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バイクのメンテナンスの基本とも言えるのがエンジンオイルの交換。しかしエンジンオイルの交換は、バイクを長持ちさせるために欠かすことができない重要なメンテナンスであるにもかかわらず、交換時期を明確に知らない人は意外と多いと思います。
また、お店の人や知人に聞いてもバラバラで、結局誰を信じれば良いのかわからないなんて人もいるはず。そこで今回は、改めてバイクのエンジンオイルの交換頻度について考えてみましょう。
バイクのエンジンオイルは3,000〜5,000km走ったら交換!
バイクのエンジンオイルの交換頻度は、ハッキリ言うと、
- 乗り方
- 使用状況
- バイクの種類
によって違いますので、明確にコレ!とは言えません。しかし数字で管理できなければ、そもそもオイル交換時期の管理ができませんので、メーカーはあくまで平均的な数値を割り出して取扱所に推奨交換時期として明示しているのです。
その距離が、3,000〜5,000kmに1回もしくは半年に1回となっています。その幅2,000kmと、かなり広範囲となっていますので、以下のように、普段のエンジン使用回転域を基準に判断することをおすすめします。
- スーパースポーツなどの高回転域を多用するエンジン……3,000km
- ツアラーバイクなど低回転域を多用するエンジン……5,000km
- ネイキッドバイクなど使用条件がその時によって違う……4,000km
バイクのエンジンオイルの交換を放っておくと…
もしもバイクのエンジンオイル交換をせず、そのまま乗り続けると、
- 潤滑作用が無くなり金属同士が磨耗し始める
- エンジン内の不純物を清掃できなくなりオイルの通り道にゴミが詰まる
- エンジンの冷却ができなくなりオーバーヒートを起こす
- 劣化による油膜切れが起こりエンジン内が錆び始める
などが起こり、最悪の場合エンジンの焼き付きが発生する危険もあります。
エンジンが焼き付けば、高額な修理費用がかかるのはもちろんですが、突然エンジンが焼き付くと、ホイールロックを起こし、転倒する可能性もあるのです。
いずれにせよ、エンジンオイルの交換を放っておいて良いことは何一つありませんので、しっかりタイミングを決めて定期的に交換するようにしましょう。
レース用バイクの場合は1レースに1回交換する
ちなみにレース用バイクのオイル交換頻度についても少しご紹介します。レース用バイクのエンジンは、常に高回転域を使用しており、オイル自体もかなり過酷な環境に置かれています。そのため、1レースに1回エンジンオイルを交換するのです。
また、レース用バイクの場合は、走行中は常に高回転域を使用した全開走行ですので、オイル交換時期は距離ではなく、時間で管理されることがほとんど。もちろんレースの種類によって走行時間は異なりますが、1レースを時間にしてみると、
- 事前の練習走行……約1時間
- 予選・決勝……約1時間
となりますので、レース用バイクのエンジンオイル交換頻度は2時間に1回とも考えられますね。レース用エンジンは、それほどシビアに管理されたものでもあるのです。
まとめ:交換は早めにやっておいて損はない
今回はバイク乗りであれば当た前とも考えられるエンジンオイルの交換頻度についてあらためてご紹介しました。エンジンがスムーズに動くために欠かすことのできないエンジンオイルは、常に良い状態でなければエンジンのコンディションを保つことができません。
エンジンオイルは人間で言うと血液の役割を担っているとも言えますので、バイクの健康状態を左右する重要な役割を担っているのです。また、レースなどのシビアな状態であれば、オイルは常に最高の状態でなければいけませんので、数時間使用するだけで交換時期が訪れます。
そう考えると、エンジンオイルの交換時期は早すぎてダメなことは決してありません。もちろん金銭的な面を考えると、オイルを湯水のように使えるわけではありませんからね。
そのため、あくまで今回ご紹介した交換距離を参考にするのはもちろんですが、バイクの状況によってはさらに早めに交換してしまうのも良いかもしれません。愛車の使用状態を考え、ベストな交換タイミングを見つけてみてください。