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先月、350ccのトラッカーモデル「X350」を中国で発表したハーレーダビッドソンですが、なんと同じく中国で500ccのストリートモデルが発表されました!
さて、ハーレーダビッドソンが中国市場に投入するニューモデル「X500」はどのようなモデルなのでしょうか。さっそくご紹介していきましょう!
「X500」は500ccクラスのストリートモデル!
こちらが今回ハーレー公式(中国版)に掲載された「X500」。2018年にハーレーが発表したプレスリリースに以下の記載があります。
アジアにあるメーカーとの提携を通じて、アジア新興市場向けに小排気量 (250~500cc) のオートバイを開発しています。この新製品は世界最大かつ最も急速に成長している市場の1つであるインドおよびその他アジア市場での成長を促進します。
ということで、これは簡潔に言えば「OEMでアジア市場向けに小排気量のハーレーを作りますよ」ということ。350ccのみならず500ccも同時に開発が進んでいたのでした。OEMとしてはBMWのインド生産が有名ですが、KTMやハスクバーナ、それに近年は日本メーカーも小~中排気量モデルで導入しています。
ハーレーのOEMを受託したのは中国自動車業界の巨人とも言われるGeely(吉利)グループに属するQJ Motorcycle(銭江モーターサイクル)。イタリアンブランドのBenelliを所有しており、同ブランドをグローバル展開して大きな成功を収めています。
Benelliは「Leoncino 500 Trail」というモデルを有しており、各部スペックや車体構成を見るとこの「Leoncino 500 Trail」がベースにされたようです。
「X500」の概要
ご覧いただければ一目瞭然ですが、「X500」はストリートモデル。「X350」はトラッカースタイルに仕上げていましたが、「X500」はよりスタンダードな仕様とされています。
搭載するのは総排気量500ccの水冷並列2気筒DOHCエンジンです。ボア×ストロークは69×66.8mm、圧縮比11.5、最高出力は35kW、最大トルクは46Nm / 6,000rpm。このあたりは完全にベース車両と一致しています。
翻って車体を眺めてみますと、全長は2,135mmでホイールベースは1,458mm、シート高820mmです。発売が待たれるホンダの「CL500」が全長2,175mm、ホイールベース1,485mm、シート高790mmですから似たサイズ感ですね。
足回りに目を移しますと、フロントフォークには倒立タイプが採用されており、インナーチューブ径は50mmと、かなり太めです。リバウンド側減衰力調整が可能なタイプだそうです。
リヤショックは右側にオフセットして搭載されるシングルショック。こちらはプリロードとリバウンド側減衰力が調整可能とされています。
サイズ感やエンジン性能は期待できることが分かりましたが、価格が未定ですので高額でないといいのですが…。
「X500」のカラーラインナップと発売価格
なかなかに魅力的なストリートモデル「X500」ですが、ここまで掲載してきたオレンジのほかに2色が用意されています。ハーレーでは絶対に外すことができないカラーであるブラック。
もう1色がシルバーです。販売価格は公式サイトには掲載されていませんが、日本円にして90万円を切るのではないか、との噂があります。
今の若いライダーさんからは信じられないかも知れませんが、日本ではちょっと前まで「スポーツスター(XL883)」が88万3,000円で売られていました。「883」がエントリーモデルの役割を果たし、そこからビッグツインへと乗り換えて行く、という流れがありました。
そう考えると90万円を切る「X500」もアリなのではないか、そして日本でも販売してほしい!と切望します。皆さんはどう感じましたか?
エンジン型式 | 水冷並列2気筒DOHC |
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排気量 | 500cc |
最高出力 | 35kW |
最大トルク | 46Nm / 6,000rpm |
車両重量 | 199kg |
全長 | 2,135mm |
最低地上高 | 153mm |
シート高 | 820mm |
変速機 | 6速リターン |
燃料タンク容量 | 13L |
タイヤサイズ | F:120/70-ZR17/58W、R:160/60-ZR17/69W |
カラー | オレンジ、ブラック、シルバー |
価格(税込) | 未定 |