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近年はクルマだけでなくバイクも電動化の波が来ており、日本も含め各国で電動バイクへの開発が進められています。アメリカでは日本でも多数の支持を得るハーレーダビッドソンも電動バイク開発への着手を進めており、今後の展開が期待されているのです。
また、あらゆるものを生産している中国も、もちろん電動バイクの開発に着手しています。今回のコラムではアメリカと中国がどのような電動バイクを着手しているのか、いくつかメーカーをピックアップしてお伝えいたします。
Zero Motorcycle
Zero Motorcycleはアメリカを中心に電動バイクを展開しているメーカーです。
名前こそまだまだ知られてはいませんが、現地ではすでに5種類の電動バイクを開発・展開しており、しかも家庭用コンセントから充電できるというスマートな仕様となっています。
Zero Motorcycleで注目されている車種に、ZERO SR/Fというものがありますが、見た目こそ日本でもよく見かける中型から大型のバイクに見えますが、その実はガソリン車に劣らぬ最大110馬力を出すことが可能です。
電動バイクと聞くと消費エネルギーの高さからフル充電しても短距離しか走れなさそうと思われがちですが、ZERO SR/Fに至ってはフル充電でおよそ259kmは走れるので、電池切れしたらどうしようという悩みは野暮というものでしょう。
お値段はスタンダードなモデルで19,495ドル(約213万円)とクルマと同等の価格ですが、給油のわずらわしさから解放されると思えば検討の余地がある価格といえますよね。
すでにカスタムされるほど市場になじんでいる驚異的なメーカーです。現時点で、公道向け電動バイク市場においてトップクラスの売上を誇ります。
Harley LiveWire
Harley LiveWireは日本でもおなじみのハーレーダビッドソンが手がける電動バイクのことです。
ハーレーダビッドソンが手がける電動バイクは2020年1月現在では種類も多くはありませんが、クラッチレス・シフトレスなモーターサイクルの展開も公開されていることから、ハーレーの多才な電動バイクが期待されます。
https://forride.jp/motorcycle/livewire-news
LiveWireは2019年の秋口から北米や西ヨーロッパで販売を予定されており、日本での販売は未定であるため日本国内で走行できるのはまだ先の話ですが、家庭用コンセントからの充電、フル充電で235kmの走行が可能という高性能さは購入意欲を抑えられずにはいられないでしょう。
なおハーレーはガソリン車で150万程度で購入できるところを、LiveWireは販売予定価格が29,799ドル(約326万円)と高価なため手がしにいでしょうが、ハーレーに対する信頼とブランドバリューを考えると妥当とも考えられます。
LiveWireは日本では未発売モデルなので、ご興味があればぜひ今からでも購入資金の備蓄に努めてみてはいかがでしょうか。
NIU
NIUは香港に拠点を構え、電動バイクのほかにも電動アシスト自転車なども展開している新進気鋭のメーカーです。
展開されている電動バイクは大型バイクではなく原付のようなコンパクトなバイクで、方向性として街乗りや生活の利便性を向上させるためのバイクが主に展開されています。
可愛いコロンとした女性向けの車体もあれば、フレームが露出した無骨なスタイル、いわばネイキッドバイクに通じるようなデザインまであり、NIUの電動バイクは多くのユーザーを魅了するでしょう。
走行性能としては最高速度70km/hとスピードを出したいライダーにとっては物足りないでしょうが、一回のフル充電で130kmの走行が可能なので街乗りからちょっと遠くの場所へゆっくり移動したい人にはぴったりです。
Yadea
Yadeaは中国で展開されている電動バイクのメーカーで、雅迪とも表記されます。
YadeaはZero Motorcycleやハーレーダビッドソンと比べるとコンパクトなバイク、いわゆる原付のようなスクーターを主に展開しており大型の電動バイクは発表されていません。
ただしコンパクトな車体が多いため高速道路や大きい道路を走るのではなく、近所の移動手段、中距離を走りたいというユーザーにとっては電動スクーターの車種の多さは嬉しいポイントです。
雅迪は中国においてはトップメーカーではありますが、雅迪も残念ながら日本国内ではまだまだ有名ではなく取り扱ってくれるディーラーが少ないですが、ベトナムへの展開などもされていることから期待して待つといいでしょう。
まとめ
今回ご紹介したZero Motorcycle、Harley LiveWire、NIU、Yadea以外でも多くのメーカーが電動バイクの開発に向けて日々勤しんでいます。
メーカーによってはひとくちに電動バイクと言っても特徴が違うので、実際に電動バイクを検討しはじめたらキリがないでしょう。
まだ未発売だからこそ各国が展開する電動バイクのスペックを見て、どれがあなたに合いそうか今からでも検討をはじめてみてはいかがでしょうか?
「電動バイク市場の今に迫る!」シリーズ