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ロンドンとサンフランシスコに本拠地を置き、2010年から活動している世界屈指の実力派ビルダー”Untitled Motorcycles”。その独自の世界観と常識破りな発想から生み出された数々のカスタムバイクが多くのモーターサイクル好きを驚かせてきました。
当サイトにおいても……
こんな前代未聞のスクランブラーや……
https://forride.jp/motorcycle/untitled-motor
お上品なモトグッツィベースのカフェレーサーを紹介しています。
この2台を見ても、その守備範囲の広さが、お分かりいただけると思うのですが…… 今回ご紹介するカスタムバイクもまた、新しい”Untitled Motorcycles”の魅力を伝えてくれる1台となっています。
1967年式トライアンフがベースのカフェレーサー
さてさて、コチラが今回ご紹介するカスタムバイク、その名は「ハードアス」であります。硬い尻、ではなくて「リアリジッドにカスタムしたぞ!」ということですね。
冒頭にも記しましたが、ベースとされたのは1967式のトライアンフ「T100」。エンジン腰下とトランスミッションとが一体化された後の500ccモデルでありまして、アメリカやイギリスにおいても別体式650ccモデルが珍重されるなかでは、割と手に入りやすいモデルであります。そんなことはどうでも良くて……
ご覧いただきたいのは、この美しさよ! リアをハードテイル化したということは…… 名言はされていませんが、そのモチーフは第二次世界大戦前のモーターサイクルなのだと思われます。
で、そのハードテイル化されたリアサブフレームには20インチのホイールを装備。ハブはトライアンフの別モデル用だそうです。
で、レザーサドルのシングルシートと木製フェンダーを搭載しています。このパーツや素材のセレクトが、クラシックバイクっぽさを引き立てているのですが…… 筆者が注目して欲しいのは、ステー類の処理の美しさであったりします。
この辺りの処理が、車両の完成度をググっと高めるのであります。
続いてご覧いただきたたいのは…… このガソリンタンク。ベース車両は60年代のトラですから、こんなタンクではないわけで…… もちろん一品モノとして制作されています。
雰囲気は完全に第二次世界大戦前のモーターサイクル、といった風情です。
そしてフロントフォークには…… なんとハーレー・ダビッドソン用のスプリンガーを搭載!良く似合っています。この辺りは、ベースがイギリス車ですが、カリフォルニアにも拠点を持つ”Untitled Motorcycles”らしい手法と言えましょう。フロントハブは日本車用とのこと。シンプルな
また、このカスタムバイクでは、各部にブラス(真鍮)製パーツを配すことで、よりクラシカルでエレガントな印象を与えることに成功しとるわけです。
ディテールの仕上がりが完成度の高さを示す!
ということで今回は、”Untitled Motorcycles”が制作したトライアンフ「T100」ベースのカスタムバイクをご紹介しました。
あらためて言うまでもありませんが、パーツセレクトそのものだけでなく、その搭載方法だったり、素材選びからこそ、カスタムビルダーの腕が分かると……そんなことを感じさせてくれる1台でありました。