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さて前々回、前回で『ショベルとうまく付き合う方法【工具編】』と『ショベルとうまく付き合う方法【予備パーツ編】』について紹介したが、実は何泊もするロングツーリングに出る時はもう少し持って行く工具とパーツが増える。
昨年10月の九州への旅の時などは、5年程使い続けたバッテリーの電圧が少し弱かったので、念のために小さな予備バッテリー持って行ったほどだ。「何もそこまでしなくても」と言われそうだが、基本ひとり旅なので山中でバッテリー死亡なんていう絶望的な気分になりたくない。備えあればと思ってバッグに忍ばせていた。結局、出番はなかったが、最終日に姫路から走り続け、帰り着いてからバッテリーを計測すると12ボルトを下回っていて、換えると同時に寿命を迎えた。
様々な経験を経て持って行く必須アイテムは増えていく
過去の経験では東北のパーキングでオルタネーターが壊れ、さすがにオルタネーターの予備はなかったものの、近所に持っている方がいて、それを譲ってもらった時にも、特殊工具を持っていたからその場で交換が出来た。
キャンプ道具を積み込んだ遠野の朝。エンジンを掛けようとキックを踏むと根元から折れてしまったことがある。その時にはセルとキック併用の仲間がいたのでキックアームを借りることできたが、ひとりだったら”スーサイドクラッチ”で押し掛けもできないし、どうすることも出来なかっただろう。
そうした様々な経験から持って行くものが増えて行くのだが、それでも自分にとっては最低限の必須アイテムなのである。どこで何が起ころうと必ず走って帰ってくる。そう思えることが旅に出る時の精神的安心感にもつながるし、人それぞれだろうが自分のやり方がこれなのだから仕方ない。ショベルには重たい荷物で申し訳ないが、頑張ってもらうしかない。
ロングツーリング時に増えるアイテム紹介
一次ベルトは切れた時の予備。その下は60センチもあるフレックスハンドル。プラグコード。その下は右からキックアーム。メッシュのオイルライン。ビッグソケットはクラッチ用1-1/8インチとフロントプーリー用の1-1/2インチ。スイッチもメインスイッチが壊れた時の予備で、これも過去に壊れた経験があり。最近はこれらを出すことがなかったのだが、これ以外にも、オープンベルトロックバーという特殊工具があるはずなのだが、なぜか無くなっている…。きっとどこかで落としてしまったのだろう。また買わないと!
これがフロントプーリーのボルト。オルタネーターやベルト交換時に外す必要がある。
特大フレックスハンドルはこうして使う。これがあって何度も助かっているし、仲間を助けたことも何度かある。
これらも重要。右からエンジンオイル。ミッションオイル。クラッチ板とクラッチハブロックプレート。パンク修理剤と21インチと16インチのチューブ。
これらのほかに、キャンプ道具などが積み込まれるのだから、長旅の時はハンドルが安定しないのは当然。それでも何があっても帰るため…。とは言うのだが、エンジンヘッドのガスケットが抜けた時は、工具すら出すことなくレッカーを呼んだ。これだけの準備をしていても、そんな時もあるということだ。