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当サイトでたびたびご紹介してきた、イギリスの老舗メーカー「Norton(ノートン)」。質実剛健なモノづくりに定評があり、単気筒レーサーの「マンクス」は世界GPを戦うプライベーターの伴侶であり続け、またハンドリングや防振効果の高いダブルクレイドルフレーム(フェザーベッドフレーム)にも定評がありました。
そんな名門のノートンですが、1990年代に生産が終了。その後、イギリス人の実業家、スチュアート・ガーナー氏がブランドを購入。以降、「COMMANDO (コマンド)961」や「V4RR」といったモデルを発売し、老舗復活を印象付けていましたが、2020年初頭にあえなく倒産してしまいました。
ところが、そのノートンが本国でひっそりと復活していたのです。ここではノートンの倒産から復活できた理由、そして魅力的なニューモデルをご紹介していきます!
インド資本下となることで、あのノートンが復活!
そんなノートンでしたが「インドのメーカーであるTVS Motorの傘下に入ることで復活するぞ」というニュースは過去にお届けしました。
2021年春に「アトラス」を市販するという情報でしたが、今は2022年初秋。どうなっているかといいますと、なんと見事に復活を遂げていました!さすが「インド人嘘つかない」の諺(ことわざ)通りです。ブランド力は抜群のノートンですから、資本力をつけてきたインド人がそれを見逃さなかった、ということ。これがノートン復活の理由です。
ノートンが完全復活!
インド資本によりとは書きましたが、そこはノートンです。このように、しっかりとイギリス国内で職人の手により生産されています。もちろん工場もイギリス国内にあります。
フラッグシップモデルはスーパーバイク「V4SV」
看板モデルとなるのが「V4SV」。跨っているのは、CEOのロバート・ヘンシェル博士。
新しい「V4SV」は、「V4RR」のコンセプト=マン島TTレーサーをベースとしたスーパーバイクレプリカは維持しています。細部が再設計されたとは言え、特徴は下記の通りです。
- 軽量・ハイパワーが自慢のノートンが設計した185bhpの1,200cc V4、72 度、水冷エンジンを搭載
- 軽量なカーボンファイバー製ガソリンタンクの採用
- 鏡面仕上げのアルミニウムチューブ製フレーム
以前紹介した開発段階から半年以上も経過していますが、いまだに価格が発表されていません。予想価格として囁かれているのは、前モデルと同様に700万円超えではないかと言われています。
「V4SV」のスペック
エンジン型式 | 水冷4ストロークV型4気筒 |
---|---|
排気量 | 1,200cc |
最高出力 | 138kW/ 12,500rpm |
最大トルク | 125Nm / 9,000rpm |
車両重量 | 193kg |
ホイールベース | 14,34mm |
前サスペンション | オーリンズNIX30系フルアジャスタブル |
後サスペンション | オーリンズ TTXGP(ノートン特注)フルアジャスタブル |
燃料タンク容量 | 15L |
ブレーキ | 前:Brembo 2 × 330mm フローティング ディスク、Brembo モノブロックラジアルキャリパー、Brembo製マスターシリンダー、後:Brembo製245mmディスク、キャリパー、マスターシリンダー |
カラー | マンクス(シルバー)、カーボン |
待望のノートン「コマンド961」も納車が始まっている!
また、冒頭の画像でご紹介しましたように、伝統の並列2気筒エンジンを搭載した「コマンド961」も既に納車が始まっています。同社のFacebookページには最初期ロットの納車の様子も掲載されていますので、文末のリンクからご覧ください!
しかし、残念ながら公式の情報が追い付いておらず、スペックは不明です。続報が入りましたら、追ってご紹介いたします。
「V4SV」のネイキッド版、「V4CR」も登場予定!
さらに「V4SV」をベースにネイキッド化したモデル「V4CR」もラインアップに追加される予定となっていますが、こちらもまだスペックや価格が発表されていません。気になる方は公式サイトを小まめにチェックしましょう。また続報が入りましたら、追って記事化していきたいと思います。
復活劇から勢いに乗るノートンから今後も目が離せません!