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今回のEICMA2022でスクーターファンを最も喜ばせたのは、イタルジェットが世界初公開したコンセプトモデルではないでしょうか。イタルジェットとはイタリアが誇る個性的なスクーターメーカーですが「The New Urban SuperBike=斬新で都会的なスーパーバイク」と自社モデルを形容しています。
唯一無二のメカメカしさを持ったスクーターとして日本でも人気を博していますが、今回のEICMA2022では2台のコンセプトモデルを世界初公開したので、早速見ていきましょう!
https://forride.jp/motorcycle/italjet-dragster
至高の機械美を誇る「ドラッグスター500GP」

最初にご紹介するのは「ドラッグスター500GP」。そのモデル名からもご想像いただけるとおり、既に市販化されている「ドラッグスター125」「ドラッグスター200」の長兄に君臨すべく、各部をスケールアップしています。美しいトレリスフレームをむき出しにしたメカメカしいエクステリアにパワフルなエンジンを搭載した斬新で都会的なスーパーバイクへと仕上がっていますね。
また、エンジンは水冷4ストロークDOHC4バルブ単気筒で総排気量は450cc。最大トルクは43Nm@6,000rpm、最高出力は32kW@8,000rpmと高いパフォーマンスを誇ります。

真横から見ると美しいトレリスフレームと逞しいエクステリアに目を惹かれますが、機能パーツもイタルジェットらしく高性能なものをチョイスしています。
フロントフォークは弟分が装備していたハブステアを配していますが、47mm倒立タイプが採用されています。前ブレーキは270mmダブルディスク+ブレンボキャリパー、リヤブレーキは230mmシングルディスク+ブレンボキャリパーで確実なストッピングパワーを確保しており、タイヤはグリップ力に定評のあるピレリを装着。やはり機能パーツのコダワリは弟以上と言えましょう。

ホイールベースは1,484mmと適度なサイズ感ですが、一つ難点といえばシート高が820mmとやや高め。しかし、乾燥重量は180kgと450ccクラスとしては軽量に仕上がっており、スーパーバイクの名に恥じぬ走りが期待できそうです。
本国イタリアのプレスリリースによると、2024年の市販化が予定されています。
| エンジン型式 | 水冷4ストローク単気筒DOHC | 
|---|---|
| 排気量 | 450cc | 
| 最高出力 | 32kW / 8,000rpm | 
| 最大トルク | 43Nm / 6,000rpm | 
| 車両重量 | 180kg(乾燥) | 
| 全長×全幅(mm) | 2,045×750 | 
| シート高(mm) | 820 | 
| 変速機 | 6速 | 
| 燃料タンク容量 | 12L | 
| タイヤサイズ | 前:120-70-15、後:160-60-15 | 
| カラー | 未定 | 
| 価格(税込) | 未定 | 
「ドラッグスター#e01 エレクトリック」は航続距離180kmを誇るEVモデル!

続いてご紹介するのは、イタルジェットにとって初めてのEVモデルとなる「ドラッグスター#e01 エレクトリック」です。定格出力12kWのモーターと容量4.91kWh のバッテリーを組み合わせることで、市街地走行を想定した場合に最大航続距離180kmを誇ります。
本モデルはご覧のようにフロントにハブステアを搭載しており、ホイールベースや全長・全幅を確認したところ「ドラッグスター125」「ドラッグスター200」と同一サイズなので、それらをベースにEV化されたモデルと言えそうです。

ホイールベースは1,350mm、全長1,890mm、全幅750mmとコンパクトにまとめられ、シート高は比較的足つき性の良い770mmです。エンジンからモーターに置き換わったことでメカメカしさはやや劣りますが、それでも充分に個性的ですね!
本国のリリースによりますと、ドラッグスター#e01 エレクトリックは2023年に市販予定とされています。
| バッテリー容量 | 4.91 kWh | 
|---|---|
| 定格出力 | 12kW / 5,000rpm | 
| 最大トルク | 360Nm | 
| 車両重量 | 150kg | 
| 全長×全幅(mm) | 1,890×750 | 
| シート高(mm) | 770 | 
| 変速機 | 無段変速 | 
| タイヤサイズ | 前:120-70-12、後:140-60-13 | 
| カラー | 未定 | 
| 価格(税込) | 未定 | 
「ドラッグスター500GP」と「ドラッグスター#e01 エレクトリック」の日本発売について聞いてみた!

ということで魅力的な2つのコンセプトモデルを紹介しましたが、これらの日本での発売はどうなるのでしょうか?日本の輸入元であるイタルジェットジャパン(法人としてはMV AGUSTA JAPAN)に確認してみました。
「確約こそできませんが、実現できるはずですよ!グローバルの市販予定は本社が発表した通りで「ドラッグスター500GP」は2024年、「ドラッグスター#e01 エレクトリック」が2023年後半。前車はEICMA2023で市販化モデルがお披露目される予定です。新型コロナの動向や社会情勢の急変など予測できな事態も考えられますが、イタルジェットは日本でも注目されているブランドですから、日本での発売実現に全力を尽くします。」
との回答でした。スクーターファンの皆さん、日本で発売される日を楽しみに待ちましょう!