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最近何かと取り上げがちな電動バイク(eバイク)ですが、記事をご覧いただいてる方の中にはまじめに購入を検討されている方も少なくないはず。分類としては電動キックスクーターやセグウェイなんかも同じジャンルに分類されるので、そちらも気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな方のために今回は、「電動バイクがどの排気量クラスに分類されるのか。電動ガジェットは果たして公道で乗れるのか。」そういった疑問を一挙にまとめてお伝えしてまいります!
まずは出力別の区分から
さて、タイトルにもある通り今回のメイントピックはこちらの「電動バイクの排気量は何cc?」でございます。調べてみたところ、やはり出力(W、kW)によって分類されるのですが、面白いことが判明しました。下の画像をご覧ください。
600W(=0.6kW)まではすべて原付と同じ分類にされるようで、つまり電動ガジェット(詳細は後述)はみな原付とみなされているようです。
そして600W以上かつ1,000W(=1kw)未満の場合は50㏄以上 125㏄以下扱いになります。現在世に出回ってる125㏄クラスの電動バイクの99%がATなので、AT限定小型二輪の免許だけで125㏄クラスの電動バイクのほとんどが乗れるということですね。
最後に、非常に興味深いのが1kW以上の出力のものはすべて125㏄超扱い、ということです。つまり、どんだけパワフルでもすべて中型二輪免許で乗れちゃうんです!上の画像にもある通り、140馬力のVectorでさえも乗れてしまいます。
つまりEV系の残念なところとしては、どんなにコンパクトで出力が小さくても「電動アシスト」でないEVはすべてナンバープレートやら電飾やらヘルメットやらが必要になってきてしまいます。セグウェイも公道を走りたければそういった装備が必要です。
しかしワクワクする点としては先述の通り、どんなに強い出力のモノでも普通自動二輪免許(中免)で乗れてしまうという規格です。パワーが強いものに乗りたいけど、これからまた免許取るのはめんどくさい…… という方にはEVは非常に強力な候補になりうるのではないでしょうか。
電動バイク購入は国から10万の補助金!?
実は国と東京都ではクリーンモビリティ促進運動として、電動バイクを購入した者に1台平均10万円もの補助金を与える、というものがあります。具体的には400台対象で予算は4,000万円だから実質1台平均10万円ということで、それ以上もらえる場合ともらえない場合などがあります。
こちらが補助金システムのイメージ図です。
年度ごとに補助金が認められる車種が追加されたり変更されたりしますが、平成30年2月〜平成31年3月の間である現在は
- スズキ e-Let’s:41,000円
- スズキ e-Let’s:60,000円
- ヤマハ e-Vino:26,000円
という具合です。この先どんどん車種が追加されていきますので、お目当てのEVバイクの補助金がなさそうな時は一度購入を先送りにしてしまうか、もしくは問い合わせてみるのも手でしょう。
電動ガジェットは実は面倒!? インフラの不充実による落とし穴
先述した通り、600W未満の最高出力のEVはすべて原付として扱われます。電動アシスト程度の機能に収まっていれば「軽車両」として扱われますが、電力のみを動力として走る機能を備えた瞬間に原付扱いされてしまいます。
ケース分けすると下記のようになります。
- キックスクーター、自転車…… 軽車両
- 電動アシスト自転車、電動アシストキックスクーター…… 軽車両
- 出力1000W未満の電動自転車、電動キックスクーター…… 原付
- 出力1000W未満の電動アシスト機能付きの電動自転車(モード切替)…… 原付
- 出力1000W以上の電動バイク…… 軽二輪
- 出力1000W以上の電動キックスクーター…… 軽二輪
- 出力1000W以上の電動アシスト機能付きの電動自転車(モード切替)…… 軽二輪
軽車両以外に共通して言えることは、それぞれ定められた規格をクリアしているナンバープレート、ミラー、ウィンカー、テールランプ、ヘッドライトなどが必要になってくるということです。
つまり、電動キックスクーターにもナンバープレートは必要で、しかしどんなに出力の強くてでかい電動バイクでも車検が必要ないということなのです!
いかがだったでしょうか。いまだにEVに関する道交法の整備が間に合ってないからか、意外なことが満載でしたね。
後々に更新が必要となってくるでしょうが、今のうちに買う分には必要な免許や設備というものは別に難易度が高いというわけではなさそうです。これを機にEVデビューなんていかがでしょうか?