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どれだけ人気が高くても、排気ガスの規制などの理由から惜しくも日本では廃盤となってしまった銘車が数多く存在します。しかし、海外のラインアップには、そんな銘車達がこっそりと並んでいる場合があるのをご存知でしょうか?
そこで今回は、今もなお海外では販売されているヤマハの銘車4選をご紹介いたします!
2023年モデル「V STAR250」
「V STAR250」はXVシリーズのスピリットを継承した北米市場向けの輸出専用モデルで、ここで紹介している車両は日本で言うところのXV250(ビラーゴ250)にあたります。
1984年に登場したVX750が先祖にあたり、XV400の登場後、間もなくして1988年に発売されました。2017年まで活躍していた長命のクルーザーバイクで、ドラッグスターシリーズやカワサキ・バルカン、ホンダ・スティードなどと共に空前のアメリカンブームを巻き起こした立役者のうちの一台です。
正式車名は型式の「XV250」で、サブネームとして”じゃじゃ馬娘”または”おてんば娘”を意味する「ビラーゴ」の名が付けられています。ネオレトロブームの潮流にもマッチしつつ、ホンダ・レブル以外に250ccクルーザーモデルが不在な中で、今再び脚光を集めるモデルです。
「V STAR250」のスペック
日本で発売されていた当時のままの姿を保っていることが分かりますね。特に30代以降のバイク好きにはとても懐かしい車両ではないでしょうか。
北米エリアであれば4,699ドルほどで新車を購入することができます。
エンジン型式 | 4サイクル空冷OHC V型2気筒(60°) 2バルブ |
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排気量 | 249cc |
車両重量 | 147kg |
全長×全幅×全高(mm) | 2,189×711×1,059 |
最低地上高(mm) | 145 |
シート高(mm) | 685 |
変速機 | 5速リターン式 |
燃料タンク容量 | 11L |
タイヤサイズ | F:3.00-18 C-916、R:130/90-15 C-915 |
価格(税込) | 4,699ドル(日本円:約60.5万円[為替相場@128円/USドル]) |
2023年モデル「TW200」
TW200は1987年にトレールバイクとして登場し、2002年には少し排気量がアップしたTW225へと切り替わりながら、2008年まで国内ラインアップに並んでいたヤマハのベストセラーモデルです。
1990年代後半から2000年代前半にかけて、ヤマハTWやSR400、カワサキ250TR、ホンダFTR223などの単気筒エンジンを搭載したバイクをベースにカスタムした”ストリートバイクブーム”がありましたが、その火付け役がこのTWであり、木村拓哉さん主演のTVドラマに起用されたことでさらに人気が加速しました。こちらもXV250ビラーゴと同様に、30代以降のバイク好きにはたまらない一台ではないでしょうか。
また、北米ヤマハのラインアップに並んでいるTW200のフォルムは、トレールバイクとして初期型のモデルを継承しています。
「TW200」のスペック
現在、サブストリームとしてトラッカーバイクも再燃していますので、中古車が当時の新車価格を上回る高値で取引されるケースも散見されます。
エンジン型式 | 空冷4ストロークSOHC単気筒 2バルブ |
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排気量 | 196cc |
車両重量 | 126kg |
全長×全幅×全高(mm) | 2,090×820×1,120 |
最低地上高(mm) | 264 |
シート高(mm) | 790 |
変速機 | リターン式5速 |
燃料タンク容量 | 6.8L |
タイヤサイズ | F:130/80-18、R:180/80-14 |
価格(税込) | 4,899ドル(日本円:約63万円[為替相場@128円/USドル]) |
2023年モデル「XT250」
2020年にファイナルエディションをもって生産終了となった、ヤマハのロングセラーモデル「セロー250」を彷彿とさせる「XT250」。フロントカウル周りの印象が多少違いますが、セローの海外向け兄弟モデルといったポジションで、エンジンスペックに関してはほとんど相違がありません。
ちなみにセローは”ヒマラヤカモシカ”を意味し、「獣道を身軽に長距離走り抜く」といったのもと命名されたもの。その名の通り、マウンテントレイルでは優れた走破性を発揮し、北米で今もなお愛されているモデルです。
「XT250」のスペック
セローとは多少雰囲気が違うものの、XT250はモトクロスバイクをこれから乗り始めたい方から、エンデューロのベテランライダーに至るまで、最適な一台ではないでしょうか!
エンジン型式 | 空冷4ストロークSOHC単気筒 2バルブ |
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排気量 | 249cc |
車両重量 | 131kg |
全長×全幅×全高(mm) | 2,149×805×1,160 |
最低地上高(mm) | 284 |
シート高(mm) | 830 |
変速機 | 5速リターン式 |
燃料タンク容量 | 34L |
タイヤサイズ | F:2.75-21、R:120/80-18 |
価格(税込) | 5,299ドル(日本円:約68万円[為替相場@128円/USドル]) |
2023年モデル「ZUMA125」
オフロード走行を想起させるスクーターとして、1988年に50ccクラスに登場したBW’S(ビーウィズ)。その後、台湾で101ccのBW’S100が販売され、2008年に125ccモデルが登場。2020年には日本での販売が終了となりましたが、2021年に台湾でフルモデルチェンジされた新型BW’S125が発表され、注目を集めました。
北米では「ZUMA125」の名でラインアップに並び、燃費効率に優れた水冷4ストローク単気筒のブルーコアエンジンを採用。BW’Sの特徴でもある2灯のヘッドライトはそのままに、ブロックパターンのトレッドタイヤをはじめ、アドベンチャー然とした外装がよりSUVスクーターらしさを強調しています。
「ZUMA 125」のスペック
ZUMA 125は街乗りはもちろんのこと、燃費の良さからツーリングや林道に至るまで、バイクありきでの遊びの幅を広げてくれます。また、純正カスタムパーツの豊富さや、標準装備のUSBポートや大容量のシート下スペースなど、見た目以外にも機能面も充実しているので日本でも人気になること間違いなしではないでしょうか。
特にガードバンパーをフル装備した「D-EDITION」は格別にカッコいいので、是非ともチェックしてみてください!
エンジン型式 | 水冷4ストロークSOHC単気筒 4バルブ |
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排気量 | 125cc |
車両重量 | 128kg |
全長×全幅×全高(mm) | 1,920×759×1,150 |
シート高(mm) | 785 |
変速機 | Vベルト 自動変速 |
燃料タンク容量 | 6L |
タイヤサイズ | R:120/70-12 51L、R:130/70-12 56L |
価格(税込) | 3,799ドル(日本円:約49万円[為替相場@128円/USドル]) |
今回ご紹介した車両は日本で人気の高いモデルですので、復活を熱望している方も多いことでしょう。いつかヤマハの国内ラインアップに戻ってくることを祈るばかりです。(ヤマハさん、ぜひともお願いします!)