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かつてはホンダ・ヤマハ・スズキから多様なモデルが発売されていた250ccスクーターですが、今ではこの2モデルとなっています。
しかし、今でも250ccスクーターは間違いなく魅力的です!そこで今回は両車の2024年モデルを徹底比較します!
ホンダ「フォルツァ」
ホンダ「フォルツァ」が登場したのは2000年のこと。長らくビッグスクーター・ブームをけん引した名車「フュージョン」の後継機種として開発された、250ccクラスのビッグスクーターです。
以降、何度もモデルチェンジを受けてブラッシュアップを繰り返し、2018年にフルモデルチェンジ。そして現行モデルへと至ります。
2023年モデルではマイナーチェンジされ、ヘッドライトとテールランプ、その周辺カバー類のデザインが変更されてデザインが洗練されたほか、メーターパネル内部の液晶が大型化されるなど、メーター外周には導光リングを採用することで実用性と商品性が向上しています。今のところ2024年モデルの発表はなく、2023年から継続販売しているようです。
フォルツァのスペック比較
最高出力:17kW / 7,750rpm(引き分け)★
最大トルク:24Nm / 6,250rpm(引き分け)★
全長(mm)[小ささ]:2,145(1位 / 2台中)★
全幅(mm)[小ささ]:750(1位 / 2台中)★
全高(mm)[小ささ]:1,360(1位 / 2台中)★
車重(kg)[軽さ]:186(2位 / 2台中)
シート高(mm)[足つき性]:780(1位 / 2台中)★
メットイン容量[広さ]:48L(1位 / 2台中)★
燃費:32km/L(1名乗車時)(2位 / 2台中)
燃料タンク容量:11L(2位 / 2台中)
価格(税込):69万1,900円(2位 / 2台中)
ヤマハ「XMAX」
ヤマハが誇るスクーターの”MAX”シリーズの次男坊が250ccクラスの「XMAX」。水冷単気筒のBLUE COREエンジンを搭載するスポーツスクーターです。
2017年の初代登場から6年を経て、2023年にモデルチェンジを受けました。開発コンセプトは”Condensed 7days Mobility”。毎日=通勤・通学から週末のツーリングまでを楽しめる、という意味でしょう。
このモデルチェンジでMAXシリーズの象徴である”Xモチーフ”を随所に織り込んだ新しいスタイリングを採用。さらに、スマートフォン情報やナビ情報を表示できる4.2インチカラーTFTディスプレイや、灯火器類のLED 化、足付き性とフィット感に配慮した新設計のシートが追加され、さらに利便性と快適性を向上させています。
そしてつい先日、2024年のニューカラーが発表されまた。「TMAX560 TECH MAX」とリレーションを図った”マットダークレディッシュグレー”や、上掲の”マットライトグレー”など4色をラインナップ。力が入っていました!
XMAXのスペック比較
最高出力:17kW / 7,000rpm(引き分け)★
最大トルク:24Nm / 5,500rpm(引き分け)★
全長(mm)[小ささ]:2,180(2位 / 2台中)
全幅(mm)[小ささ]:795(2位 / 2台中)
全高(mm)[小ささ]:1,410(2位 / 2台中)
車重(kg)[軽さ]:181(1位 / 2台中)★
シート高(mm)[足つき性]:795(2位 / 2台中)
メットイン容量[広さ]:45L(2位 / 2台中)
燃費:33.8km/L(1名乗車時)(1位 / 2台中)★
燃料タンク容量:13L(1位 / 2台中)★
価格(税込):71万5,000円(1位 / 2台中)★
エンジンの比較
「フォルツァ」が搭載するのは2021年のモデルチェンジで採用された新設計の「eSP+」エンジン。徹底したフリクション低減技術の投入、吸排気系の刷新などによって、一層優れた出力特性と環境性能を高次元で両立させたホンダが誇る最新エンジンです。
これに対して「XMAX」が搭載するのはヤマハの最新シリーズであるBLUECOREエンジン。軽量で熱強度に優れたアルミ鍛造ピストン、軽量かつ放熱性に優れたDiASilシリンダーを装備。ボアセンターとシリンダーセンターをオフセット搭載するとともに、軽量コンパクト化に貢献する一体鍛造クランクシャフトや、エンジンオイル循環方式をウェットサンプとすることでロス低減を実現しています。
ということで両車が搭載するのはホンダ&ヤマハが誇る最新エンジン。スペック上も環境性能でも大差がなくて当たり前ですね。
フレームの比較
続いてそんな最新エンジンを搭載するフレームを見てみましょう。
「フォルツァ」は2022年に行ったモデルチェンジでフレームにも手を加えました。具体的にはフレームの一部を新設計としたのです。フレームを構成するパイプ径や肉厚、材質、それらの接合位置の見直したうえで、ラジエーターをフューエルタンクの前に配置したことで効率的なエンジンの冷却を可能とし、同時にフロントへの分担荷重を増加させ、安心感のある車体挙動を実現しました。
一方でヤマハのプレスリリースには、フレームに関する記述はありません。公式サイトでは「強度・剛性バランスの最適化とともに軽量化を図ったフレーム」と簡潔に説明されています。
数字で表現するのは難しい部分ではありますが、ここは情報公開量の多さから、ホンダの勝利と言っておきましょう。
サスペンション
次に気になるのはサスペンションですが、これについてはホンダのリリースにディテールの記載がありません。
「XMAX」では「自然なハンドリングを実現するモーターサイクル型フロントサスペンション」との記載がありました!
「XMAX」のフロントフォークはアウターチューブ径33mmの正立タイプ。アンダーブラケットは鍛造スチール製でハンドルクラウンはアルミ鋳造品。いずれも裏面リブ形状などはmm単位の精度で作り込み、強度・剛性をバランスさせています。
サスペンションへのこだわりは「XMAX」が上回ったといえそうです。
メットイン容量
ビッグスクーターの実用性において、重要ポイントとなるのがメットイン容量でしょう。
上掲は「フォルツァ」のメットインですが、48Lもの大容量を誇ります。
対する「XMAX」は45リットルですので3Lの差がありますが、実用的には誤差の範囲内です。どちらもフルフェイスタイプのヘルメットが2つ収納できますし、ここは引き分け言えるでしょう。
次に、実用面で重要なスクリーンも比較してみましょう。なぜなら、ビッグスクーターの愛好家は”映え”を気にしてロースクリーンを装着する傾向がありますが、そのロースクリーンは実用性に欠けることがあります。そのため、後悔することがあるかもしれません。
そこで、両車の純正スクリーンを比較してみると、「フォルツァ」には電動式可動スクリーンが搭載されています。これにより、無段階で180mmの範囲で調整可能となっており、非常に便利です。一方、「XMAX」は手動であり、50mmの範囲を2段階で調整可能です。
この点で、「フォルツァ」が優れていると言えます。
スマホとの連携=コネクテッド
スマートフォンとの連携は、「XMAX」が有利です!なぜなら、「XMAX」にはCCU(Communication Control Unit)が搭載されており、専用アプリ「Yamaha Motorcycle Connect(Y-Connect)」をインストールしたスマートフォンと連携することで、さまざまな車両情報を提供してくれます。
メーター表示機能の拡張や、メンテナンスタイミングのリコメンド機能などが付加され、スマートフォンと車両のメーターが連携し、多彩な情報をメーターにアイコン表示して利便性を高めています。
また、ディスプレイはGarmin社製アプリとの連携でナビ表示が可能となっており、これもまた魅力の一つです。
フォルツァ vs XMAX スペックを比較!
最後に、スペック表を再度比較してみましょう。これによって、両車の違いがより明確になるでしょう。
エンジン性能は互角ですが、「フォルツァ」の方が若干高回転型です。
車体における重点項目は異なり、「フォルツァ」は車体パッケージとフレーム、「XMAX」はサスペンションに重点を置いています。また、寸法は「フォルツァ」の方が若干コンパクトで、シート高も低く足つき性が良いです。
車両本体価格は僅差ですが、「フォルツァ」の方がやや安価です。
フォルツァ vs XMAX まとめ
両モデルを簡潔にまとめると以下の通りになります。
- フォルツァ = 精悍なスタイリングとスポーティな走り、大容量のメットインと適度な車格から実用性の高さを誇る“シティー向け”
- XMAX = MAXシリーズ共通のスタイリングとスポーティな走りが特徴で、13Lのタンク容量と優れた燃費から“クルーズ向け”
様々なポイントを比較してみましたが、結論としてはほぼ互角。外装デザインやカラーリングの好み、ミラー&ウィンカーの位置やステップボードへの足の置きやすさなど、好みや使用目的に合わせて選んでみてください。
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