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以前、for Rideでも紹介したベトナムのカスタムショップ「バンディット9」。
ホンダ「ベンリィ」のハイクオリティなカスタムなどを手掛ける、ホーチミンに拠点を持つ同店が、次なる作品を発表! トライアンフ「ボンネビルT100」をベースに、オリジナルパーツで身を纏った「PANTHER」がそれだ。
ビンテージモデルをよりシンプルで戦闘的に
ベースとなったのは、2012年モデルの「ボンネビルT100」。「ボンネビル」は、ご存じの通り、1950年代からイギリスのトライアンフ社が生産しているバイクだ。今回カスタムされた「T100」は、往年の名車を復刻したようなビンテージ感満点のスタイリングに、パワフルな865cc空冷パラレルツインを搭載したモダンクラシックモデルだ。
バンディット9が製作した「PANTHER」は、それをよりシンプルかつ戦闘的なイメージにリフレッシュ。ビンテージスタイルから、あえてスクランブラー的なフォルムに変身させている。
ヘッドライトやエンジンなど全身をマットブラックに
細部のカスタムポイントを紹介しよう。
まず、ヘッドライトは、ステーやケースなどをマットブラックにペイント。加えて、レンズもブラックアウト化を施している。薄いスモークやキャンディブラックなどをレンズにペイントすることで、点灯時にはちゃんとバルブ光を透過させる手法で、クルマのドレスアップなどでは一般的なものだ。ライトが点灯していない時は、まるで獣が目を閉じているような不気味な雰囲気に。そして、点灯時はかっと目を見開いた魔物のような印象へと代わり、フェイス周りに独特のワイルド感を醸し出している。
オリジナルのフレームにマウントされたエンジンも、元々クロームだったクランクケースカバーなどをマットブラックに。
砲弾タイプのマフラーもバンディット9製で、サイレンサーカバーやヒートガードなども、もちろんブラックアウト。タンクやサイドカバーなども同様で、細部に渡る徹底したカラーチェンジが、全体的なフォルムをよりスパルタンなものに導いている。
シートやフェンダーの変更でシンプルなリヤビューに
ブラックレザーに張り替えられたシートもオリジナル。メッキのグラブバーは取り除かれ、代わりにスリムなステンレス製リヤフェンダーを装備。小型のLEDウインカーやテールランプなども装備することで、リヤ周りは非常にスッキリした印象に。よりシンプルなリヤビューを生み出している。
装着パーツはわずか9点
装着したパーツは、これらの他にアルミ製ハンドガードなどで、総点数わずか9点。たったそれだけのパーツで、モダンクラシックバイクである「ボンネビルT100」のイメージを、ここまで変えたのはなかなかだ。
黒くて俊敏な、ネコ科の野性動物を彷彿とさせるそのスタイルは、まさにブラックビューティー! かなりハイセンスなカスタムだと言えるだろう。
東南アジアのカスタムバイクシーンを牽引するバンディット9に、今後も目が離せない。
参考 – BANDIT9