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暖かくなるにつれてバイクの購入または買い替えを検討する方が増えるかと思いますが、できれば車検不要で維持費の安い250ccモデルがいい+さらに海外メーカーの方が尚良しとお考えの方も多いことでしょう。
そこで今回は、いま新車で購入することができる海外メーカーの250cc以下モデルを厳選してご紹介いたします!
Benelli(ベネリ)「Leoncino 250(レオンチーノ250)」
ベネリ「レオンチーノ250」は1951年に発売されたモデルのオマージュであり、イタリア・ペーザロ発のベネリブランドの歴史と伝統を継承しつつ、デザイン性や革新性といった現代の技術を組み合わせるというコンセプトのもと設計された、まさにベネリの伝統とイノベーションが見事に融合されたモデルです。
ベネリの最新技術が注ぎ込まれた水冷式単気筒 4ストロークエンジンを搭載し、モダンでありながらもエッジの効いたデザインに仕上がっています。
Leoncino 250の足つき性
シート高はやや高めの800mm。身長170cmのライダーが跨って両足を着こうとすると爪先立ち状態になりますが、多少車体を傾ければカカトまでベッタリなのでご安心を。また、41mm倒立フォークや可動範囲51mmのモノショック付きスイングアームが走行時に受ける衝撃を軽減し、快適な走行性を実現しています。
Leoncino 250のディテール
洗練されたデザインが特徴的なヘッドライトやウィンカーはLEDを採用。ダッシュボードは視認性に優れたフルデジタルメーターパネルが用いられています。
フロントフェンダーにはアイコニックなベネリのシンボルが鎮座。バタフライナイフを彷彿させるイグニッションキーは、折りたたみ式なのでコンパクトにまとめることができます。
Leoncino 250を試乗した感想
最大出力19kw/9,250rpm、最大トルク21.0Nm/8,000rpmを誇る水冷4ストローク単気筒エンジンの力強いトルク感は250ccクラスとは思えないほど。単気筒ですがトコトコ走るというよりも少し回転数高めにガシガシ走る方が楽しい印象でした。また、アクセルワークに対するレスポンスの良さも魅力。
何より、ビッグバイク級のワイドタイヤを採用することで、スタイリングにインパクトを与えつつ、走行時の安定性が最大限に高められています。
エンジン型式 | 水冷 4ストローク単気筒 DOHC |
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排気量 | 249cc |
最高出力 | 19kw/9,250rpm |
最大トルク | 21.0Nm/8,000rpm |
車両重量 | 162kg |
全長×全幅×全高(mm) | 2,030×840×1,115 |
最低地上高(mm) | 170 |
シート高(mm) | 800 |
変速機 | 常時噛合6速リターン |
燃料タンク容量 | 12.5L |
タイヤサイズ | 前:110/70R17・後:150/60R17 |
価格(税込) | 59万2,900円 |
Benelli(ベネリ)「TNT249S」
伝説のTNT 302S直系モデルの優れた能力を承継し、ベネリの最高傑作と謳われている「TNT249S」は、250ccクラスのネイキッドスポーツの概念を大きく覆すモデルです。
搭載される高回転型8バルブ4ストローク並列2気筒エンジンから弾き出されるパワーとサウンドは、スロットルをひねるたびにライダーに刺激と喜びを与えてくれます。エンジン性能の高さもさることながら、特徴的なトレリスフレームやビビッドなカラーリングと相まって、イタリアンスタイルという枠にとらわれない「TNT249S」としてのアイデンティティが強烈に打ち出されています。
※車両に装着されているMRA製のスクリーンは別売りです。参考-スクリーン ステルスシールド:1万6,940円(税込)、マウンティングキット:5,830円(税込)
TNT249Sの足つき性
ビッグバイク顔負けの大柄な車格であるTNT249Sの足付き性は、シート高795mmでありながらシートの幅がスリムな形状であるため、身長170cmの筆者が跨っても先ほどのLeoncino 250よりも足付きが良いと感じました。また、ハンドル高もちょうどいいポジションにあるためリラックスした乗車姿勢で乗ることができます。
TNT249Sのディテール
ABS搭載の油圧デュアルディスク(フロント:260mm/リア:240mm)採用によって高い制動力を発揮。
また、戦闘機の計器を連想させるデザインが落とし込まれたTFT液晶ディスプレイメーターを搭載。さらに、吊り下げ式のサイレンサーからはダイナミックな低音を響かせます。
TNT249Sを試乗した感想
スムーズかつトルクフルが魅力のエンジンを搭載しつつライトウェイトに仕上げられたTNT249Sは、街乗りだけではなく峠道やサーキットコースでも活躍するオールラウンダー。
優れたコストパフォーマンスや独創的なスタイリングしかり、突き抜けるような高揚感と驚異的な価値観を手に入れたいのであれば、迷うことなくTNT249Sで間違い無いでしょう。
エンジン型式 | 水冷 4ストローク 並列(パラレル)2気筒 DOHC |
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排気量 | 250cc |
最高出力 | 22kw/11,000rpm |
最大トルク | 21Nm/9,000rpm |
車両重量 | 204kg |
全長×全幅×全高(mm) | 2,130×800×1,120 |
最低地上高(mm) | 140 |
シート高(mm) | 795 |
変速機 | 常時噛合6速リターン |
燃料タンク容量 | 16L |
タイヤサイズ | 前:120/70ZR17・後:160/60ZR17 |
価格(税込) | 69万9,600円 |
Benelli(ベネリ)「TRK251」
ベネリのアドベンチャーツーリングモデル「TRK251」は、高い運動能力と実用性・快適性を兼ね備えた、ライダーの冒険心をくすぐるハイスペックモデルです。
エンジンは新世代の4ストローク4バルブ単気筒エンジンを搭載し、トレリスフレームや高性能サスペンション、デュアルチャンネルABSを標準装備した街乗りからロングツーリングまで幅広く対応できるオールラウンドな一台。
※スクリーン上部に装着されているMRA製のフラップタイプスクリーンは別売りです。1万3,310円(税込)
TRK251の足つき性
アドベンチャーツアラー=シート高が高く足付き性があまり良くないイメージでしたが、ベネリのTRK251はシート高が800mmなので比較的日本人の体格にもマッチする車格。今回の試乗ではアルミケース装着車を借りましたが、ケースが装着されたことで程よくリア荷重がプラスされ、ちょうどいい重心でバランスが取れているように感じました。
TRK251のディテール
TRK251のアイコンであるツインプロジェクターヘッドライト搭載のフロントフェイス。タンク上部にはUSBポートが標準装備されており、スマホをナビとして使いながら充電することを前提に設計がされています。
オプションの専用アルミケースはトップケースと左右パニアケースが用意されており、大幅な積載量アップはもちろん、アドベンチャーツアラー然としたスタイリングを表現するのにも一役買っています。なお、トップケースにはSHOEI EX-ZEROがバイザー付きのまま収納することができました。
TRK251を試乗した感想
41mmの倒立フォークやワイドタイヤのセットアップによって、直進だけではなくコーナリングでも安定した走りを実感しました。また、ブレーキは信頼のABS+4ポットピストンキャリパーが採用されており、優れた制動力も同時に体感できました。
次世代4ストローク4バルブ単気筒エンジンは初心者でも扱いやすく、燃料タンク容量は安心の18Lなので、市街地はもちろんのことロングツーリングでも心配無用。なにより車検を必要としない250ccクラスのアドベンチャーツーリングモデルとしては、性能・デザインともに文句なしのハイスペックモデルでありながらリーズナブルな価格設定であり、非常にコストパフォーマンスの高いモデルなのではないでしょうか。
エンジン型式 | 水冷 4ストローク単気筒 DOHC |
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排気量 | 249cc |
最高出力 | 19kw/9,250rpm |
最大トルク | 21.1Nm/8,000rpm |
車両重量 | 176kg |
全長×全幅×全高(mm) | 2,070×840×1,300 |
最低地上高(mm) | 170 |
シート高(mm) | 800 |
変速機 | 常時噛合6速リターン |
燃料タンク容量 | 18L |
タイヤサイズ | 前:110/70R17・後:150/60R17 |
価格(税込) | 59万2,900円 |
Husqvarna Motorcycles(ハスクバーナ・モーターサイクルズ)「Svartpilen 250(スヴァルトピレン250)」
唯一無二のデザインが特徴的なハスクバーナ・モーターサイクルズの大ヒットバイク、スヴァルトピレンシリーズ。250ccモデルよりも前に登場した373ccのスヴァルトピレン401は先に大成功を収めましたが、車検不要の250ccモデルでも同様に高い人気を誇ります。
2022年モデルからグラフィックが一新され、印象的な外観により磨きがかかりました。WP製サスペンションの搭載や、ボッシュ製ABSをはじめ、ByBre製のブレーキや灯火類にはLEDを採用するなど、クラスを超えた装備も魅力です。
Svartpilen 250の足つき性
170cmかつ若干足の短めな筆者には835mmのシート高はやや高く感じられました。しかし、この高さであれば渋滞時では先の情報をいち早く目視することができるほか、ツーリングではいつもと違う景色を眺めることができるので、一長一短といったところ。
なお、オプションでシート高を下げられるスプリングに交換(別途)することも可能ですのでご心配には至りません。
Svartpilen 250のディテール
デザインが際立ったヘッドライトやウインカーはLEDを標準装備。サイド部が飛び出たデザインのタンクはピレンシリーズ(スヴァルトピレン・ヴィットピレン)最大の特徴で、スヴァルトピレンにはタンク上部に便利なキャリアが設けられています。
ブレーキはブレンボグループのByBre製を搭載し、制動力向上に貢献しています。また、ABSには信頼と実績のボッシュ製が採用されており最高レベルの安全性が確保されています。
Svartpilen 250を試乗した感想
クラシックかつモダンで類を見ないデザインに圧倒されますが、セルを回した瞬間に感じられる水冷4ストロークDOHC単気筒エンジンの力強い鼓動やエキゾーストノートは、250ccクラスの中ではもはや別格。ピーク時では23kW(31hp)を発揮します。
また、軽量かつ丈夫なスチール製トレリスフレームと、レーサーからの支持も厚いWP製ハイスペックサスペンションによって、優れた操縦安定性と乗り心地を味わうことができました。
スヴァルトピレン250に乗った感想を一言でまとめると、「乗る・走る・操る喜び」と「唯一無二の独創的デザイン」によって、五感で楽しめる比類なき傑作と言っても過言ではありません。
エンジン型式 | 水冷 4ストローク 単気筒 DOHC |
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排気量 | 248.8cc |
最高出力 | 23kW(31PS)/9,000rpm |
最大トルク | 24Nm/7,250rpm |
車両重量 | 153kg |
ホイールベース(mm) | 1,357 |
最低地上高(mm) | 120 |
シート高(mm) | 835 |
変速機 | 6速 |
燃料タンク容量 | 9.5L |
タイヤサイズ | 前:110/70 R17・後:150/60 R17 |
価格(税込) | 66万7,000円 |
KYMCO(キムコ)「X-TownCT250(エックスタウンシティ250)」
欧州モデルの「X-Town CT300」や同時期に発売された「X-Town CT125」と共通のボディを使用したX-Town CT250。前方を照射してくれるLEDヘッドライトをはじめ、都会に馴染む洗練されたデザインが魅力的なスクーターです。
ライダーの安全性を高めるため、フロントに260mm、リアに240mmのディスクを採用し、言わずもがなABSも標準装備されています。大容量のラゲッジスペースや、乗降性を加味したフラットフロアを採用するなど、高い利便性と走行性に長けた一台です。
X-TownCT250の足つき性
X-TOWN CT125と同様に、シート高は790mmとやや高めに設定されているものの、足付き性を考慮してシートの先端部はシャープな作りとなっているので足付き性は良好です。
また、シート後方は幅広な形状であるため、走行中に深く座ることでお尻の疲労軽減とホールド感アップに貢献しています。
X-TownCT250のディテール
最近ではUSB電源ソケットが標準で装備されているモデルが主流になりつつありますが、X-TownCT250のハンドル中央にもカバーを開けるとUSB電源ソケットが装備されています。ケーブルを差したままでも配線を逃してカバーが閉められるように設計されているのは嬉しい仕様。
フロントフェイスは実に精悍でスタイリッシュに造形されており、走行風から身体を守り疲労を軽減してくれるウィンドスクリーンも含め美しくデザインされています。
X-TownCT250は、スポーツスクーターとしてのアグレッシブなスタイリングと利便性の高いフラットフロアがうまく調和した、”いいとこ取り”のハイブリッドなモデルと言えましょう。
X-TownCT250を試乗した感想
スポーティーなルックスを裏切らない高出力&高トルクなエンジン特性とラグのないクイックなスロットルレスポンスは、大型スポーツスクーターにも引けを取らないほど。
シティーユースのみならず、峠道や高速走行など様々なシーンで活躍すること間違いなしでしょう。
推しポイントは大容量のシート下ラゲッジスペース
機能&ルックス共にハイレベルな「X-TownCT250」ですが、特に優れていると感じたのはフルフェイスがすっぽりと収納できるシート下のラゲッジスペース。
光センサー対応のLEDライトやDC12V電源ソケットも備わっており、通勤・通学、ツーリング、買い物など、あらゆるシーンで重宝すること間違いなし!しかも、シートの開閉は油圧ダンパーを用いているので急にシートが落ちてくる心配もありません。
エンジン型式 | 水冷4ストローク 単気筒 SOHC |
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排気量 | 249cc |
最高出力 | 14.94kw/7,500rpm |
最大トルク | 21.1Nm/6,500rpm |
車両重量 | 194kg |
全長×全幅×全高(mm) | 2,200×810×1,320 |
最低地上高(mm) | – |
シート高(mm) | 790 |
変速機 | AT |
燃料タンク容量 | 10.5L |
タイヤサイズ | 前:120/70-13・後:150/70-13 |
価格(税込) | 51万7,000円 |
今回は、海外メーカーの車検不要な250ccクラス新車を厳選してご紹介しましたが、そのほかにもまだまだ海外メーカーには様々な魅力あふれる新車モデルが存在しますので、またの機会にご紹介したいと思います。
もしも海外メーカーの原付二種クラス新車をお探しであれば、「【海外メーカー】大人気の原付二種(125cc)モデルを厳選比較してみた!」をご覧ください。
この記事が、あなたのバイク選びの参考になれば幸いです。