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新型コロナウイルス蔓延の余波により、政府からの「不要不急の云々」の勧告で中止になってしまった3月20日から開催予定だった大阪モーターサイクルショー。
国内外の数多のメーカー、ショップ、ビルダーからの出展は楽しみではあっただけに残念で、連日の報道を見るにつけ「騒ぎすぎだろう」とも思ったりもしますが、公のリスク管理としては仕方のないことなのでしょう。
中止に対して個人であれこれいったところで仕方ないので、出展予定の中でも今年から日本で販売されるとのことで、個人的に注目していた一台を紹介してみたいと思います。
ブリットモーターサイクルズ
ブリット(Bullit)モーターサイクルズはベルギーの会社ですが、サイトのトップに標榜しているとおり、イギリスのロッカーズとカフェレーサーにインスパイアされたデザインでの小排気量モデルを中心に展開しています。
とりあえず今回記事にするにあたって調べてはみたのですが、デザイン・設計・生産について正確にはどこなのかは不明でした。
ブリットという名も、ロイヤルエンフィールドが戦前から生産している伝統的モデルに絡んでいるのかと思いましたが、どうやら綴り(Bullit / Bullet)も意味も違うようですね。
現在のラインナップは125ccがメインで、同じ構成の車体・エンジンを元にカフェレーサー・スクランブラー・ロードスターといったデザインエッセンスで仕上げているのは、先日他の記事で紹介されたタイのGPXと似通っています。
50ccは二車種がラインナップされており、The原付といった面持ちのかつてのホンダのダックスもどきのHeritageと今回紹介するHero 50となっています。
Bullit Hero 50
どうですかこの佇まい! どこかのカスタムビルダーの作品だと言われてもさほど疑問を持つことはないのではないでしょうか?走るためには本来は余分なもの(保安部品)を、機能は残しながら目立たずすっきりと収めるというのはカスタムデザインでの常套手段ですね。
ハード面でもホンダ・ドリーム50以来となる市販50ccDOHC、倒立フロントフォーク、前後ウェーブディスク、リンク式モノサス、DOHCならではの2in1エキゾーストとてんこ盛りです。
50ccモデルは125ccモデルと違って、現在のところスクランブラー(トラッカー)的な1デザイン1カラー展開となっていますが、売れ行き次第では今後拡充されるのかもしれません。
主要諸元
エンジン形式 | 空冷単気筒DOHC4バルブ |
排気量 | 49.7cc |
出力 | 3.2Kw(4.35PS) |
スターター | セルモーター |
トランスミッション | 5速 |
点火形式 | ECU制御コイル |
サスペンション | 前:倒立式テレスコピック 後:リンク式モノショック |
ブレーキ | 前後ディスク |
タイヤ | 前:4.10-18 後:4.60-17 |
寸法 | 202 cm x 86,5 cm x 115 cm |
現地価格はおよそ2,700ユーロ(約32万円)。少しばかりアンダーパワーかとも思いますが、そこは小排気量DOHCを余すことなく楽しむ余地ともいえるのではないでしょうか。
日本での販売
オフローダーならその名前を目にしたこともあるかもしれない? 海外のオフロード用品の輸入販売やオフロード用品専門ショップ(ビバーク)の展開と運営をされている「ちゃねスポーツ」さんから2020年3月から販売されます。
現在HERO 50の価格は明示されていないようですが、現地で3,000ユーロほどのHERO125を39.5万円とされていますので、おおよそそのあたりではないでしょうか。
現在「Bullitプレゼントキャンペーン」企画を開催されていますよ!
まとめ
最近はアジア圏需要に引っ張られてか、国産メーカーを始めとした従来の大メーカーからのみならず、比較的小規模なメーカーの新興やAJSのような復活もあったりして、デザイン面・性能面ともに趣味性の高くなった魅力的な小排気量車が増殖中で、これからが楽しみですね!