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今日このごろ何かとホットな話題のEVバイクですが、スーパースポーツやダートなどは開発されていてもいまだにサイドカー付きのものは登場してませんでしたよね。
しかし今月に入って、あのウラルがなんと100%EVのサイドカー付きバイクのプロトタイプをホームページにて公開しました。本日はこちらを紹介していきたいと思います。
ウラルエッセンスをまとった新型EV
名称がいまだ不明なこちらのプロトタイプ「EVウラル(仮称)」、ウラル社によるとウラル特有のデザインを崩さないよう、できる限り「旧来のエンジンを電動モーターとバッテリーに入れ替えただけ」にとどめようと努めたそうです。
サイドカーやボディのデザインはしっかりとオールドスタイルの影を残しつつ、大胆なカラーリングとミニマルデザインによって時代に取り残されないスタイリングを実現しました。
気になるスペックは?
EV化に伴い心配になってくるのはそのスペックですよね。使い物にならないとかつての酷評が多かった時代に逆戻りしかねません。
「EVウラル」にはZ-Forceの空冷モーターが使用され、バッテリーは同社のZF13.0とZF6.5をコンバインさせて最大出力29.5キロワット毎時を実現しています。最大トルクはEVならではの良さで81 ft-lbs、一回の充電での最大航続距離はおよそ165㎞だそうです。最高速度は140㎞毎時らしいですが、サイドカーに人を乗っけて140㎞毎時はちょっと怖いですよね。
ただ、バッテリーや充電装置についてはあくまで「今日の市場に出回っているものを使うなら」というだけで、製品化の際にはまた別の最新のものを利用するようです。
今後の展開を示唆している?
近年ではユーロ6cなどの規制により数多のバイクメーカーが苦心しているのは周知のことですが、どうやらウラル社も例外ではないようです。
今後のイメージ戦略も兼ねたEV開発だったのでしょう、今回のプロトタイプを皮切りにEVを新シリーズとしてラインナップに追加して、新路線をこのままゆっくりと開拓していこうとしていることを下記のようにホームページにてほのめかしています。
The company has no immediate plans to manufacture an all-electric model at this time. The decision will ultimately be based on market research, consumer and industry experts’ feedback. We estimate it would take approximately 24 months to ramp up serial production upon final design approval. Production bike design would incorporate the latest battery technology and charging options.
今回のEVモデルは取り急ぎ商品化するわけではありません。今後のマーケットリサーチや消費者と技術者たちの反応をもとに今後の方針を決定していきます。最終的な量産に漕ぎつけるにはおよそ24か月ほどかかると推測されます。量産の際にはその時市場にある最新のバッテリーと充電装置を利用します。
Ural ホームページより意訳
こちらのプロトタイプはどうやら今度の11月16日から18日にかけてアメリカのカリフォルニア州にて開かれる「Long Beach International Motorcycle Show」にて展示されるようです。
今後ウラルがどのような転身を遂げるのが、ぜひ見守っていきたいですね。個人的にはとてもロマンチックなマシンが多いので、ぜひ息絶えず長生きしてほしいところです。