ハーレーの400cc以下モデルのデザインが明らかに!アジア市場が主戦場か

一部のニッチな例外を除けば大排気量モデルのみ展開してきたハーレー・ダビッドソン。アメリカでは150㏄以上の排気量区分がないことも相まって、ハーレーによる小排気量バイク生産はおとぎ話のようなものだと考えられていましたが、どうやら近々その常識が塗り替えられそうです。

 

中国生産のハーレー⁉︎

噂の出どころは、2019年9月に中国で行われたChina International Motorcycle Trade Exhibition、通称CIMAモーターショー。そこでハーレー「338R」というモデルが発表されたのです。製造はベネリやQJMotorなどを展開するQianjiangグループ(Zhejiang Qianjiang Motorcycle)という中国大手のバイク会社が担う予定となっていました。

Made in Chinaである都合上、CIMAモーターショーでも潜在顧客に対して前持ってアプローチを掛けたものと思われていましたが、それ以来プロジェクトの音沙汰がなく、ゆっくりと忘れられていったのです。

 

中国でテスト車両が目撃される

ところが2020年9月、試作段階の338Rの姿が中国内で撮影され、全世界にリークされました。それと同時に、中国の知的財産局のデータベースにて338Rの公式図面らしきものを発見。「普通二輪免許で乗れるハーレー」がにわかに現実味を帯びてきました。

 

こちらがその図面です。日本のメーカーが展開するネイキッドバイクと似たプロポーションですが、最近ハーレーが展開している電動モデル「ライブワイヤー」に通じるデザイン意匠が盛り込まれています。

前方ビジュアルからはっきり見て取れるように、ウィングらしきエアロパーツが確認できます。察するに、排気量以上のスポーティなスペックが期待できるのではないでしょうか。

 

計画の遅れは社内事情にアリ?

翻ってみると、噂が途絶えてしまったのは時勢もあったのかもしれません。コロナショックを受け、ハーレーの2020年第2四半期の売り上げは前年度同時期と比べて47%低下。国際的な拡大を計画していた前CEOのマット・レヴァティッチを退け、伝統的なアメリカンクルーザー路線への回帰を唱える現CEOヨッヘン・ツァイスが2020年から指揮を執ることになったのも相まって、338Rの商品化が大幅に遅れた……といった事情も垣間見えてきます。

 

ハーレー=大排気量というイメージ

排気量という面において絶対的王権を握ってきたハーレーでしたが、小排気量モデルに食指を伸ばすことによって、アメリカンドリームを支持していた一部の株主からはそれなりの反発を受けることも予想されます。どこにハーレーらしさを置くかが分かれ目となることでしょう。

また、今回338Rの生産を担うQianjiangグループのQJMotorが今年発表した2021年発売モデルの中に、SRK350(QJ350)というバイクがあるのですが、エンジンや足回りがまったくの瓜二つ。今後のハーレーのブランディング戦略をハラハラしながら見守ることになりそうです。

ZANGE

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海外で起きている様々な乗り物系ニュースを、日本の方にわかりやすく噛み砕いてお届けします。 好きな映画は「ダンケルク」「フューリー」「007シリーズ(ダニエル・クレイグ以降)」です。