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バイク好きであれば、一度はバイクレースに興味が湧いたことってありませんか?でも実際にサーキットを走ってみると考えたら、何を用意したら良いかわからないし、とてもじゃないけどサーキットなんて走れるわけないと思ってしまうのではないでしょうか?
でも、実際はサーキット走行は始めようと思ってしまえば案外ハードルは低いものなんです!なぜなら最近のサーキットはナンバー付きバイクでも体験走行ができたり、初心者クラスを設けていることも多くなっているから。
免許を持っていれば、あとは当日の講習を受けるとその日に走ることもできるのです。そこで今回は、個人でロードレース活動を開始し、8年近く続けて全日本選手権に参戦していた筆者の経験をもとに、バイクレースにかかる費用や何が必要なのかについてご紹介させていただきます!
レースに興味が湧いた人はぜひ読み進めていってください!
バイクレースはモータースポーツの中でも始めるハードルが低い方
まず、モータースポーツといえばお金がかかるイメージが強いと思います。確かにサーキットを走るには、装備品や、走行するためのライセンスも必要となりますので、ある程度まとまったお金が必要になるのも事実です。
しかし、自動車と比べるとどうでしょう?バイクは自動車と比べても小さく、トランポさえあれば自分で持ち運びもできますし、使用しているタイヤの数も車の4本に対して半分の2本。ランニングコストは車の半分以下で済ませることができます。
また、バイクは自動車と比べて部品がむき出しになっているため、整備性が良いメリットもあります。このように、車と比べると始めるハードルは低いとも考えられます。
実際バイクレースをしている人の中には、ワゴン車にバイクを乗せて、一人でサーキットに練習に来ている人も多いのです。筆者も練習走行の時はワゴン車や軽バンにバイクと荷物を詰め込み、各サーキットに走りに行っていました。
バイクレースの魅力はライダーの技量が大きく現れること
バイクは人間が全身を使って操作する乗りものであるため、ライダーの技量が走りに左右されやすいという特徴があります。反対に自動車だと、車の性能が大きく影響するので、どんなに頑張っても車の性能が悪ければなかなか結果が出せないことも考えられます。
そう考えると、個人でレース活動をしたいと考えると、バイクレースが最も適しているとも考えられますね。
実際にバイクレースに使っていた予算
バイクレースの魅力をご紹介しました。では「一体どれくらいお金がかかるのか?」という疑問が思い浮かぶと思いますので、それぞれの費用についてご紹介していきます。
必要な装備を揃えると17万円くらい
まずはサーキットを走るときに必要な装備品の値段を見てみましょう。もちろん値段はピンからキリまでありますが、最低限の安全を確保しつつ、値段もお手頃なものを買うと想定します。
- レーシングスーツ・・・100,000円〜
- レーシンググローブ・・・10,000円〜
- レーシングブーツ・・・30,000〜
- 脊椎パッド・・・15,000円〜
- 胸部プロテクター・・・8,000円〜
- ヘルメットリムーバー・・・2,000円〜
すべて合わせると16万5,000円〜となります。
ちょっと出費が大きいと思うかもしれませんが、一度揃えてしまえば、あとは壊れない限りずっと使い続けられますので、思い切って一気に買ってしまっても良いかもしれません。
サーキットの走行会に参加するだけだったらかなり安くできる
次にサーキットの走行料についてごご紹介します。サーキットを走ろうと思えば、まずは講習を受けてサーキットライセンスを取得しなければいけません。ライセンスの発行料はサーキットによって違いますが、年間30,000〜40,000円ほど必要です。
この中には万が一転倒や事故でケガをした時に備えてかけておく保険料も含まれていますので、この金額は妥当とも考えられますね。さらにライセンスを取得しても、走行毎に走行費用を支払う必要があります。
ほとんどの場合が1枠30分の時間で、約3,000〜4,000円ほどが相場となっています。1日3枠(30分×3枠)走ろうと思うと、10,000円くらいは必要ということですね。
一見すると走行料が高いようにも思うかもしれませんが、巨大な施設でもあるサーキットは、高額な運用コストが必要になります。管理費やサーキットに関わっている人の人件費を考えると、妥当な金額とも言えますね。
ちなみに自動車だと走行料金が倍近くに跳ね上がります。走行料を比べてもまだバイクの方が現実的とも考えられますね!
レース活動をしようと思えば1戦8万円くらいは必要
サーキット走行にある程度慣れて、本格的な選手権に出場したいと考えると、1戦あたり10万円近く必要になることもあります。なぜこのような金額になるのかというと、本番用の新品タイヤの割合が大半を占めているからです。
レース参戦費用の内訳を見てみると、
- レース参戦費・・・20,000円
- 新品タイヤ(1セット)・・・40,000円
- オイルやガソリンなどの消耗品代・・・15,000円
最低でも7万5,000円は必要となります。
さらに上位を狙おうと考えると、予選と決勝それぞれに新品タイヤを投入したいところですので、最低2セットが必要となります。となると、1戦10万円以上は必要という計算になりますね。
ただしもっと予算を削りたいのなら、タイヤの交換をしないのも一つの選択肢として考えられます。その場合は3万5,000円くらいあればレースに出場できる計算となります。
ガチの全日本選手権に参戦しようと考えると最低でも年間300万円くらい必要になる
最後に選手権で成績をおさめ、ステップアップして全日本選手権に参戦すると考えてみましょう。全日本選手権は全国にある6カ所のサーキットを転戦するため、レース参戦費に合わせて宿泊や移動などの交通費が必要となります。
さらに1年を通して使うエンジンのメンテナンス費用や、消耗品の部品代なども必要です。すべて合わせると年間300万円ほどが必要になります。
このように、ステップアップすればするほどお金も必要になるのがレースの宿命とも言えます。ぶっちゃけこの金額を聞くとちょっと引いてしまいますよね……!
ただし、レースを始めるときにどこを目指すのかを明確に決め、いくらかかるのかをきちんと押さえてさえおけば決してレースは夢物語の話ではありません。
サーキットを走るときに考えておきたいことは「何を目指すのか」
バイクレースのみならず、モータースポーツは上を目指そうと考えれば、いくらお金があっても足りなくなってしまう怖い世界でもあります。もちろん上には上がいる競争の世界ですので、当たり前といえば当たり前なのですが、お金が無限にあるわけでもありませんよね。
そのため、サーキット走行を始めるときは、自分はどのようになりたいのかということをしっかり考えてから始めることをおすすめします。もちろんプロを目指しているのであれば話は別ですが、妥協点を見つけることが非常に大事です。
また、個人でサーキットを走るのであれば、ある意味自分との戦いでもありますので、しっかりと目標設定をし、マイペースに達成できるように走るのが一番ではないでしょうか?
まとめ
今回はバイクレースの予算についてご紹介しました。予想よりも高くてびっくりした人もいるのではないでしょうか?
しかし、バイクでサーキットを走るとバイクの本来持っているポテンシャルを発揮できるのはもちろんのこと、自分のライディングテクニックを磨くこともできます。さらに安全装備もきちんと揃えて無理な走行をしなければさほど危険ではないスポーツなのです。
今回ご紹介した金額などは、あくまで筆者の経験に基づいたものですので、さらに費用を抑えることも可能です。サーキット走行を走ってみたい人は、ぜひ参考にしてみてくださいね!