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【ヤマハ・テネレ700】乗れば乗るだけ楽しくなる!人機一体を味わえる最高のマシン

【ヤマハ・テネレ700】乗れば乗るだけ楽しくなる!人機一体を味わえる最高のマシン

テネレ700との初対面は塩対応

【ヤマハ・テネレ700】乗れば乗るだけ楽しくなる!人機一体を味わえる最高のマシン

何と言っても、ヤマハ・Ténéré(テネレ)700の標準仕様はシート高が875mmもあり、身長180cmの筆者でも足が着くかどうかが不安であったほか、それ以前に跨るときに右足が引っかかってしまわないか心配になるほどに圧倒的な背の高さだった。実際には細めのシート幅によって意外とすんなり跨ることができたわけだが、約38mmのローダウンを実現したアクセサリーパッケージがあることを後で知った……。

ラフな路面を走行する時に暴れるマシンを制御するための幅広でがっちりしたハンドル。そしてライダーに向かってそそり立つメーターディスプレイとスクリーンは「もちろん立って乗るだろ」と言わんばかりに、マシンがライダーに求めるアグレッシブさがビンビン伝わってくる。

なんてこった。東京を脱出したのは夜の8時過ぎ、静岡まで走らなければいけない。そして、東名に入ったら集中工事、車線規制で地獄の断続渋滞。

緊急事態宣言明けから経済が回り始めているのか、高速道路上の7割を輸送用トラックが占める。運転席の窓からはタバコの臭いと排ガス、車内の芳香剤が混ざり合って鼻を突く。そしてこちらは、足ツンツン、クラッチで腕パンパンという緊張下の極限状態が続き、遂には集中力が途切れ、なんとか下道に逃れた。

 

渋滞から解き放たれ、そのときマシンと一体になった

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ヤマハの実験部隊は、数々の機能グループに分かれて卓越した経験と技術を持つライダーが体感評価をしながら、一つ一つのモデルを丁寧に仕上げていく。モデル自体のターゲットや、求められる走行性能・付加機能・スタイリングといった骨子がまとまった頃に、車体設計とエンジン設計が動きだし、最初のプロトタイプモデルが作られるのである。

このテネレ700については、エンジンがMT-07の派生であることから、比較的早くフレームが設計されたと推測される。海外ではすでに販売されているTracer(トレーサー)7GTと共に、戦略的に効率的なエンジン展開(カテゴリーの違う製品を作ること)が考えられていたのだろう。フレーム自体も今やデジタルを駆使して強度やしなり、他の部品とのレイアウト、重量などが既にシミュレーションされたうえで出来上がってくるわけである。

デジタルツールが普及する以前は、手書き図面をもとに何度も試作が重ねられていただろうが、このテネレ700というモデルも往年の開発よろしく、開発者の熱量をしっかりと感じられる納得の仕上がりだ。また、オンロード&オフロードのテストコースで実際にテストライダーの感性も加味した厳しいテストを何度も行ったうえで生みだされたのであろうことは想像に容易い。

 

【ヤマハ・テネレ700】乗れば乗るだけ楽しくなる!人機一体を味わえる最高のマシン

スロットルコントロール、コーナリング、ブレーキング、いわゆる”走る曲がる止まる”といったあらゆるシーンでムダが無く、過剰な挙動もない車体全体のハンドリングはお見事!テネレ700の信頼性によって、走り・操り・曲がり・止まるたびにアドレナリンが湧き上がってくる。シンプルに「走ることがすこぶる楽しい!」のである。

 

【ヤマハ・テネレ700】乗れば乗るだけ楽しくなる!人機一体を味わえる最高のマシン

そこがMT-07由来の二気筒のおかげなのか、200kg前後に抑えた軽量な車重のせいなのか、はたまたサスペンションとタイヤのセッティングなのかは明言できないが、トータルバランスとしてはベストマッチと言っても過言では無いほど極上の仕上がりだ。

 

【ヤマハ・テネレ700】乗れば乗るだけ楽しくなる!人機一体を味わえる最高のマシン

言及することを忘れるほどだが、スタンディング走行を含め、非常におおらかに包み込まれるようなライディングポジションなので身体の自由度も非常に高い。

切れ目のないスピードコントロールが可能になり、思い描いた通りのラインを走り、車体の挙動に冷や汗をかくことのないナチュラルな制動フィーリングや安定性によって、走行を重ねるうちに身体とマシンが一体になったような感覚に包まれた。

 

走り操る本来の楽しさを教えてくれる

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世の潮流としては、排気量の選択とともに機能もオプショナルに選択できる時代なのかもしれないが、クルマもバイクも数年経つと、その時のニーズや流行に合わせてモデルチェンジという名の進化がなされる。ともすると、今乗っているモデルが旧型と呼ばれ、価値が落ちてしまう、スタイルが古くなってしまうなど、所有者のプライドを傷つける。

しかし、本来ならば、バイクで走ること自体が楽しく、それが自分の趣旨とマッチしているならば、何年経っても長く愛し続けられるはずだ。

「走る愉しさ。それこそがバイクの本質ではないのか?」

テネレ700は、そんなことを4つのつぶらな瞳で我々に訴えかけているような気がした。

 

ヤマハ・Ténéré(テネレ)700

【ヤマハ・テネレ700】乗れば乗るだけ楽しくなる!人機一体を味わえる最高のマシン

エンジン 水冷4ストロークDOHC4バルブ直列2気筒
排気量 688cc
全長×全幅×全高 全長2,370×905×1,455(mm)
シート高 875mm
車両重量 205kg
燃料タンク容量 16L
燃費 2名乗車時35km/L(60km/h)
最高出力 53kW(72PS)/9,000rpm
最大トルク 67N・m(6.8kgf・m)/6,500rpm
タイヤサイズ F90/90-21M/C 54V、R150/70 R18M/C 70V(共にチューブタイプ)
ブレーキ F油圧式ダブルディスク、R油圧式シングルディスク
価格 税込126万5,000円(本体価格 115万円)

 

Writer: 末広 大吉

Information

ヤマハ発動機「Ténéré(テネレ)700」商品ページ
公式サイト

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