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1年通してほぼ毎日着ている人も多いであろうレザーウエア。それら革製品が唯一、休みとなるのが夏の季節。ただ、これからの梅雨の時期はもちろん危険度大だが「夏季のタンス等にしまい込まれた革ジャンを出したらカビてたよ!」なんてことになってしまう前に、クリーニングに出しておくのをお勧めします。
カビちゃう前にクリーニングだ!
筆者もその昔、大手クリーニングチェーン店にボア付きの革ジャンを持って行ったところ「クリーニング出来るけど、買えるぐらいになっちゃうよ?」とクリーニング屋に言われて衝撃を受け、薄汚れたボアのままで泣く泣く着ていたものです。しかし比較的安価に洗えるKADOYAさんの革専門のクリーニング「Ref Leather(リフレザー)」によって、私の”B2″も見事に復活。パンクス的なニオイもすっかり取れて「お日様の匂いがするナンディさん」の名が復活しました。
KADOYAさんのリフレザーがスタートしてから今年9月で10年目。当時は「革は洗える」という認識は少なかったが、現在ではバイク用レザーウエアから一般向けの靴やバッグまで、持ち込まれる品は多岐に渡っています。そう、ブーツもバッグも雨に打たれてニオイがきつくなったグローブだって洗えるんです。そんなリフレザー工場内部にスタッフの前田さん解説のもと潜入してみます!
依頼品が届くと現状の写真が詳細に撮影されます。写真だけではなく状態を細かくチェックシートに記載します。
リフレザーではドライクリーニングと水洗いの両方に対応していて、洗う革や汚れの種類によって分けられます。洗いに使われる特殊ソープは革へのダメージが少なく、汚れ落ちと共に色落ちや脂分抜け等の変質を抑えるものです。何種類かを使い分けつつ、職人が一点ずつ手作業で仕上げていく。これは時間かかるわ!
さらに同工場内には皮革用ミシン等を設置した修理スペースも併設されています。単にクリーニングに出すだけではなく、簡単な修理なども可能なのです。このあたりは長年修理やフルオーダーも受け付けてきている浅草KADOYAならではの強みですね。
左は肩が擦り切れたB2ですが、革を当てることで修繕した例。右は日に当たってまだらに色が抜けた表面だが、これもリカラー用のスプレーブースが設けられているので復活可能ですよ。
つま先のみ色合いが変わってしまっているスエードのブーツもよみがえる。クリーニング後に撥水加工を施すことで、汚れやカビをそもそも付きにくくすることも可能。ちなみにショートブーツの場合、クリーニング価格が2,500円〜 / 撥水加工が500円(共に税別)。
スエード、ムートンボアなどはもちろん、牛、馬、豚、山羊、羊等の哺乳類や、オストリッチなどの一部鳥類から作られた皮革製品は洗う事が可能。だが革の劣化が見られるものや形状によっては洗いに適さないものもある。お預かりは約1ヶ月(状況により変動)。一般的な革ジャンで価格は6,000円〜で、革パンツは5,000円〜(共に税別)。
レザーウエアは洗って着るのが今や常識。中古の革ジャンを買ったけど臭かったり硬かったりしたときにもリフレザーは効果的でしょ! 何しろこれで汗臭い革パンにはサヨウナラだ!
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参考 – Ref Leather