最悪の事態に備えて。交通事故にあったらどうすべき?

交通事故 そのときどうする?

これは筆者が体験した出来事です。夕方の薄暗い時間、広い国道をくぐる小さな高架下を前のクルマに続いてバイクで走っていました。毎日のように通る見慣れた道です。

直進し高架下を抜けたところで、左からいきなりの大きな衝撃。踏ん張れないと判断してバイクを投げ出しました。一瞬頭が真っ白になりましたが、目の前にはバンパーがへこんだクルマと焦る運転手、そして横転する筆者の愛車。すぐに交通事故だと分かりました。

 

原因は相手の一時停止無視です。自分がいくら気をつけていても、事故は誰にでも起こりえます。お金だけでなく「やったやらない」がガツンと絡んできてトラブルになりやすいので、バイカーは正しい対処法を頭に入れておきましょう。

 

経験者は語る。事故したときにするべき対処の流れ

被害状況の大小に関わらず、事故にあったら警察を呼ばなければならないことは周知の事実です。しかし、それ以外となると別。保険会社への連絡はいつ?レッカーはどうやって頼むの?後日やることは?など、いざ問われるとハッキリとはいえないことも多いかもしれません。

 

万が一のときに焦って間違った対応をしないために、まずは正しい流れを知っておくことが大切です。

 

けが人の救助・必要なら救急車を呼ぶ

まずは何よりも先に、けが人の救助です。負傷者の様子を見て、すぐ119番に連絡して救急車を呼びましょう。応急処置も大事ですが、少しでも対処に迷ったのなら遠慮せずに呼ぶ方が無難です。

現在地が分からなくても、携帯電話やスマートフォンなら「緊急通報位置通知」という仕組みで緊急通報と同時に現在地が救急情報センターに送られるので心配無用です。それだけで不安なときは、電柱や自動販売機に記載してある住所を伝えておきましょう。

 

事故車両を安全な場所に移動させる

次に事故車両を可能ならば安全な場所に移動させます。暗い時間帯ならライトを付けっ放しにしたり、三角板を置いて後続車に事故車両の存在を知らせるのも忘れてはいけません。

「運転をやめる」「けが人を救助する」「後続車に危険を知らせる」の3点は道路交通法でも下記のように定められているので、おろそかにすると救護義務違反として罰せられます。

交通事故があったときは、直ちに車両等の運転を停止して、負傷者を救護し、道路における危険を防止する等必要な措置を講じなければならない。

 

警察へ連絡する

義務を果たしたのち、110番に連絡して警察を呼びます。事故の状況、発生日時など聞かれたことを全て具体的に話します。警察への通報も救急と同様に自動で現在地が送られるので安心してください。

 

事故の相手と連絡先を交換し、お互いの車両の写真を撮る

警察の到着を待っている間に、お互いの車両の写真と連絡先を交換します。撮影を忘れると車両の傷が事故によるものかどうかが判断しにくくトラブルになりがちなので、事故の証拠として必ず残しておきましょう。

 

保険会社に連絡する

ここまでしてから、保険会社に連絡です。警察に届けたか、けが人はいるかなどを聞かれます。レッカーや事故現場からの帰り方の相談もしておきましょう。修理工場や近隣の公共交通機関までの距離によるものの、交通費や輸送費が全額支払われる場合もあります。

 

病院に行く

すぐに自覚症状がなくても後から症状が出てくることもあるので、念のため病院は行っておくべきです。事故からしばらく経った後の診断では事故との因果関係が証明しにくくなることもあり、できれば事故当日に、遅くとも2、3日以内には診断を受けましょう。

 

各種書類を保険会社に提出する

相手との示談は全て保険会社にお任せして、あとは保険会社の指示に従って手続きを進めましょう。必要なるのは、下記の書類くらいです。

 

  • 保険金・損害賠償額支払請求書
  • 交通事故証明書
  • 事故発生状況報告書
  • 診断書・診療報酬明細
  • 休業損害証明書

 

事故を起こすと最低でもこれだけの手順を踏まなくてはいけません。ケガで生活も不便になりますし、事故にあったという事実だけでも精神的に動揺します。百害あって一利なしです。

 

セルフ示談はNG!トラブル回避のためにやってはいけない3つのこと

やるべきことの他に、やってはいけないこともあります。損をしたり、手続きがより面倒になったりするので、やらないように気をつけてください。

 

自分で示談交渉する

当然ですが、一般の方で交通事故の示談交渉に慣れていることは稀です。相場も知らなければ、事故に関する法律も知りません。示談のプロである相手方の保険会社の話を聞くことしかできなくなり、結果として不利になりがちです。きちんとこちらも保険会社を挟みましょう。

 

事故現場から逃げる・相手を逃す

そして事故現場から逃げるのはもちろん法律違反なのでダメですが、相手を逃してしまうのもよくありません。「今急いでいるから!」といわれても絶対に引き止め、それでも立ち去ってしまった場合は自分だけになってもその場で警察を呼びましょう。相手のナンバーを控えておくことも忘れずに。

 

自己流で修理する

自己流で事故車両を修理するのも、保険金が出なくなるのでNGです。筆者の場合なのですが、バイクのチェーンが事故の衝撃で外れたので自力ではめ直したところ、チェーン周りの修理費の補償は認められませんでした。事故で傷ついたのか、筆者がはめたときに傷ついたのか判断できなくなってしまったのがその理由です。

 

無事故が一番。事故の大小関係なく、後処理は超大変です

事故にあうと、バイクが傷つき走行不能になるかもしれないだけでなく、けが人が出たらさらに重大な枷を負うことになります。事故当日だけじゃなく、何ヶ月もの期間に渡っていくつもやらなくてはならないことが発生しますし、加害者になっても、被害者になっても心労は大きなものです。いいことなんて、一切ありません。

例えこちらが進め・相手が一時停止でも決して油断せずに、かもしれない運転を心がけましょう。

じゃこ

じゃこ

元バイクメーカー勤務で現職エンジニアのバックパッカーです。国内外の旅行先でツーリングするのが好き。最低限の仕事をしながら旅していた世捨て人。