この記事の目次
ホンダ・ブースやヤマハ・ブースに続き、ジャパンモビリティショーのレポート第3弾はスズキ・ブースです!
スズキは、広義のモビリティ=動くための乗り物に関するさまざまな取り組みを展示しておりますので、ご紹介いたします!
GACHACOが使えるEVスクーター「e-BURGMAN」
まず初めにご紹介するのは、スズキも参画している交換式バッテリーシェアサービス「Gachaco(ガチャコ)」が利用できる「バーグマン」をベースに電動スクーター化した「e-BURGMAN」です。車両の奥に見える黒い物体は、国内4メーカーが共用する可搬式バッテリーです。
スズキはすでに2023年4月から実証実験を開始しており、ホンダからもガチャコ対応の電動スクーター2車種が展示されていました。ガチャコ対応車両が普及するとともに、ガチャコの設置が進むことで、特にコミューターについては電動化が急速に進展することでしょう。期待しております!
2024年に生産開始予定の「空飛ぶクルマ」!
次にご紹介するのは、ドローンではなく、スズキがスカイドライブと協力して開発している「空飛ぶクルマ」です。
そもそも空飛ぶ車とは一体何かと思われるかもしれませんが、実は法律上未定義であり、「電動」「自動(操縦)」「垂直離着陸」する乗り物として定義されそうです。要するに、自動化されていて人が乗れるドローンのようなものです。
スズキはこの「空飛ぶクルマ」を静岡県内の工場で、なんと2024年春からの製造開始を目指しているそうです。非常に野心的な計画ですね。これもまた新しいモビリティとして、期待が高まります!
次世代四脚モビリティ「MOQBA(モクバ)」見参!
今回のスズキ・ブースで最も充実していたのは、実は電動小型モビリティで、その中でも次世代四脚モビリティ「MOQBA(モクバ)」は新たな挑戦の象徴です。
ユニークな形状の四脚に目を向けますと、この乗り物が素晴らしいものではないかと想像力が湧き上がります。しかし、このモビリティは段差などが移動の障害となる方々のために提案されました。高齢者や身体に障害のある方々は、公共交通機関の整備が進んでいる地域でも、小さな段差などで移動が難しいことがあります。大都会の大きな駅ですら、電車のホームに自力で行くことができず、駅員の支援が必要です。
「モクバ」は平地では車輪でスムーズに進み、段差がある場合でも脚でシームレスに移動できる新しいモビリティとして提案されました。社会問題の解決に向けたスズキの挑戦に期待が膨らみます!
電動パーソナルモビリティ「SUZU-RIDE」!
世界初公開となる電動パーソナルモビリティは「SUZU-Ride(スズライド)」です。
電動キックボードが新たな車両区分(特定小型原動機付自転車)として注目を浴びています。その手軽さに加え、転倒しにくい四輪を採用し、安定した走行が可能な一人乗りの電動モビリティとして設計されました。シート下には大容量のラゲッジスペースも確保されており、日常の生活や通勤・通学をより楽しくするための移動手段となることでしょう。
マルチユースモビリティ「SUZU-CARGO」!
特定小型原動機付自転車に分類する小型電動マルチユースモビリティが「SUZU-CARGO(スズカーゴ)」です。その特徴は一目瞭然で、大容量の荷台が用意されています。
遊び道具や仕事道具をたくさん積むことができ、遊びや仕事を楽しむのに一役買うでしょう。このモビリティは若い世代に限らず、広く需要があるでしょう!
折り畳み電動モペッド「e-PO(イーポ)」は原付一種!
もしそのまま見過ごすと、電動アシスト自転車と間違えるかもしれない車両があります。それが折り畳み電動モペッド「e-PO(イーポ)」です。スズキとパナソニック サイクルテックが共同開発した、折りたたみ可能な原付一種相当の電動モペッドです。
こちらには電動アシスト自転車用のバッテリーと駆動ユニットが使用されており、すでに存在する技術を活かして、スズキとパナソニックサイクルテックの協力で原付一種相当の車両となっています。
この類の、本来原付一種に分類すべき電動アシスト自転車が、自転車として街を走り回る事案が増えていますが、スズキやパナソニックサイクルテックといった由緒正しい会社が参入することで、そうした危険な車両が減るかも知れません。
チョイノリが自転車用電動ユニットで復活!
最後にご紹介するのは「e-choinori(イーチョイノリ)」です。これもまたパナソニック サイクルテック社製の電動アシスト自転車用バッテリーと駆動ユニットを使用した原付一種相当の電動スクーターです。
このモデルは2003年に発売された50ccスクーター「チョイノリ」をベースにしており、そのシンプルかつ軽量なデザインと低価格で人気を博しました。それが、自転車用の電動ユニットを組み込んで復活したのです!
バッテリーは自転車用のもので、取り外しも容易です。だれもが手軽に近距離移動を楽しむことができるモビリティとして提案されています。
ということで今回のスズキ・ブースは、小型電動モビリティの充実、自転車用電動パワーユニットの流用が素晴らしかったです。