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初心ライダーだけでなく熟練ライダーもバイクで転倒することはありますが、転倒するとパニックになるので何をすればいいのかわからなくなりますよね。今回のコラムではライダーにとって身近なバイクが転倒したときの対処法を中心に解説をいたします。
転倒してしまった時にすべきこと
自宅に帰ってバイクを駐車しようとして転倒した場合は、公道のように他の車両がいないのでそこまで焦る心配はありません。
しかしもし公道で転倒してしまった場合は他の車両との兼ね合いだけでなく、あなたの身に危険が及ぶおそれもあるのでバイクで転倒した際は着実に以下の対処法を実施していくことが大切です。
道路から避難
まず盛大に公道で転倒してしまった場合は道路状況を見つつ、転倒現場から安全な場所に移動するようにしましょう。公道はあなただけでなく車やバイクが往来していますから、転倒した現場で急ぎバイクを起こそうとすれば何も知らずに走行してきた車両に突撃されます。
交通量が少ない道路であれば転倒したバイクを起こす作業に着手しても二次災害が起きるリスクは少ないですが、交通量が多く広い道路で周囲の状況を見ずにバイクを起こそうとすれば危険は高まります。
転倒したバイクを放置しておくと他の車両に迷惑がかかると思ってしまいがちですが、まずは危険から身を守ることが大切なので周囲の車両に気をつかうことまで考える必要はありません。
日本人は特に周囲の人に迷惑をかけてはいけないという意識が強いので、自分が迷惑になってはいけないと考えてしまいがちですが焦れば焦るほどパニックになるので、このようなトラブルのときは周囲のことまで考えないようにしましょう。
怪我がないかチェック
安全な場所に避難できたら自分自身に怪我がないかをチェックします。バイクが転倒すると脳が興奮して周囲に目を向けられなくなるほか、怪我をしていても痛みを感じにくい状態になっているためです。
事故直後は転倒したバイクのこともあいまって自分自身のことがおろそかになりがちですが、後になって実は膝から出血していただとか腕の具合が悪いなどといった話はよくあります。
密室に駆け込んでまで体を隅々まで確認する必要はありませんが、服が破けて怪我をしていないか、手に打撲がないかなどその場で目視できるところを手早くチェックするといいでしょう。
万が一、転倒してからしばらくして体の不調を感じるといったこともありますので、怪我のチェックはおろそかにしないようにしてください。
転倒したバイクを移動
体への異常がなければ走行している他の車両が少なくなったタイミングを見計らってバイクを起こしはじめましょう。交通量の多いときにバイクを起こそうとすれば、事情を知らない他の車両が突っ込んできて二次被害にあうリスクが非常に高いです。
バイクは四輪車と比べると車体も小さく転倒したバイクは動きがなく見落としがちで、交通量が多いとそれだけ二次被害のリスクが高まります。
初心者ライダーは特に転倒しやすいので転倒するとパニックになりやすく的確な行動がしにくいですが、このようなときは発炎筒を用意しておき後方からくる車にトラブルが起きていることを知らせるとよいでしょう。
転倒しないことが一番
バイクの転倒はライダーにとって身近なことではありますが、実際に転倒するとパニックになりやすいのでできれば避けたいトラブルでしょう。
もし交通量の多い道路で転倒して他の車両からクラクションを鳴らされたらと思うと日本人であればゾッとするのではないでしょうか。バイクの転倒はさまざまなシチュエーションで起こる問題ですが、実は転倒する原因の多くは駐停車などの立ちゴケが多いのです。
もちろん、様々な転び方があります。立ちゴケはまだ平和な方で、ハイサイドでの派手な転倒などは絶対体験したくないですね……。
立ちゴケしやすい理由
立ちゴケは簡単にいうと駐停車またはほぼ停車に近い低速で走行しているとき転倒してしまう現象のことです。
事例の特徴だけをみると初心者ライダーが陥りやるそうですが、立ちゴケはベテランライダーでも起こしやすいのをご存知でしょうか。
立ちゴケは冒頭でもお伝えしたように駐停車で起こりやすいのですが、駐停車は「止まる」というシンプルな動作のためテクニックがいらず気が抜けやすいです。すると、注意力が散漫になりますから足元を滑らせたり、ライディングポジションを誤り盛大に転倒してしまうのです。
自分はいつも気を引き締めて運転しているという方もいらっしゃるでしょうが、信号待ちなどの動きのないシーンは違うことを考え気が抜けやすいので、他人事と思わないことが大切といえます。
まとめ
バイクが公道で転倒するとパニックになりがちですが、転倒したときこそ自分の身を守るためにもあらかじめ転倒したときのことを考えてイメージトレーニングをしておくことも大切です。
そして、できることなら転倒間際のシミュレーションもできるとさらに即応力がついて生存率が上がりますので、ぜひ他記事もご参考ください。