後輪もリーン。スイス発祥の4輪LMWクーデルがアツい!

ヤマハやADIVAなどが続々参入し、バイクの軽快さとクルマの安定性を兼ね備えた前2輪・後1輪の3輪バイクのシェアが広がりをみせています。そんな中、スイスのバイクメーカーがさらにタイヤを増やしたスクーターを展開し始めました。そう、4輪です。もはやバギーじゃないのかって気もしますが、ちゃんとリーンして乗れるところはバイクなんですよ。

 

じわじわ注目を集める4輪バイク。ヤマハも4輪モビリティの開発に着手!

バイクは2輪だけではありません。ご存知の方も多いと思われますが、国産メーカーならヤマハが3輪バイク開発の最前線にいます。3輪なら足を突かなくても自立し、従来の2輪に比べて安定感は抜群。スクーター市場の大きい欧州では、いくつかのメーカーが自立式3輪スクーターの開発に力をいれています。

 

実はヤマハも3輪だけでなく4輪モビリティを考案しています。東京モーターショー2007ではコンセプトモデル「Tesseract(テッセラクト)」を出品。さらに実用化に向け「OR2T」を製作し、市販化を目指して開発を進めています。しかし、一足さきに4輪バイクの量産を実現させたメーカーがスイスにありました。

3輪バイクも好調のヤマハ発動機、すでに4輪バイクも開発中!

 

スイスのスクーターメーカー・Quadroとは

Quadro(クアドロ)は、スイスに拠点を持つスクーターメーカーです。電動の2輪スクーターやガソリン車の3輪スクーターを生産し、4年前の2016年にはすでに4輪モビリティ「Qooder(クーデル)」を発表しており、注目を集めました。

2019年3月にスイスで開催されたジュネーブモーターショー2019では、新型クーデルのうち、電気のみで走行するをeQooder(イークーデル)を発表しています。

 

操作感は2輪と同じ!?すべてのタイヤがリーンしてコーナー旋回が可能!

クーデルは4つのタイヤを同時に傾けることができます。コーナーリング中にリーンした状態で走行できてしまうので、バギーではなくスクーターといえるんです。

 

ヤマハ・トリシティやナイケンに採用されているLMWと同様に、フロントに2つのダンパーが搭載され、さらに後輪の左右それぞれにスイングアームとダンパーを装着します。路面の凹凸でも高いクッション性がショックを吸収してくれるので、乗り心地はバツグン。3輪よりさらに安定したコーナリングもポイントです。

エンジンは400ccの4ストローク水冷単気筒エンジンを搭載し、最高出力32PS/最大トルク38.5Nmと日本製の同排気量スクーターと同じくらいのパワー。十分となスペックといえそうです。

 

これなら普通自動二輪免許で運転できると思ってしまいますが、日本の道路交通法だとクーデルは3輪バイクのように「特定二輪車」に該当しません。現状では公道走行できないんです……。

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世界初4輪アドベンチャーモデルXQOODERも市販予定

さらに驚くことに、クアドロはクーデルの新モデルとしてガソリン車の「XQOODER(エックスクーデル)」を2020年内に市販予定であることを発表しています。

Xクーデルはエンデューロ走行を見越したアドベンチャーモデルで、専用のエンデューロシートやサスペンションのロングストローク化、オフロードタイヤを装着。タンク容量を増やしたことで、航続距離は600kmにまで達しています。

 

2輪バイクの大型アドベンチャーモデルの場合、シート高が高いことや多くの装備が付属するため車重が重くなり取り回しが難しかったりする欠点がありますが、Xクーデルならそこは安心。常に自立していますし、重たすぎてバランスを崩し、立ちゴケしてしまうなんて恐れもありません。未舗装でのトレールでも、4輪の安定感は大きな武器になることでしょう。

 

まとめ:はやく日本でも乗れるようにして!

クーデルは4輪でありながら、操作感が従来のスクーターと同じタイプだけでなく、きちんとリーンし、見た目も現代のスクーター同様にスタイリッシュで、「バイク」と言われれば2輪ではないにしろ納得できてしまいます。

それにしても、日本では登録して乗れないのが残念。クーデルのような4輪モビリティが公道走行できるように法整備してほしいと思う今日このごろです。

Quadro Vehicles

公式サイト

池田勇生

池田勇生

バイク・クルマ・モータースポーツをさまざまな視点で執筆活動をしているフリーライター。特に80~90年代の旧車や2ストロークバイクが得意です。