これはすごい!NSXやGT-R、CRF450Rにまで採用された新日鉄の技術とは?

新日鉄…正式には、新日鐵住金株式会社。乗り物系メディアである当サイトでは、紹介されることがほとんどなかった会社かと思います。が、この度、ふとしたキッカケで同社の快進撃を知り、驚かされましたのでご紹介してみたいと思います。

NSXに採用された新技術・新部品

まずは、過日26年ぶりのフルモデルチェンジが発表されたホンダ「NSX」に採用された技術・部品から。

NSX

新日鉄が開発したのが、3次元熱間曲げ角型鋼管による自動車ボディ骨格部品。何やら難しい感じがしますが、上の図の赤い部分、フロントピラーに採用されています。

3次元熱間曲げ焼入れ(Three-Dimensional Hot Bending and Direct Quench 以下、3DQ)技術というのは、鋼管を局部的に加熱しながら焼き入れして強度を高めつつ、同時に3次元での曲げ加工を行う技術・設備のこと。

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上は3DQの設備です。で、その何が偉いかというと、3次元形状かつ高強度焼き入れ鋼管を単一設備で製造でき、自動車の軽量化に寄与する点。従来部品に対して、ナント約30~50%の軽量化が可能なのです。サラっと書きましたが、30~50%の軽量化って、本当に凄いことですよ。ちなみに、3DQ技術を用いた部品の自動車への採用は世界初だそうです。

同社では今後、3DQ技術をフロントピラーのみならずボディ骨格全体にまで拡大して、3DQ技術による部品の採用を自動車メーカーに積極提案して行くそうです。

CRF450Rに採用されたチタンタンク

Honda

続いては、同じくホンダの4ストロークモトクロッサー「CRF450R」に採用されたのが、新日鉄が開発したチタン薄板製のガソリンタンク。燃料タンク本体へのチタン材採用は量産二輪車では世界初とのこと。これまた快挙でしょう。

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プレス成形性・溶接性・異方性(※)等の加工上の課題に対する技術提案を行った結果、新日鉄製の純チタンJIS1種材(TP270C)の優位性が認められて採用されたのだとか。比強度の高さを活かして、これまでのタンク主要素材である樹脂と比較して軽量化を実現しています。

※異方性とは:製品の方向(板の場合:板長手方向、板巾方向、板厚方向)によって、性質や特性などが異なること。

GT-Rに採用されたチタンマフラー

そして最後の情報が「GT-R」に採用されたチタンマフラー。

GT-R

同社のチタン合金「Super-TIX®10CU」(スーパータイエックス10CU)が日産の新型スポーツカー「GT-R」のエキゾーストシステムに採用されました!

GT-R02

スーパータイエックス10CUはチタンに1.0%の銅(Cu)を添加して、酸素を低減した新日鉄住金独自のチタン合金。純チタンと同等の室温加工性を持ちながら、高温強度に優れています。

この特性により排気系部品としての加工性向上と耐熱性を日産から評価され、純正部品として採用されたとのこと。またチタン化によって四輪車用マフラーの主要素材であるステンレスと比較して軽量化が可能となっています。

材料メーカーの動向にも注目

いかがでしたか? 一般的にはあまり知られていない金属材料メーカー「新日鉄」ですが、こうした私たちが知らない部分で根本的な革新を行って、乗り物の進化に貢献してくれているのですね! これからは材料メーカーさんの動向にも目を光らせたいと思う筆者です。

参考 – 新日鐵住金ホンダ日産自動車

Reggy

Reggy

オートバイ系雑誌・書籍編集をする傍ら、自転車輸入販売業として起業。得意ジャンルは自転車(子ども車・子ども乗せ・クロスバイク)・オートバイ・自動車・アウトドア。