耗防止の経済性よりも重視する点があるなら)シムはないほうが良いという人もいる程度のものだからです。

そういった場合にはシムを手配する以外に作成することも考慮に入り、基本的には錆びにくく薄い金属板でも事足りるのですが、専用に売られている商品もさほど高価ではないので、専用としての効能を試してみる価値はありそうです。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

筆者個人的にはブレーキの鳴きくらいで、そうやいやい言うこともないやん?と思っています。

鳴き単独の対策で手間暇コストかけるよりも、ブレーキ廻りを総合的にメンテナンスする機会に、まとめてやってしまったほうが手間の面でも費用の面でも効率は良いでしょう。

参考-flickr
Writer: Kenn

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