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アメリカ合衆国の西海岸に位置するオレンジカウンティに、ハイクオリティなカスタムバイクを手掛ける「Upcycle Garage」という個人経営バイクショップがあります。
https://forride.jp/motorcycle/upcycle-garage
ヤマハの名車「XS1100」がホットロッドテイスト溢れるカフェレーサーに!? 米Upcycle Garageの技術力に脱帽!
フォーライドでも何度か取り上げておりましたが、2020年2月に新しいカスタムバイクが完成したため早速取材いたしました。
今回ベースとなったのは1981年のスズキGS650Lというバイクで、かつての伝説的名車GSX1000S KATANAよりも先に、初めのカタナの名を冠されたGS650 Gというバイクの双子的なポジションにあったバイクです。
圧倒的な変身を遂げたかつての古強者の新しい姿をご覧ください。
1981 Suzuki GS650 Beach Cruiser
高級感とさわやかさを兼ね備えたビーチクルーザーに大変身したGS650。サーフブルーに染め上げられたタンク、真っ白にリペイントされた純正のホイール、なめらかなラインを描くスエード調のミニシートがビーチにふさわしい優雅な表情を見せてくれます。
元・フロントフェンダーだったリアフェンダーは自然に馴染んでいますね。デュアルショックはヤマハの2003年式YZF-R6のリアサスをモノショックとして移植しており、刺激的な差し色として添えられています。
まるで浮いているように見えるシートを実現するため、シート下には1対のサブフレームレールが敷設されています。
大幅に弄られた足回り、爽快な吸気系
アグレッシブな見た目にするため、フロントフォークは3インチも短縮されています。Upcylcle Garageの主 Johnny Nguyen氏は「快適な乗り心地を実現するために、時間をかけて予圧、エアギャップ、オイルクリアランスを調整したんだ。クラッチシステムを油圧式に換装するのは外せなかった。」と語ります。
スイングアームは格子状に補強材を溶接することでビーフアップされています。白いスターホイールに黒いブロックタイヤがホットロッドらしさを演出しています。
オリジナルのサイドマウントスピードメーターがタンク前方に設置されています。モトガジェット製のミニマルディスプレイが定番ですが、今回はビンテージがテーマなのか、ノスタルジーを感じるパーツ選びになっています。
電飾系は最新式のものに換装され、ミニマルデザインなドットタイプのバックライトや、バーエンドウィンカーが装着されています。ヘッドライトは上下逆さまに取り付け、その上に格子状のヘッドライトカバーをかぶせています。
今回のコンセプトについて
自分のためのプロジェクトとして建てられた今回のコンセプトはとてもシンプルで、「僕はGS650を、南カルフォルニアの海岸線跳ねるように走る、楽しくて攻撃的なバイクにしたかったんだ」とJonnyは語ります。
「運よく1,100マイル(約18,000㎞)くらいしか走っていないGS650を見つけられたんだ、こいつに乗って海岸沿いを走ることをカスタムしながらずっと思い描いてたよ」とGS650への思いを語ります。
爽やかでやんちゃなイケオジのような容貌になったGS650はカフェレーサーの要素も兼ね備えたホットロッドです。立て続けにハイクオリティな作品を生み出すUpcycle GarageのJohnny Nguyen氏に拍手!